赤ちゃんが産まれ、幸せたっぷりのママとパパ。赤ちゃんとのコミュニケーションを図りたいけれど、まだまだ言葉での意思表示をしてくれるまでには時間がかかる…でも、赤ちゃんの可愛い反応を見たい!そう悩めるママやパパにおすすめなのが絵本の読み聞かせです。
絵本の読み聞かせは良い効果があると聞いたことがある方も多いかと思いますが、赤ちゃんにはどんな絵本が良いのか、またいつから読んだら良いのか分からない…という声もよく聞きます。
今回は、赤ちゃんにどんな絵本を読んでいいのか悩めるママやパパに、保育士の視点から赤ちゃんにとって効果的な絵本の読み聞かせの時期や絵本選びのポイント、おすすめの絵本をご紹介します。
赤ちゃんへの絵本の読み聞かせについては、下記のページで詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。
→ 赤ちゃんから低学年までの絵本の読み聞かせ効果と心に寄り添う読み方
0歳からの絵本っていつから読んであげればいいの?
言葉の分からない赤ちゃんに絵本の読み聞かせをして本当に効果はあるのかな?と疑問に思われる方も多いかもしれませんが、親子のコミュニケーションのアイテムとして取り入れることで親子の絆が増したり、語彙が増えたり…絵本の読み聞かせ効果はたくさんあります。
では、いつから始めれば良いのでしょうか?ここではいつから始めたら良いのかについてお話していきます。
早い方ですと胎教の一環として妊娠7~8か月頃から産婦人科に勧められて始めたという方もおられるかもしれませんね。お腹の赤ちゃんを含めて赤ちゃんへの絵本の読み聞かせは、話の内容というよりはママの声を聞いて安心する効果があるところがポイントになります。
大好きな人の声で優しく語りかけられることで自分が大切にされていることを感じ取ります。ですので、赤ちゃんにとっては、いつから始めるのが正解というものではなく、抱っこされたり、隣にいたりして絵本の読み聞かせをしてもらう時間が大切になります。
お腹の中で聞いていたママの声が特に大好きな赤ちゃんですから、妊娠中や生まれてすぐからスタートしてみるのも良いですね。
月齢別の読み聞かせのポイント
次に、生後どのくらいかによって絵本の読み聞かせのポイントがありますので月齢ごとに区切ってご紹介していきます。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]産後すぐはママの体調が心身ともに不安定なので、ママの読んであげたい時にしましょう。
寝返りやずり這いなどが始まって、赤ちゃんに動きが出始める時期です。赤ちゃんと一緒に寝転んだり、腹這いになったりして赤ちゃんと同じような姿勢をとってあげながら絵本を読んでみても楽しいですよ♪
長い間集中することは出来ませんので、飽きてしまって違うところに向かってしまうこともあるかもしれません。色々なところに興味が出ている姿ですので、焦らず遊びの一環として絵本に触れるくらいを目安に毎日少しずつ絵本に慣れさせてあげましょう。
絵柄を指さして「◯◯だね~」と話しかけてあげるだけでもOKです。
仕掛け絵本の仕掛けを自分で触ろうとしたり、指差ししたりして自分から絵本に触れようとする時期です。合わせて、言葉も少しずつ出始める時期でもありますので、どんどん絵本の読み聞かせをしてあげましょう。
この時期には、擬音語がたくさん入っている絵本をたくさん読んであげると赤ちゃんも真似てお話しようとしますのでおすすめです。真似てくれると本当に可愛いですよ~♪
いろいろなことが分かり始める時期です。食べ物や乗り物などの絵柄が付いたもの、また歯磨きやトイレなどの生活習慣をテーマにしたものを選んで読んであげても楽しいです。
知恵がついていろいろと動き回りたい時期でもありますので、絵本の読み聞かせよりも遊びたい気持ちが高いと絵本の読み聞かせを嫌がる姿も見られるようになってくるかもしれません。
そんな時は無理強いせず、お互いがリラクスしている時に無理のない程度で絵本の読み聞かせをしてあげると良いですね。
それぞれの月齢ごとにポイントを書いてみましたが、どの時期にも言えることは、読まなきゃいけない!という義務感で読んであげても赤ちゃんは楽しくないので…絵本って楽しいな♪という思いを大切にしましょう。
0歳児向けの絵本選びのポイントは?
