1歳頃になると、離乳食も完了が近くなり、食事で栄養を取れるようになっていきます。栄養価の高いフォローアップミルクを卒業し、牛乳へ移行するようにと、1歳検診で指導も受けます。
栄養の摂取方法が大きく変わってくる1歳頃の食事。3回食に加えて、おやつも重要な栄養を補給していく食事です。
今までは離乳食+フォローアップミルクや母乳で補っていた栄養を、おやつで取れるように、必要性について知っておきましょう。
1歳の幼児におやつって必要なの?
大人にとってのおやつは嗜好品ですが、子供にとってはカロリーを摂取するために必要な、食事の一部です。
1回の食事量が少なく、次の食事までに必要なカロリーが摂取できない上、柔らかい物を食べている1歳ごろは消化も早く、すぐにお腹が空いてしまいます。
いつまでもフォローアップミルクで栄養を補うわけにはいきませんので、おやつの内容が、重要になってくるのです。
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理想的な時間帯
おやつの時間に理想的なのは、午前10時ごろと午後3時ごろです。朝ごはんをしっかり食べられる子など、午前中のおやつが不要な場合もあります。
成長とともに1回の食事量が増えると、ほとんどの子は午前中の分は必要なくなっていきます。欲しがらない場合は必ず与えなくても良いでしょう。
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1歳の幼児へ与えるおやつの量やカロリーの目安は?
1歳児の1日に必要な摂取カロリーは1000キロカロリー程度とされています。間食の目安としては1割の100キロカロリーほどで良いでしょう。
個人差がありますので、メインの3回食が食べられない事がないよう、量を調整してあげましょう。
おやつに適した栄養素
おやつで補う栄養素は、カロリーの元になる炭水化物、ビタミン、ミネラル、鉄分、カルシウムなどです。
おにぎりならお茶碗に半分、食パンなら6枚切りを半分を目安に、チーズやフルーツで、鉄分やカルシウム、ビタミンを補うのが基本です。
夏はトウモロコシ(1/3本)、秋冬は蒸したお芋(約120g)なども良いでしょう。
バナナは消化吸収も良く、手作りおやつにも使いやすい、おやつに適した食品です。単品で与える場合は1本(約85キロカロリー)を目安にしましょう。
バナナにヨーグルトを合わせるなどして、乳製品と組み合わせると、バナナに含まれるマグネシウムが乳製品のカルシウムの吸収を効果的にし、骨の成長を助けます。
また、3回食になり便秘がちになる子も多いので、食物繊維の多いバナナはオススメの食品です。
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1歳の幼児におやつを与える場合の注意点は?
ダラダラ食べは虫歯の元
長時間口の中に食べ物があるのは虫歯の原因になります。おやつを食べ終えたら、お茶を飲ませて、食事が終わったことを認識させます。
飴やキャラメルは、長い時間口内にありますので、ダラダラ食べと同じと考え、特に虫歯に注意が必要なお菓子です。
おやつの味を覚えた幼児は、何度も欲しがります。もっともっと、と欲しがっても与えないことです。袋菓子などは必要な量を皿に移してから与え、袋は隠してしまいます。
もっとあると思わせないことが大事です。決まった時間と量以外を与えない習慣が大切です。
やむをえず、時間外のおやつや、飴やチョコレート、ラムネなどを与えてしまったら仕方ありません。
食べさせたことを悔やむより、お茶で口の中を清潔にし、歯磨きを念入りにしましょう。歯磨きシートを活用するのも便利です。
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おやつが原因の事故も
1~4歳での死亡事故の約20%(年間約20人)が、窒息によるものです。飴、キャラメル、グミは喉に詰まらせる事故も多く、1歳では与えないことが好ましいでしょう。
特にナッツ類は、硬く噛み潰せないことから、大変危険なので絶対に与えてはいけません。
こんにゃくゼリーも注意が必要な食品です。咀嚼が未熟な1歳児には、凍らせたものは絶対に与えません。
与える場合は、通常の硬さのものを、細かく切ってあげましょう。お餅が原因の窒息事故も多く、ぶどうやりんごなどのフルーツでも事故の報告があります。
窒息の原因になる食品の共通点は、一口サイズ(1~5cm四方)、吸い込んだ時に口内を滑りやすい、または特に滑りにくい、歯ですり潰せない、などです。
幼児向けに作られていない食品をあげるときは、大人がよく見極めて与え、そばで見守りましょう。
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牛乳の摂取量
牛乳が好きな子は多いので、おやつと一緒に牛乳を出す場合は、量に注意します。1歳では1日に300~400mlを目安にします。
600mlを超えると、過剰摂取と考えていいでしょう。牛乳を飲み始めたばかりの頃はアレルギーを引き起こしやすく、お腹を壊す子もいます。
牛乳も口の中に残りやすいので、虫歯が気になるママは、お茶も用意し、最後にお茶で口内をきれいにしてあげましょう。
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まとめ
離乳食しか知らなかった赤ちゃんにとって、お菓子は魅力的。知らないままでいて欲しかったお菓子も、いつかは食べるものです。
甘いお菓子を与えて泣き止ませ、楽をしてるつもりでも、更に欲しがって泣く。ご飯を食べたがらない。など、結局はママを悩ませる原因になります。
普段のおやつは栄養価を意識し、甘いおやつも目くじらを立てず、ママが適量をコントロールすること、食後にそのままにしないことを心がければ、おやつは食事が楽しい!と感じられる絶好の食育の機会にもなります。
赤ちゃんの健康をサポートする、楽しいおやつタイムにしましょう。