赤ちゃんの卵アレルギーによる症状&原因とは?治るの?

卵の黄身育児

様々な食物アレルギーの中でも特に赤ちゃんに多いのが、鶏卵を摂取して症状を引き起こす“卵アレルギー”。

卵アレルギーの症状にはどんなものがあるの? 何が原因でアレルギーになってしまうの? 治るものなの?など、卵アレルギーについて情報をまとめました。

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赤ちゃんの卵アレルギーによる症状とは?

赤ちゃん

食物アレルギーの様々な症状

卵に限らず、食物アレルギーの症状として最も多いのは、発疹やかゆみなどの皮膚の症状。カサカサに乾燥したり、ジュクジュクとした湿疹だったり、いろいろな形で現れます。

また皮膚だけでなく目の赤みやかゆみ、腫れが見られる場合も。さらに、呼吸時にゼイゼイする、咳き込む、嘔吐や下痢など、呼吸器・消化器に症状が出ることもあります。

症状が出てくる時間も様々です。アレルギーの原因となる食物を口にして、10分ほどで症状が出ることもあれば、数時間置いて出ることも。

初めて食べる食物を摂取した後は、赤ちゃんの様子を注意深く観察してください。アレルギーかな? と思ったら一度小児科を受診してみるといいでしょう。

卵アレルギー特有の症状

上記の症状は食物アレルギー全般に見られるものですが、卵アレルギー特有の症状もあります。

貨幣状湿疹

コインのように丸く大きな形の湿疹が全身に出た場合、それは貨幣状湿疹と呼ばれ、卵アレルギーの特徴的な症状の一つです。非常に強いかゆみを伴うことが多く、赤ちゃんは眠れず不機嫌になりがちです。

ストロフルス

蕁麻疹のような発疹で、やはりとても強いかゆみを感じます。赤く、小豆粒から栗粒くらいの大きさの湿疹が、腕や体に現れます。虫刺されで同様の症状が出ることも。

アナフィラキシーショック

アレルギーの赤ちゃんが、原因となる食物を摂取した時、アナフィラキシーショックを起こす場合があります。次のような症状が一気に複数出てアナフィラキシーショックが疑われる場合は、救急車を呼んで素早い手当をしてください。

  • 発疹が全身に広がる
  • 顔面蒼白、発汗が見られる
  • 呼吸困難を起こしている

対応が遅れると、窒息や意識障害など危険な状態になる可能性があります。

赤ちゃんの卵アレルギーの原因は?

卵

アレルギーのメカニズム

アレルギーは、免疫システムのバランスが崩れたことで発生すると考えられています。人間は体内に異物が侵入すると免疫システムが働き、“抗体”を作り出して異物を攻撃して体を守ろうとします。

ところが、食べ物や花粉など異物ではないものでも間違って異物だと判断してしまうことがあり、その結果、必要のない抗体を作り出してしまいます。この抗体を持ってしまうと、次に同じ物質が体内に入った時に過剰な反応が出て、様々な症状を引き起こすことになるのです。

赤ちゃんは免疫システムも未熟なため、アレルギーになりやすいと言われています。

卵アレルギーの原因

卵には、オボアルブミン、オボムコイドと呼ばれるいくつかのアレルゲンが含まれています。“アレルゲン”とは、アレルギー反応を引き起こす原因になる物質のこと。

卵アレルギーの人がこれらのアレルゲンを摂取すると、発疹などのアレルギー反応を起こしてしまいます。

なぜ卵アレルギーになるのか

遺伝が原因でアレルギー体質になっているという可能性もあります。また、お母さんが食べた卵が母乳に移行し、赤ちゃんが卵アレルギーになるという説も。その他、皮膚からアレルゲンが少量でも取り込まれるとアレルギーになるという説もあります。

いずれにしても諸説あり、まだ正確に解明されていないことも多く、原因を一つに特定することは難しいと言えます。

赤ちゃんの卵アレルギーって治るの?

医者と看護師

成長するにつれ治ることが多い

多くの食物アレルギーは3歳頃までには良くなる傾向があります。体の成長とともに消化器官や腸管、免疫機能が発達するためです。

卵アレルギーも例外ではありません。もちろん個人差はありますが、卵アレルギーの赤ちゃんの多くは、小学生頃には治ることがほとんどのようです。

アレルギーが出ている間は適切な対応を

成長に伴い治ることの多い卵アレルギーですが、放置しておかず、適切な治療が必要です。次の治療を進めながら、経過を見ていくのが主流となっています。

食物除去

一定期間、アレルギーの原因である食物は与えず、赤ちゃんの成長を待ちます。卵アレルギーの場合は、卵そのものだけではなく卵を含む食品も避ける必要があります。

パンやお菓子など、少量であっても卵を使っている食べ物は身のまわりに多いもの。注意深く除去を進めてください。

経口免疫療法

過剰なアレルギー反応をしない程度の、ごく少量の卵を与えて免疫をつけていく方法です。少しずつとは言えアレルギー物質を赤ちゃんに与えるため、治療中に発疹などの症状が出る可能性があります。

アレルギーの治療は自分の判断だけで対応せず、しっかりと医師に相談しながら進めてください。

ワクチンに注意

インフルエンザ、おたふく、麻疹のワクチンには、少量ながら卵の成分が含まれています。卵アレルギーの赤ちゃんがこれらの予防接種を受ける時には、かかりつけの医師に相談してください。

まとめ

アレルギーを持つ赤ちゃんのお母さんは、精神的にも大変。食べ物を口にする度に神経を使うので、追い詰められてしまうお母さんも多いようです。

今は、外食でもアレルギー対応のメニューがあったり、アレルギー向けのお菓子などもたくさん販売されていたりします。それらをうまく活用することでお母さんの精神的負担を減らしてみてください。

体の成熟に伴って、治ることの多い卵アレルギー。しっかり情報収集をして適切な対応をしていけば、あまり神経質になる必要はありません。大らかな気持ちで赤ちゃんの成長を見守っていけるといいですね。

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