冬の乾燥した空気は、肌や鼻・のどを乾燥させたり、風邪のウイルスを活発にしたりと、様々な体調不良を引き起こします。そんな時の強い味方が、加湿器です。
最近の加湿器には、部屋の湿度を保つだけでなく、空気清浄機能があったりアロマの芳香浴の機能があったりと、付加機能の付いたものもあります。今回は、アロマ芳香浴の機能付きの加湿器について紹介いたします。
天然の精油(エッセンシャルオイル)には、種類によって、リラックスやリフレッシュ効果だけでなく、空気中のウイルスの殺菌効果があるものもあります。加湿するだけでなく気分転換や風邪予防にと、アロマ加湿器に興味のある方にご一読いただけたらと思います。
アロマ加湿器にはどういった種類があるの?
加湿器にはいろいろな加湿方式のものがあり、それぞれ特徴があります。
蒸気法式(スチーム式、スチームファン式)
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水を加熱し、水蒸気を発生する方式です。精油は、水に混ぜるのではなく、蒸気の吹き出し口に別にセットします。
加湿能力が高く、蒸気にはカルキや不純物は含まれず衛生的で、手入れは比較的簡単です。
部屋にいる時間が少なく、朝晩だけ暖房をつけるような生活であれば、加湿力の高い蒸気式が向いています。空気に同じ量の水蒸気が含まれている場合、気温が低いほど湿度は高く、気温が高いほど湿度は低くなります。
つ まり、冷えていた部屋を暖めるときには、同時に加湿を行わなければ、湿度は下がってしまいます。部屋の空気を暖める際に、合わせてしっかり加湿するようにしましょう。
就寝時は暖房をいれていなければ、室温が下がっていくため湿度は上がりますので、加湿の必要はありません。
電力をたくさん消費します。長時間つけていると電気代がかかり、また加湿をし過ぎることもありますので、湿度を確認し、こまめに切ることが大切です。
アロマ効果としては、蒸気の量が多かったり、精油を加熱することによって、香りが変化したり、感じにくくなることもあるようです。
単純なスチーム式では、蒸気の吹き出し口が熱くなる製品もありますので、やけどにご注意ください。送風機で蒸気を送り出すスチームファン式は、吹き出し口はそれほど高温にならず、小さな子供のいる部屋でも安心です。
また、加湿器が転倒すると熱湯がこぼれるものもありますので、タンクが密閉される安全性の高いものをお勧めします。
気化式(ヒータレスファン、透過膜式 滴下浸透膜式)
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水を含ませたフィルターに送風機で風を通すことにより空気を加湿します。精油は、水に混ぜるのではなく、別にセットします。
水を加熱しないので電力の消費は少なく、吹き出し口は熱くなりません。空気中や水の不純物をキャッチする透過膜式には、空気清浄効果もあります。
部屋の温度変化が少なく、長時間利用する場合は、消費電力が少ない気化式が向いています。空気清浄効果のある透過膜式は、アロマの殺菌効果と合わせて、風邪のひきにくい快適な空間が得られます。
加湿に時間がかかります。冷たい風が発生するので、部屋の気温を下げる効果があり、また室温が低い(20度以下)と加湿能力が落ちてしまいますので、暖房器具と併用する必要があります。
フィルターには不純物がたまり、細菌が繁殖しやすいので、こまめな手入れや定期的な交換が必要です。送風機の音が気になることもありますので、できれば購入前に作動音を確認しましょう。
ハイブリッド方式
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気化式のしくみに、ドライヤーを組み合わせた方式です。フィルターに温風を当て、水を気化させて加湿します。精油は、水に混ぜるのではなく、別にセットします。
非常に効率よく加湿することができ、タンクの水の消費も少ないです。吹き出し口の風も暖かい程度なので、小さな子供がいても安心です。
加湿器として性能がいいので、どのような場所でも活躍するでしょう。蒸気式は電気代が高すぎる、でも気化式では力不足で…という方にはお勧めです。
蒸気式よりは少ないものの、電力の消費が気化式よりも多くかかります。フィルターの手入れが必要な点と、送風機の作動音がする点は、気化式と同様です。
水噴射式(超音波式、遠心式)
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水に超音波を当てたり、回転させたりして霧状にすることで、空気を加湿します。精油は水に混ぜて使用します。
電力の消費は少なく、加湿能力は高く、音は静かで、吹き出し口は熱くなりません。他の加湿方式の製品に比べて本体が小型で、おしゃれなデザインのものも多く、インテリアとしても素敵です。精油を気化するのにももっとも効率がよく、アロマ本来の香りを楽しめます。
