子供の便秘で病院に行く目安は?検査&治療法は?

病院育児

子供の便が出ていないことに気づいたとき、どのように対処してよいのか戸惑ってしまいます。

何日ほど出ていなければ病院へ行くのがいいのか、病院へ行くとしたらどちらの科なのか、検査や治療はどのような方法なのか、疑問は尽きません。

そこで、子供の便秘や病院に関する様々な疑問についてまとめてご紹介していきます。

赤ちゃんの便秘でお悩みの方は、下記のページにまとめていますので、参考にして頂ければと思います。

→ 【保存版】赤ちゃんの便秘に役立つQ&Aまとめ~病院リスト付き

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子供の便秘で病院に行く目安は?

トイレと子供

熱や風邪とは違い、便秘は病院に行く目安がわかりづらいです。何日出ていなければ連れて行ったほうがよいのか、悩んでしまう方も多いでしょう。

目安になりやすい三つの項目について見ていきましょう。

便の状態

便の状態を知ることで、病院に行くべきかどうかの目安になります。下痢のような便が続いたり、硬い便ばかり出て肛門に痛みを感じているようであれば、病院へ行くのがよいでしょう。

便の状態が正常でないと排せつそのものが負担となり、便秘を悪化させてしまうこともあります。

子供の年齢によっては便の状態を確認できなかったり、確認しづらいケースも多いですが、その場合は以下の二つの項目を目安にするとよいでしょう。

便の回数

便の回数が大きく減った場合、腸内に何らかのトラブルが起こっている可能性があります。

しかし便の回数には個人差が大きく、排便が1日に1度の子供もいます。

一般的に見て便秘といえる状態ですが、子供が腹痛を訴えたり不機嫌であったりしなければ、その子にとって正常な状態といえます。

とはいえ、便が出ない状態が3日ほど続くようであれば、病院で診てもらうのがよいでしょう。

子供の日頃の便の回数をおおまかにでよいので覚えておくと、目安になりやすいでしょう。

子供の様子

元気がない女の子

以下に当てはまり、なおかつ他に目立った症状がない場合、便秘になっている可能性が高いです。

  • 食欲がない
  • 不機嫌が続く
  • お尻の痛みを訴える
  • トイレを嫌がる

他にも嘔吐の症状が見られる場合もありますが、嘔吐があった際はすぐに近くの病院を受診しましょう。

体内にたまった便が発酵して抵抗力がなくなり、胃腸に菌が侵入したことにより嘔吐してしまいます。ウイルス性の感染性が考えられ、一刻も早い医師の診察が必要な状態です。

病院へ行く前に
子供が診察を受けたほうがよい状態であるとわかったとき、疑問に思うのが病院に関する様々なことです。

子供の便秘の場合は何科の受診がよいのか、小児科でよいのか悩みます。

基本的には普段受診している小児科で問題ありませんが、排便外来というものがあることをご存知でしょうか。

排便外来とは

排便で悩む子供のための外来です。治療はもちろん、相談にも応じてくれる専門の外来であり、近くに排便外来があればそちらを受診するのがよいでしょう。

排便外来の備わっている病院は日本各地にあり、日本トイレ研究会の以下のページにて確認できます。

※子どものための排便相談室(外部ページ)

中にはメールにて相談に応じてくれる病院もありますので、不安があれば一度問い合わせてみましょう。

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子供が便秘だった場合の病院での検査法は?

医師と看護師と子供

便秘であった場合、苦しんでいる子供に負担のかかる検査だったらどうしようかと不安になりますね。

実際に子供が便秘で受診されたご家庭や、便秘の診察を行っている病院の情報を参考に、検査法をまとめました。

問診

いずれの外来でも必ず問診から検査が始まるように、便秘の場合も同様です。問診では以下のような質問を受けることが多いため、あらかじめ頭の中で情報をまとめておきましょう。

