子育てをするお母さんが必ず経験するトイレトレーニング。
自分の親の世代に「まだおむつ?」と言われたり、子どものお友だちや外出先で同じくらいの子どもがトイレに行く姿を見ることでも気になってしまいます。
中でも、一般的にトレーニング時期が3歳と言われる中、3歳でも上手くいかない、4歳になるのにおむつがはずれないと悩みも大きくなりますよね。
ここでは、なかなかおむつがはずれない場合の原因と対策をご紹介します。
体の発達とおむつをはずす時期があっていない
おむつをはずすには、年齢よりも体の発達が重要です。
お子さんと同じくらいの歳の子がトイレに行くのを見たり、入園を控えている場合などにおむつがはずれていないと遅いと思いがちです。
しかし、体の機能がしっかりと整っていないとトイレトレーニングも上手くいきません。
解決法1番におしっこの間隔が2~3時間開いているか確認しましょう。生まれた時にとても小さかった膀胱も少しずつ大きくなり、おしっこを貯める量も増えていき、おしっこの間隔が開いていきます。
おしっこの間隔が開くようになる1~2歳くらいには、おしっこが貯まる感覚や、おしっこを出している感覚が分かってきます。
4歳のお子さんのおしっこの間隔がどれくらい開いているか、貯まった時(おしっこが出そうな時)に何らかのサインを出せているかも確認してみましょう。
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自分の意志を伝えられない
トイレに行きたいと感じていても、どうやって伝えたらよいのか分からない場合があります。
お子さんによってはもじもじしたり、立ち上がったりとサインを出すことも多いですが、おむつをはずすには「トイレに行きたい」「おしっこに行きたい」とお子さんが伝えられることも大切です。
それと同時に、お母さんなどから声をかけられた時に、必要がない場合は「いや」と言えることも大切です。4歳のお子さんが普段から自分の意志を周囲に伝えられているか確認してみましょう。
解決法お子さんが自分の意志を伝えるのが難しいと感じたら、遊びや食事などの日常生活の会話の中でお子さんが気持ちを言える声かけをしてみましょう。
また、泣いている時や困っている時などに、お子さんの気持ちを代弁してあげるのも効果的です。
自分の気持ちを上手く表せない時に、お母さんから代弁してもらうと、「この気持ちはこうやって言い表すんだ」と気づく事ができます。
泣いているときや困って いる時だけに限らず、喜んでいる時、楽しい時なども「嬉しいね」「楽しいね」と一緒に共感することで、お子さんも表現の方法が身についていきます。
おしっこが出そうな時のサインを出している場合はチャンスです。お母さんがサインに気づいたら「おしっこが出そうだね。」「トイレに行こうね。」と声をかけましょう。
トイレに関心がない
大人にとってはトイレに行くというのは何気ない行為ですが、生まれてからずっと場所に決まりもなく、いつでもおむつにおしっこをしていたお子さんにとってはトイレとおしっこが結びつくきっかけが必要です。
解決法子どもが大好きな絵本を通しておしっこやトイレの意識やイメージを持つ手助けをしましょう。絵本はたくさんのものがありますが、中でも次の絵本がおすすめです。
出典:amazon.co.jp
※おむつはずしができる できたよ!トイレ
音やしかけがあって楽しめるほか、トイレトレーニング時に使えるポスターやシールもついています。
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※ノンタン おしっこ しーしー
みんな大好きなノンタンシリーズ。
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※うんちがぽとん
「でたかな まだまだ」などトイレに行った時の気持ちを知ることができます。
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※うんこちゃん
トイレトレーニングにはかけ離れていますが、うんちがおしゃべりするこの本は子どもたちに大人気です。
また、お父さんやお母さん、お兄ちゃんやお姉ちゃんなどがトイレに入っている時に実際に見せることもひとつの方法です。
特に男の子が立っておしっこをするという行為は男の人にしか伝えられないもの。
お子さんにとって身近な人の行動は、自分も一緒のことをしたいという憧れの気持ちから同じことをやってみようという意欲を持つことができます。恥ずかしい気持ちもありますが、一度挑戦してみましょう。