アロマを楽しむには一番向いています。おしゃれなデザインのものや、イルミネーションがついたものもあり、幻想的な雰囲気が味わえます。小型のものは、出張などの際に携帯すれば、乾燥したホテルの部屋の空気を加湿するのに役立ちます。
タ ンク内の水とともに含まれる成分もすべて空気中に出てしまうため、カルキやミネラル分などの不純物が空中に浮遊したり、壁や家具についてしまいます。それ が他の家電に入り込むと故障の原因にもなったりするので、他の家電の近くで長時間使用しないようにし、壁や家具についた結露はこまめにふき取るようにしま しょう。
水に繁殖した細菌などもまき散らされるため、レジオネラ肺炎などの健康被害も出ていますので、衛生面に注意して、タンク内のこまめな手入れが必要です。フィルターや、タンク内を殺菌する紫外線ランプなどが搭載された空気清浄機能をもつ製品もあります。
超音波式アロマ加湿器として殺菌や空気清浄効果をうたった製品もありますが、精油に殺菌効果があるというだけで、水タンクの不純物や雑菌は、フィルターや紫外線ランプなどの機能がなければ除去することはできませんのでご注意ください。
また、冷たい水蒸気は室温を下げやすく、水蒸気が結露しやすくなります。加湿器を置いた床などが濡れてしまうこともありますので、寒い部屋での使用、長時間の使用はしないようにしましょう。
アロマ加湿器を選ぶ際のポイントは?
タンク容量、連続加湿時間
加湿器は、使用するには給水をしなくてはいけません。給水が意外と面倒で…ということにならないよう、部屋が広い場合や長時間使用する場合、水タンクの容量が大きいものを選びましょう。
取扱い説明書などに載っている連続使用時間なども参考にしてください。
湿度調節機能、タイマー機能
湿度調節機能がついていれば、自動的に設定湿度まで上げて、湿度が上がればも加湿をやめるので、加湿をしすぎる心配もなく節電になります。こまめに手動で調節できない就寝時などに使用したい場合は、湿度調節機能かタイマー機能付きのものをえらびましょう。
お手入れ方法
コストは重要なポイントですが、加湿器のランニングコスト(電気代)と、メンテナンスコスト(手入れの手間、フィルター代など)は反比例します。
つまり、電気代が安いほど手入れが大変になったり、フィルターなどの付属品代がかかることもありますので、電気代の安さにつられて買ったけど手入れが大変であまり使えなかった…ということのないよう、それぞれの加湿方式について、基本的なお手入れの仕方をご紹介します。
製品によっても手入れがしやすさが違いますので、買う前にレビューなどで確認しておくのがお勧めです。
タ ンクごと加熱するタイプは、時々タンク内を乾拭きし、シーズンに1~2回カルキ洗浄するだけで、手入れは比較的楽です。
同じ蒸気式でも、電気代の比較的か からない蒸発皿タイプ(タンクの水の一部だけ皿に移し、加熱する)は、蒸発皿に不純物が固まりやすく、それが故障の原因になることもあるので、1週間に一 度はカルキ洗浄する必要があります。
フィルターにはカビが生えやすく、月一度くらいのクエン酸洗浄が必要です。製品によりフィルターの交換時期は様々ですが、交換するごとにコストがかかります。
雑菌の繁殖を防ぐため、毎日タンクの水替えと洗浄が必要です。水中の不純物が家具や家電につくと、白く結晶したり、故障の原因になったりするので、こまめに掃除する必要があります。
アロマ芳香浴の効果&注意点
精油は揮発しやすく、空気中に溶け込みます。芳香浴とは、空気中に精油を漂わせ、呼吸によって体内に取り込むことです。精油の成分が肺から吸収され、全身に作用するほか、鼻から直接脳にも働きかけます。精油によって、気分や体調にいろいろな作用があります。
ラベンダー、カモミールなど
グレープフルーツ、ペパーミント、レモングラス、ローズマリーなど
ティートリー、ペパーミント、レモン、オレンジスイート、グレープルーツなど
精油は、天然のものを使用しましょう。アロマオイルなどという製品名で、香りを合成した人工香料もありますが、精油とは別のもので、身体への悪影響が心配されます。
精油の種類によっては、妊婦や赤ちゃんには刺激が強いとされているものもあります。芳香浴は、皮膚などに塗布するよりは影響が少ないと言われていますが、体調の変化に気を付けながら使用しましょう。
まとめ
加湿するだけでなく、気分転換や室内のウイルス対策に効果が期待されるアロマ加湿器。アロマ加湿器は、加湿方式の違いにより、使用感が違いますので、生活スタイルに合わせたものを選びましょう。
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