赤ちゃんは絵本をじっと見ることからスタートします。これは、絵本がどのようなものか分からないための反応でもありますが、赤ちゃんの視力が未発達であることにも関係しています。
赤ちゃんの視力は新生児期には0.01~0.02くらい、生後3カ月頃から何かを認識出来る程度の視力(0.04~0.05くらい)に発達し、1歳頃でようやく0.2~0.25くらいに発達していきます。ですので、大人の見え方と赤ちゃんの見え方は全く違います。
そこで、赤ちゃんにおすすめの絵本の選び方のポイントをお話します。
色や形がはっきりと分かりやすい
先程もお話しましたが、赤ちゃんは視力が未発達のためぼんやりと見えています。ですので、はっきりとした色合い(白、黒、赤などコントラストがはっきりしたもの)がおすすめです。
特に赤は生まれてすぐに見えるようになる色だそうですので、赤が入っていると見やすいかもしれませんね。
1ページに単語が1~2つくらい
赤ちゃんの視力は、まだぼんやりと認識できる程度ですので、文字というよりは絵を見て楽しんでいます。ですので、あまりごちゃごちゃした絵があるのものを与えても、集中できにくくすぐに飽きてしまいます。
大人にとっては物足りなさを感じるかもしれませんが、赤ちゃんにはシンプルな絵のもの、単語は少なく短めのものにしましょう。そんな絵本を読み聞かせていくことで、絵本に興味をもち、少しずつ集中力がついていきますよ。
ページ数が5~10ページくらい
すぐに集中力がつくわけではありません。ですので、絵本に慣れるという意味でも、ページ数は少なめのもの、ストーリー性のあるものは絵本に慣れ始めてきてから読むくらいが良いですよ。
赤ちゃんに与えるのならハードブックがベスト!
赤ちゃんに与えて、大人が読み手にならない場合の絵本はハードブックタイプがおすすめです。赤ちゃんは絵本という概念がまだありません、他のおもちゃと同じように口に運んでみたり、投げてみたり…体全体を使って「絵本」という存在を受けいれようとします。
赤ちゃんは、大人から見ると乱暴な扱いですが、投げる・かじる・舐めるなど五感を使った遊びを通してその物を認識するのです。ですので、赤ちゃんに与えるのであればハードブックタイプの丈夫な絵本を。大人が読み手であれば、それ以外の絵本を与えるようにしてあげましょう。
絵本の扱い方が分かるようになると大人の仕方を真似てページをめくったり、優しく触れようとしたりしますのでそれまでは温かく見守ってあげてくださいね。
0歳児におすすめの絵本は?
赤ちゃんにとっての絵本はママやパパとのコミュニケーションの一つです。ですので、ストーリー性は考えなくても大丈夫♪簡単なストーリーを楽しめるようになるのは2~3歳頃になりますので、もう少し待ってあげて下さいね。
赤ちゃんのうちには5感を刺激してくれる、目や手、時には口(?)で楽しめるものがおすすめです。では、一体どんなものが赤ちゃんに読み聞かせるためには良いのか、どのようなものがおすすめなのかを視覚的に楽しめるもの、スキンシップが出来るものなどの視点ごとにおすすめの絵本をピックアップしてご紹介ししていきます。
視覚を育む絵本
視覚を育むためには、鮮やかな色合い、単純な絵柄の絵本がおすすめです。赤ちゃんは視力が未発達なため、コントラストがはっきりとした色使い、丸や四角、三角など単純な形が分かりやすいものとなります。
また、なるべく形を認識しやすいように1ページに書いてある絵は少ないものを選ぶと良いですね。
出典:amazon.co.jp
2か月頃の赤ちゃんから楽しめるように、認識しやすい黒を中心にコントラストの強い配色のデザインを意識された絵本です。
赤ちゃんの反応の良いしましまやぐるぐる、顔がたくさん詰まっていてストーリー性はないですが、楽しい絵本です。シンプルな内容なので、絵本デビューにもおすすめです。