トイレという場所を怖いと感じている
お子さんにとってはトイレトレーニングを始める前までは、トイレという場所は家の中で一番入ったことのない場所です。
そしてトイレは狭く、水が流れる音なども怖いと感じるお子さんも少なくありません。
トイレに行った時の様子が気になったり、トイレに行きたがらな場合は、実はトイレという場所が影響していることもあります。
解決法電球そのものを明るく白色のものに変えたり、トイレマットや便座カバー、ディスプレイする雑貨なども雰囲気の明るいものにしてみましょう。
お子さんの好きなキャラクターや色などを参考に、一緒に買いに行ったり、一緒に飾ったりすることで、お子さんがトイレに行くことを楽しく感じられます。
水の音を怖がる場合は、実際に流す時に便器を覗いて、流れる様子を観察してみましょう。
紙おむつに慣れている
商品開発が盛んな紙おむつ。赤ちゃんの時から肌に優しく、吸収性の良いものや履き心地の良いものがほとんどです。
紙おむつの機能性のおかげで、おしっこが出ても濡れた感覚が分かりづらい場合もあります。
また、お子さんの中には、ずっと使っていた紙おむつの感覚に慣れて、布のパンツに違和感を感じていることもあります。
解決法紙おむつをしている場合には、こまめにおしっこが出ていないかチェックし、おしっこが出た時にはすぐに交換しましょう。
思い切って布のパンツにすることもできますが、お出かけなど洋服や周囲を濡らすことが心配な場合は、紙おむつの中にパンツを履かせることも一つの方法です。
衣服や周囲を濡らさずに、おしっこが出て濡れたという感覚が分かるので、お母さんの負担も減らすことができます。
お子さんがプレッシャーを感じている
4歳のお子さん自身もお友だちがトイレに行くことができて自分にできないことを気にしていることもあります。
また、失敗した時のお母さんの言葉や表情などから、失敗して悪かったと感じたり、嫌になったりもします。
遊びに夢中になっている時に、お母さんがおしっこが気になって声をかけた場合などは、トイレは楽しく遊んでいることをさえぎられるものと捉えてしまいます。
解決法お母さんが焦ったり、イライラしてつい言葉や表情に出てしまっていませんか?
なかなか上手くいかずに悩んだり、いつもおしっこのことばかり考えて余裕がなくなったりしてしまうものです。
気分転換をしたり、声をかける前に深呼吸したりして、ゆったりとした気持ちを少しずつでも持てるようにしてみましょう。
お母さんの言葉はお子さんにとっては魔法の言葉。言葉一つでお子さんの受け取り方や様子は変わります。
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排尿障害などの病気
なかなかおむつがはずれないことを心配しすぎる必要はありませんが、ごく稀に、ホルモンの異常や、膀胱にあるおしっこを出す筋肉に問題がある場合があります。
おしっこを出す筋肉に問題がある場合は、筋肉が十分に収縮せずおしっこが頻繁に出たり、、おしっこの途中で筋肉が緊張しておしっこを出し切れず途切れてしまうことがあります。
おしっこをする時に、おなかに力が入りすぎておしっこが上手くいかないお子さんもいます。
おむつがなかなかはずれないと発達障害を心配してしまうこともありますが、必ずしもおむつがとれないことが発達障害に結びつくわけではありません。
解決法どうしても心配な場合は、市町村の子育て相談担当の保健師や保育士、小児科や泌尿器科で相談しましょう。
泌尿器科では、お母さんから普段の様子を聞いたり、尿検査やエコー、レントゲンなどの検査があります。
検査の結果によっては、水分の量を調整したり、おしっこの時間を決めたり、お薬を飲む治療を受けることができます。
まとめ
おむつがなかなかはずれないとお母さんにとっては気になるもの。4歳とか、入園前とか、他の子より遅いとか特に悩んでしまいます。
ここではいくつかの原因を挙げてみましたが、解決法を参考にしながらまずは、お母さんの悩みを少しでも小さくしていきましょう。
できるだけストレスを減らし、お子さんと過ごす時間を楽しめることが大切です。
私自身も、長男は発達障害を疑われたため療育施設に通っていて、おむつがはずれたのも5歳でした。
その時に、小児科医や保健師の方に「大人になってもおむつをしている人はいないから大丈夫!!」と何度も言われました。
おむつがなかなかはずれなくても大丈夫。お母さんがゆったりとした気持ちを持ってみましょう。