保育士経験者による子供の片付けしつけ術~声かけの仕方編~

育児

ついつい「片付けしなさい!」と怒鳴ってしまうお母さんは多いもので、どうしてこんなに言わないと出来ないの?とお母さん自身が落ち込んでしまうこともあるものです。

幼稚園や保育園でも片付けはとても大切な習慣。子供たちに片づけをしてもらわないと次の活動に進めません。

ここでは保育園や幼稚園で活用した片付けの声かけ3つのポイントをご紹介致します。

「片付け」は人にとって大切なもの。保育園や幼稚園、学校、会社・・・様々な場所で必ず行うものです。

自分の子にもぜひ早いうちから身につけたいと多くのお母さんが願い、しつけの仕方についても試行錯誤の繰り返し。

片付けの声かけについて様々な方法を知ることで子供への働きかけも変わっていきます。ぜひ、実践してみてくださいね。

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片付け時には音楽が効果あり

保育園や幼稚園で実際に実践しているのは片付けの時間になると「音楽を流す」というものです。

個人個人に「片付けをしなさい!」と保育士が言って回るのは大変な作業です。

各教室のスピーカーを通してこの音楽が片付けの合図と集団の子供にわかりやすく伝えることができるため「音楽」はベストアイテム

また、集団でなくても個人に「片付けしなさい!」と何度も言うのはお母さんにとっても疲れるもの。ご家庭でも音楽の力を有効活用してみてください。

ご家庭でも片付けしてほしい時に同じ音楽を流すことで「この音楽が終わるまでにお片付け頑張ろうね!」と声をかけながら習慣化していきましょう。

片づけをしている幼児

保育園実践例

幼稚園や保育園では毎日だいたい同じ時間に片付けを行います。

その際に音楽を流しているところも多く、音楽を聞くと「もう遊びは終わりで片付ける時間」というように子供自身が納得した上で自然に片付けが身についていきます

毎日のことなので継続することが大切です。

注意ポイント

音楽を選択する際に、子供が喜ぶからと子供の好きな音楽を流すこともあるでしょう。

それでも子供自身で片付けが出来るとよいのですが、好きな音楽だと聞きいってしまったり、歌ったり、踊ったり、片付けに集中するよりも音楽に集中してしまう結果になりかねません。

音楽選びでは主に楽器だけのものなど、その子にとって片付けに集中することのできる曲を選んでいきましょう。

「遊び」と「片付け」のくぎりを伝える

ただ「片付けしなさい!」と大まかに声をかけても子供はなかなか身動きがとれないものです。

片付け声かけの前にまず子供がそれまでどんな風に遊んでいたのかも重要です。

例えば、ブロックで車を作りたかったのにまだ作れていない状態の場合、まだまだ作りたいという気持ちが残っていたらなかなかお片付けに気持ちが向きません。

そんな時は「ここまで作ったらお片付けしよう」「作ったものは残しておいて明日また続きをしよう」などまずは子供の気持ちに寄り添って片付けの声かけをしていきましょう

幼児に声掛けをするお母さん

保育園実践例

保育園や幼稚園でも片付けの際に、「まだ終わってない」「まだやりたい」と自分のやりたいことを伝えてくる子はたくさんいます。

自分がまだまだやりたい、集中したいものがあるということはその子供にとってとても喜ばしいことであり、成長を感じる瞬間でもあります。

しかし、自分のやりたいものがずっと出来るわけではありません。

そのことを子供に伝えるには根気が必要です。すぐに身につくものではありません。

なぜ今できないのか?また次はいつその遊びができるのか?

子供に具体的に説明して毎日根気よく向き合うことで徐々に子供も片付けの必要性を理解して、習慣化していくものです。

注意ポイント

声かけの際の言ってしまいがちのNGワードが他人と比較することです。

「○○ちゃんはあんなにちゃんと片付けできるのに・・・」とついつい言いそうになることもあると思いますがそこはじっと我慢してくださいね。

それはお母さんの心の声かもしれません。「○○のママの子はできるのにどうして自分の子はこんなにもできないのか?」「私が悪いの?」そういう風に落ち込んでしまうお母さんも少なくありません。

ママ自身、我が子ができないことがあれば他の子とついつい比較してしまいがちになるもの。

悩んでいるお母さん

しかし、その子によって好きな食べ物、嫌いな食べ物があるように片付けが好きな子、苦手な子もいます。

我が子が片付けができないからといってけしてお母さん自身、子供自身を責めないでください。

ゆっくり、ゆっくり、その親子のペースで習慣化していきましょう。

褒めて楽しくお片付け

保育園や幼稚園でも保育士が実践していますが、ちょっとでもお片付けができたら褒めるように声をかけしていきましょう。

「片付けが出来るほどお兄ちゃんになったんだね」、「お姉ちゃんになったんだね」とプラスの言葉をかけていくことで片付け=めんどくさいことというよりも片付けが出来ることが子供にとって「大きくなった自分の証」になるように、具体的に褒めてあげることがお勧めです。

少しわざとらしく、大げさに感じるかもしれませんが、「もうそこに片付けるって覚えたの?ママびっくり!」といった声かけも子供には嬉しいもの

子供がもう褒められるの恥ずかしい~なんて思えるくらい、褒めていきましょう。

幼児に感謝の言葉を言うお母さん

注意ポイント

片付けが終わった時は「ありがとう」の言葉を伝えてあげてくださいね。

こんなに綺麗になって嬉しいという気持ちを子供に伝えることも大切。

照れくさい方もいらっしゃると思いますが、「ありがとう」を伝える習慣も片付け同様大切です。

まとめ

「片付けしなさい!」とストレートについつい伝えがちですが、言う前にまずは深呼吸。

今どうやったらあの子は片付けに気持ちが向くのか?ちょっと考えてみてください。

たくさんのおもちゃを出している幼児

ママだけでなく、保育園や幼稚園の保育士も毎日が試行錯誤の繰り返し。

様々な方法を実践して、その子にあったお片付け方法を探していきましょう。

イラスト by hiro