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赤、青、黄色のはっきりとした色使いをたくさん使っていて見やすいです。身近なものを簡単な形や擬音を使って表していますので、ブックスタートにもおすすめの1冊として紹介されることが多い絵本です。
ハードブックでコンパクトサイズになっていますので、子どもに渡しても大丈夫!興味が出始めたら、自分でめくったりかじったりして遊べます。お出かけや車などの移動中に持って行っても良いですね。
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始めは顔のパーツから始まり、少しずつパーツが増えて顔に変身!その後は、タイトル通り、いろんな顔がページをめくるたびに登場します。顔のパーツに興味が出てきたり、人見知りも始まったりする6か月頃から楽しくなってくる絵本です。はっきりとした色合いのページなので赤ちゃんも見やすくなっています。
絵本の顔のパーツを触った後に「おくちだね~」などと言いながら、「◯◯ちゃんのおくちはここだよ」などとスキンシップをとって絵本の読み聞かせをするのも楽しいです。そのうちに、「め」などという仕草をするようになって、それの積み重ねで言葉を獲得するようにもなります。
聴覚を育む絵本
聴覚を育むためには、動物の鳴き声や乗り物の音、生活の音など擬音や歌などをテーマにしているものがおすすめです。赤ちゃんは生まれて間もないうちから、音を聞き分けることができています。
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こちらも何とも不思議な絵本ですが、赤ちゃんが真似しやすい興味を引く言葉と音の響きがたくさん詰まっている絵本です。
ぷーん、ぷぷぷなどの子どもにとって心地よく楽しいリズムの音と赤や青、オレンジなどの色鮮やかな丸の形がツボにはまるようです。赤ちゃんから3歳頃の言葉遊びが楽しい時期のお子さんも大笑いしちゃう、音遊び絵本です。
色鮮やかな色合いや親しみやすい丸なので、ねんね時期の赤ちゃんからでもOKです。ハードブックですので、お座りする時期には子どもに持たせてあげても安心です。
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不思議なタイトルですが、赤ちゃんをはじめ子どもたちに人気のある絵本の一つです。何とも言えないもこ もこもこという言葉の響き、リズムが子ども心をくすぐる要素となっています。
はっきりとした色合いの中で形がいろいろと変化すること、簡単な音や言葉が赤ちゃんにも馴染みやすい内容です。
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赤ちゃんはいないいないばぁ遊びが大好きです。この絵本は、色々な動物が1匹ずつやってきてはいないいないばぁをしてくれます。
触覚を育む絵本
絵本で触覚?と疑問に感じる方も多いかもしれませんね。ですが、布絵本と呼ばれる、布でできている仕掛け絵本があるのです。
フェルトや綿、麻など色々な素材を使うことで色々な手触りが楽しめるので赤ちゃんに人気の絵本の一つです。遊びながら自然と手先の運動になるので、新進と身に発達を促してくれますよ♪
中に鈴が付いていたり、ボタン外しができるようになっていたりと布絵本によって仕掛けは様々。手作りで作ることもできますので、お子さんの成長に合わせて作ってみても楽しいですね。
また布絵本以外でもハードブックタイプの仕掛け絵本でも布絵本のように仕掛けを楽しみながら触覚を育めるものもありますのでご紹介します。
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BABYTOUCHシリーズはいろんな種類の仕掛け絵本を展開しています。私が特におすすめなのは、その中の「ぷれいぶっく」。
こちらは、仕掛けの中に赤ちゃんが大好きな鏡、いないいないばぁができる仕掛け、ザラザラしたラメや凸凹ページ、綿が埋め込まれたぷっくりしたページなど触覚を刺激する仕掛けがたくさんあります!