  • 便秘がはじまった時期
  • 排便の頻度
  • 便の状態
  • 腹痛、血便の有無
  • 食生活に関して
  • 下剤を服用しているか

触診

問診のあと、お腹の張り具合を確認するための触診が行われます。触診によって、おおまかにですがどのような種類の便秘であるか見当をつけることができます。

軽度の便秘であれば、この時点で検査が終了することもあるでしょう。

また、医師によっては肛門から指を入れて直腸に触れ、便のかたまりの有無を調べる場合もあります。

レントゲン

病院によって触診のあとの検査法に違いはありますが、触診で判断つかなかった場合など、腹部X線検査、いわゆるレントゲンで腸内の状況を確認します。

レントゲンによってガスや便の溜まり具合を確認し、その場合の腸内の状況に応じて治療法も変わってきます。

内視鏡検査

腸内の状況によっては内視鏡検査が行われる場合もあります。子供が内視鏡検査を受ける場合、ほとんどが全身麻酔によって行われることが多く、入院となります。

病院によっては静脈麻酔によって検査が行われ、入院せず外来のみで済むこともありますが、いずれにしても単なる便秘で内視鏡検査を行うことはほとんどありません。

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子供が便秘だった場合の病院での治療法は?

医師

検査によって便秘であることが判明した場合、子供の状況に応じた治療法が行われます。

下剤

便秘以外の問題がなければ、以下のような下剤の処方を受けます。

ラキソベロン

子供の便秘で最も処方されることの多い薬であり、妊婦にも処方される場合があります。大腸を刺激して腸を運動させることで排便を促す薬であり、安全性が高いです。

錠剤もありますが、子供には水に溶かして飲むタイプの内用液が処方されます。服用してから効果が現れるまで7時間から12時間かかります。

モニラック

腸内の水分を増やし、便をやわらかくして出すための薬です。こちらもラキソベロンと同様に安全性の高い薬で、服用による体への負担が少ないです。

シロップ状で非常に甘く、子供によっては甘すぎて飲みづらく感じることもありますので、その場合は少量ずつ飲ませてあげましょう。

テレミンソフト

子供にも使える座薬です。薬によって直接、腸を刺激して動きを活発にさせ、排便を促します。

早い場合は5分ほど、遅い場合は1時間ほどで効果があるため、使用する場合はトイレにすぐ行けるようにしておきましょう。

浣腸や洗腸

便秘によって腸に便がたまっている場合、まず便を出すことから始めますが、その際に行うのが洗腸です。腸を洗浄することによって、たまっている便のほとんどを出してしまうことができます。

その後、再び腸内に便がたまることがないよう浣腸や下剤を使いながら、自力での排便ができるよう腸内環境を整えていきます。病院や子供の様子によっては、洗腸はせず浣腸と下剤のみの場合もあります。

軟膏

軟膏

硬くなった便によって肛門が傷ついている場合、ゲンタシン軟膏の処方を受けることがあります。ゲンタシンは抗生剤の含まれた塗り薬で、化膿した皮膚に効果があります。

抗生物質であるため、皮膚の乾燥した場所への使用は控えましょう。

また、お風呂に入ったら必ず薬を洗い流すようにしてください。塗ったままにしておくと、菌が付着したり耐性ができたりする恐れがあります。

漢方薬

漢方

漢方を取り入れている病院であれば、漢方薬の処方を受ける場合もあります。胃腸を整え、消化機能を正常に戻す建中湯(けんちゅうとう)という種類の漢方薬です。

小建中湯(しょうけんちゅうとう)

腸を温め、腸の動きを正常化してくれる漢方薬です。便秘だけでなく下痢にも効果があります。

大建中湯(だいけんちゅうとう)

腸を温め、腸の働きを促す漢方薬です。腹痛になりやすかったり、お腹が張っていたりする場合、こちらの漢方薬がよいでしょう。

子供が飲んでくれない場合、シロップやはちみつや果汁に混ぜて飲ませる方法がありますが、基本的には医師に相談しましょう。

手術

手術前の医師

便秘によって手術に至るケースはほとんどありません。しかし便秘の原因が別の病気であったことが判明した場合、手術を受けなければならないこともあります。

例えばヒルシュスプルング病という、先天的に腸の神経システムが正常に働いていない状態であった場合です。

ヒルシュスプルング病であった場合、腸の消化運動が起こらず便秘を引き起こします。改善するためには手術しなければならず、手術の方法は子供の状態によって様々です。

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まとめ

子供が幼いうちは、体に便をためないようにすることが一番です。成長するにつれて徐々に自力で排便できるようになり、食生活に気を配ることで薬に頼る頻度も減っていきます。

幼い子供に対し、下剤や浣腸を使用することに抵抗があるかもしれませんが、だからといってお腹に便をためたままで辛い思いをするのは子供です。専門医の協力のもと正しく薬を使用し、焦らず体質改善を目指していきましょう。

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