赤ちゃんの乾燥肌に馬油は効果ある?使い方は?合わないことは?

馬油育児

馬油(ばーゆ/まーゆ)とは、馬の皮下脂肪を原料とした油で、昔からあかぎれや火傷などを治療する膏薬として民間療法で使われてきました。また、皮脂の不足を補い水分を保つ効果があり、化粧品や保湿薬としても親しまれています。

副作用もほとんどないため、漢方医などで赤ちゃんの乾燥肌や湿疹のケアとして進められることもあります。

今回は、赤ちゃんの乾燥肌に対する馬油の効果と使い方、使用する際の注意点やリスクについてご紹介します。

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赤ちゃんの乾燥肌に馬油って効果あるの?

赤ちゃん

馬油は、人間の脂肪に似た成分であり、人肌の温度で溶けるため、角質層の奥にまでよく浸透して、皮脂の代わりとなり、肌のバリア機能を高める働きがあります。

保湿以外にも、皮膚の炎症を鎮め、また皮膚に入り込んだ黄色ブドウ球菌などの細菌を取り込み、殺菌する作用があるといわれており、赤ちゃんのおむつかぶれや、アトピー性皮膚炎などの改善にも効果が期待できます。

アトピー性皮膚炎では、皮膚に常在する細菌が減り、黄色ブドウ球菌が異常に繁殖していることがわかっています。

また、馬油は食べても無害なので、赤ちゃんが口に入れてしまっても安全です。

馬油の効果
  • 肌を保湿する
  • 血行を促進する
  • 炎症を鎮める
  • 抗菌作用がある

赤ちゃん向けの馬油の選び方は?

ネットサーフィンをしている女性

赤ちゃんに使用することを考えて、より刺激の少ない安全なものということであれば、精製度が高い馬油100%のものを選びましょう。精製というのは、馬油に自然に含まれている不純物を取り除くことです。

精製度の低い馬油は不純物が含まれ、それが肌トラブルの原因となることがあります。また、クリームなどと配合されているものは、クリームに含まれる界面活性剤や防腐剤などが肌を刺激することがあります。馬油は酸化しやすいので、ビタミンEが添加されていることがありますが、安全性には問題がありません。

馬油の代表的なメーカー、薬師堂のソンバーユには色々な製品がありますが、特に「赤ちゃん可」「口中・鼻中可」などのマークが入っているものが、赤ちゃんにも安全性が高いものとしてお勧めです。

赤ちゃんへの馬油の使い方は?

裸の赤ちゃん

乾燥肌のケア

赤ちゃんの乾燥肌のケアとしては、1日に2回、朝と夜に使ってみましょう。馬油は少量でもよく伸びるので、足りない皮脂を補ってあげる気持ちで、米粒程度の量を薄く伸ばして塗ってあげましょう。

べたべたとなるまでたくさん塗ると、皮脂が過剰に分泌された時と同じように皮膚がふさがって、自然な汗をかくのも妨げてしまうことがあります。

お風呂上りにすぐに塗ると、血行促進効果によって赤くなったりすることがあります。そんな場合は、ある程度肌を冷ましてから塗っても、保湿効果は得られます。

馬油は、一緒に使用した化粧水などの吸収力も高める効果があるので、馬油だけではまだ乾燥しているようであれば、馬油が肌になじんだ後に刺激の少ない水分を肌につけてあげると浸透し、潤うでしょう。

トラブルのある肌のケア

おむつかぶれやよだれあれ、あせもや皮膚炎の場合は、ぬるま湯で優しく洗ってから、やや多めに肌がしっとりするくらいまで塗りましょう。

べたべたになってしまうと、ほこりなどがくっつきやすくなってしまいますので、軽く拭き取るようにします。口内炎など、内部の炎症にも使用できます。

赤ちゃんに馬油が合わないこともあるの?リスクは?

女性

馬油の副作用

副作用がほとんどないといわれる馬油でも、まれにアレルギーを起こすこともあります。最初は肌の荒れていない部分で少し試して、かゆみや炎症を起こさないかを確認しましょう。

また、馬油の血行促進作用により、肌が赤くほてったり、皮が剥けやすくなることがあります。これは、肌の新陳代謝が活発になったからであり問題ないといわれていますが、皮がぽろぽろ向ける状態が続くようであれば、その子の肌に負担がかかっているかもしれませんので、使用をやめましょう。

使用上の注意点

馬油はとても酸化しやすく、酸化するとにおいが強くなり、赤ちゃんが嫌がってしまうことがあります。また、容器に雑菌が入ると、その雑菌が刺激になることがあります。

開封後はふたをしっかり閉めて、日の当たらない20度以下の場所に保管し、1年を目安に早めに使い切るようにしましょう。

馬油は、塗ってすぐの間は、肌に触れる他の薬品などの吸収力も高めてしまいます。馬油を塗って20分くらいは、日焼け止めクリームなどの薬剤を塗るのは控えましょう。

参考 その他の保湿剤

馬油の効能と安全性は多くの人が実感していますが、効果の仕組みが科学的には実証されておらず、医薬品ではありません。乾燥肌や肌荒れに関して効果が感じられない、または肌に合わないと感じた場合は、他の保湿剤を試すか、皮膚科に相談しましょう。

低刺激といわれている保湿剤を、いくつかご紹介します。

ホホバオイル
  • 植物性オイル。
  • 黄色ブドウ球菌などを殺菌する作用がある。
  • 酸化しにくい。
スクワランオイル
  • サメの肝油が原料。
  • 皮膚の新陳代謝を活発にする。
ワセリン(プロペト)
  • 油の膜で皮膚を防護する。
  • 皮膚には浸透しない。
ヘパリン類似物質製剤(ヒルドイド、ビーソフテンなど)
  • 皮膚科で処方される。
  • 高い保湿力を持つ。
尿素製剤(ウレパール、ケラチナミンなど)
  • 皮膚科で処方される。
  • 人によってはピリピリとした刺激を感じる。
  • 角質分解効果があり、赤ちゃんやアトピー性皮膚炎には不向き。

まとめ

馬油は、保湿効果のほかにも、炎症を抑え、抗菌作用もある優れた保湿剤です。また、低刺激で口に入れても安全なため、赤ちゃんの乾燥肌や湿疹のケアとしてはぴったりです。使うときは、赤ちゃんの肌を優しく洗ってから、少量を薄く伸ばして塗りましょう。

馬油は酸化しやすいので、酸化や雑菌の混入を防ぐため、ふたをしっかり閉めて冷暗所で保管し、1年を目安に使い切りましょう。

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