ミルクの赤ちゃんのお母さんにとって、何mlのミルクを作って飲ませるか、毎回の考えどころです。
月齢ごとの目安はあるものの、赤ちゃんがその通りに飲んでくれるとは限りません。全部飲んだのにまだ欲しがったり、残してしまったり。
飲みすぎじゃないかしら、または栄養が足らないんじゃないかしらと心配するお母さんもいらっしゃるかと思います。
今回は、赤ちゃんへのミルクのあげ方の目安と、目安どおりにいかない場合に気を付ける点をまとめてみました。
赤ちゃんへのミルク量の目安は?
ミルク授乳は、一日に体重(kg)×150ml前後を、何回かに分け、等間隔の時間をあけて与えるのが基本です。
100ml × 7回(700ml/一日)(体重3.8kg)
1ヶ月140ml × 6回(840ml/一日)(体重4.8kg)
2ヶ月140~160ml × 6回(840~960ml/一日)(体重5.8kg)
3ヶ月180~220ml × 5回(900~1100ml/一日)(体重6.5kg)
4ヶ月200~220ml × 5回(1000~1100ml/一日)(体重7.1kg)
5ヶ月~200~220ml × 5回(1000~1100ml/一日)(体重7.5kg~)
母乳はお母さんの食事により栄養価も様々で、出方も一定でないため、定量というものがなく、赤ちゃんが欲しがったときに欲しいだけ与えます。
しかし粉ミルクは栄養が調整されていて、また母乳よりも消化に時間がかかるため、一度に一定の量を与え、授乳の間隔をしっかり開けるのがよいとされています。
生後3か月以降は、一日分を5回に分け、4時間おき(夜間は8時間おく)に与えます。
もちろん、赤ちゃんの食欲も成長もかなり幅がありますので、上記の表のとおりに飲まなくてはならないわけではありません。
体調や機嫌によって食欲にムラがでるのもよくあることです。胃袋の小さな子は一度にたくさんの量を飲むことができず、その分すぐおなかがすいて、回数が多くなることもあるかもしれません。
量の目安は目安として、それぞれの赤ちゃんのペースにあわせて飲ませてあげるのが大切です。
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赤ちゃんがミルクを欲しがる時はどうすればいい?
- さっきあげてからまだ2時間たっていないけれど、ミルクを欲しがっているような気がする…
- 大目に作ったつもりなのに、飲み終わってもまだ欲しがっている…
こんな時は、もちろん飲ませてあげていいのですが、お母さんとして少し気になる場合もあります。
口寂しくなるたびにミルクを飲む癖がついている
甘えたくなったり小腹がすくたびに、ミルクを飲む癖がついてしまった場合です。
頻回に飲む分、一回に飲む量が少なくなり、またいつもあまりおなかが減っていない状態です。これはだらだら食べと同じで、消化器官に負担がかかり、便秘にもなりやすくなります。
母乳の赤ちゃんにも多いタイプですが、母乳は消化がよいので、ミルクほどには問題になりません。
ミルクの場合は、作る手間もかかるので、お母さんも大変ですよね。
こんな時は、とにかくミルク!と考えるより、お散歩や手遊びで、無理なく赤ちゃんの気が紛れるようにして、なるべく授乳の間隔があくようにしてあげるとよいかもしれません。
赤ちゃんの体重が標準より重い
食欲も成長の早さも個性なので、あまり気にすることはありません。3か月や6か月でかなり体重の多い子でも、はいはいや一人歩きの時期が来たら自然と標準に戻っていくことが多いです。
ただ、ミルクを飲む時間が10分かからないようであれば、飲むのが簡単すぎてつい量を飲みすぎてしまっているということも考えられます。
すこし固い乳首に変えてみれば、飲むのに時間をかけるようになり、飲みすぎもなくなるかもしれません。
ミルクの量が多くて体重が増えてしまうからといって、ミルクを薄めて飲ませたり、麦茶などを与えすぎると、おしっこの量が増え、赤ちゃんの腎臓に負担がかかります。
ミルクは用法通りに作り、麦茶なども1回月齢×10ml程度にしましょう。
関連記事:赤ちゃんをミルクで育てるメリット&デメリットは?母乳との違い
赤ちゃんがミルクを飲み残した時はどうすればいい?
中には目安の半分くらいの量しか飲まない子もいますが、少食な質の子であればあまり飲まないのは自然なことで、元気があれば心配ありません。
しかしいつもグズグズしている、またはミルクの時間に機嫌が悪いなどの場合は、飲まない理由が他にあるかもしれません。
哺乳瓶が合わなくて飲みにくい
哺乳力の弱い子は、哺乳瓶の乳首が固かったり穴が小さかったりすると飲むのに疲れてしまい、あまり量を飲めないことがあります。
軟らかくて穴の大きめな乳首にすると、楽に飲めるかもしれません。ゴム製の乳首は独特の匂いがするので、シリコンの乳首を好む子もいます。それぞれの赤ちゃんの飲みやすい乳首を探しましょう。
また乳首の空気穴からしっかり空気が入るようにしないと、哺乳瓶の中の気圧が下って飲みにくくなります。空気穴が詰まっていないかを確認して、必ず上に向けてあげましょう。
授乳中はミルクにぷくぷく気泡が出ていることを確認しましょう。哺乳瓶のふたをきつく締めすぎると空気が入りにくくなるので、ミルクが漏れない程度にゆるく閉めましょう。
赤ちゃんが乳首を吸った際に、軽く口元から哺乳瓶を引くようにすると、空気が入って飲みやすいようです。
ミルクの味が合わない
ミルクの味に違和感を感じて、飲まないこともあります。ミルクの銘柄を変えて、試してみてもよいかもしれません。
ミルクが冷めると飲まなくなることもありますので、哺乳瓶をタオルにくるんで保温したり、冷めたら温めなおしてあげるとよいでしょう。
飲み残したミルクは、すぐに細菌が繁殖してしまいます。飲み残してから30分以上たったミルクはおなかを壊す恐れがありますので、赤ちゃんに飲ませないようにしましょう。
まとめ
ミルクの量は月齢によって目安がありますが、赤ちゃんの食欲も体格も幅がありますので、赤ちゃんの食欲に応じた量をあげましょう。
ミルクの授乳時間の間隔は、消化器官への負担を考えると、おなかがすくまでしっかり開けることが望ましいです。
ミルクを飲む量が多い、または少ない理由として、哺乳瓶やミルクが合っていないこともありますので、哺乳の仕方やミルクの銘柄などを変えてみるとよいかもしれません。
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