見た目もカラフルなので赤ちゃんの好奇心をくすぐってくれます。膝の上や寝転がって、赤ちゃんと一緒に仕掛けを楽しんでくださいね。読み聞かせの時期としては、お座りができるようになった頃からが楽しいですよ♪
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ハードブックの型抜き仕掛け絵本です。これはシリーズ絵本になっていて大人気です。墓にも乗り物バージョンがあります。
1ページに一つの色、その中に目や鼻、口、足がついていて、その左下には日本語と英語で色の名前が書かれています。絵本の読み聞かせと同時に、英語にも興味をもつようになるかもしれませんね。
仕掛けである穴の向こうにヒントが書かれているので、赤ちゃんだけでなく大きくなった3歳頃まで(もう少し大きくても大丈夫かもしれません)のお子さんも楽しめます。
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ミキハウスから出ている布絵本です。鈴の音が鳴ったり、カシャカシャ鳴ったりと赤ちゃんの気になる仕掛けがあるのが楽しいです♪
布なので、赤ちゃんが舐めたり落としたりしても洗えば良いので衛星的です。お出かけに持ち運びしやすいサイズ、取っ手付きなので便利ですね。
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先程、#視覚を育む絵本でも紹介しました「しましま ぐるぐる」お話が布絵本になってお出かけでも楽しめるようになっています。
ふんわりとクッション性の高い布のページをめくると、しましまやぐるぐるがたくさんあります。しましまの縫い付けてある黒や白の紐を引っ張ったり触ったり…赤ちゃんが自由に遊んでOKの仕掛け付きです。
スキンシップができる絵本
絵本の展開に合わせて、ママが手拍子をしてみたり、顔をくっつけたり、足や手を優しく動かしてあげたり…色々なスキンシップが絵本を読みながら楽しめます。
絵本を読みながら絵の内容を子どもにしてあげるものですので、ママの絵本デビューにもおすすめの内容です。
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ページとページを挟んで、ぞうさんとぞうさん、金魚と金魚、赤ちゃんとママなどが仲良く…くっついた!します。最後にはパパも一緒に…くっついた!しちゃうという、子育て世代にほんわか温かな気持ちを運んでくれるお話です♪可愛らしいイラストにも癒される三浦太郎さんの絵本です。
簡単な言葉の繰り返しが心地良く、また、くっついた!のフレーズに合わせて子どもにくっつくと大喜びする絵本です。絵本のフレーズに合わせてスキンシップがたくさんできます♪
生活習慣をテーマにした絵本
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がたんごとん…と汽車が走りながら、荷物を運んで終着駅は食卓という予想外な展開ですが簡単な言葉の繰り返しが心地良い絵本です。食事を連想させるので、食事前の導入に保育園で取り入れることが多いです。
がたんごとんのリズムに合わせて膝の上で上下に動かしたり、絵本自体を上下に動かしたりして汽車の雰囲気を楽しむと良いですね。
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美味しそうなリアルなイラストがたくさんの絵本です。食べるものに興味を持たせたり、果物の名前を教えたりするのにおすすめです。
リアルなイラストなので絵本のページをそのまま「あ~ん」と口を運んだり、よだれを流したりする可愛い赤ちゃんもいます(笑)ですので、ページ破れに注意してあげてくださいね。
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こちらも食事に関する絵本です。ご飯を食べて汚れた体の部分をきゅっきゅっきゅっと拭いてあげる内容のお話です。表紙の赤ちゃんのイラストも可愛らしくてほのぼのします。
離乳食が始まり赤ちゃんはこぼしてしまいがちですが、この絵本のように「きゅっきゅっきゅっ拭いてあげるね」と言いながら拭いてあげると親子の時間が愛おしく感じられるようになりますよ♪
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きゅっきゅっきゅっと同じ「くつくつあるけ」シリーズの絵本です。こちらは着替えの場面をテーマにした絵本。あれあれ?なんにも見えない…ともぞもぞしている赤ちゃんのイラストが。日常同じような場面がありますよね(笑)この絵本のフレーズで着替えさせると、洋服から出てくる赤ちゃんの顔がニコ~とするようになってきます。
赤ちゃんは「あれあれ?」という言葉が大好き!抑揚をつけるように声かけると、声を出して喜ぶことも。大変な着替えタイムを、楽しい時間にしてくれる魔法の絵本になるかもしれません♪
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ひよこのぴよちゃんと一緒にお返事の練習ができる絵本です。つまみを引くとぴよちゃんが手を挙げる仕掛け付きなので、毎日の読み聞かせで赤ちゃんも楽しくお返事の習慣が身に付きますね。
まとめ
赤ちゃんは大好きなママやパパが読んでくれる絵本が大好き!言葉はまだ話せなくても、目や耳、心でめいっぱい楽しんでいます♪
心地の良い音やリズムの言葉、変化が楽しいシンプルな色や形で描かれた絵本を、ママやパパが語りかけるように繰り返し少しずつ読んであげてくださいね。毎日の少しずつの積み重ねが親子の触れ合いの時間となり、より深い絆につながります。
慣れないうちはご紹介したポイントを意識しながら、楽しい読み聞かせの時間を過ごしてくださいね。読み続けることで自己流の読み方、楽しみ方が見つけりますよ♪
下記のページでは、0歳から楽しめるバスが出てくる絵本を厳選してご紹介していますので、よろしければご覧ください。