母乳育児によるメリット&デメリットは?ミルク育児との割合は?

授乳育児

赤ちゃんが生まれたら、お母さんからは母乳が出るようになります。

赤ちゃんはその母乳を飲んで大きくなっていくのが自然な姿ではありますが、現代のライフスタイルでは、母乳だけでは育てていけない状況もあります。そのために、粉ミルクでの育児も普及しました。

近年では、また母乳育児が推奨されるようになり、母乳育児を目指すお母さんが増えています。確かに、母乳育児にはたくさんのメリットがありますが、リスクやデメリットも存在します。

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母乳育児によるメリットは?

丸をしているお母さん

母乳育児は、お母さんにとっても赤ちゃんにとってもメリットがいっぱいあります。

赤ちゃんへのメリット

消化に優しい

母乳は、お母さんが一度消化した食べ物なので、赤ちゃんのおなかにも優しいです。

お母さんの免疫を分けてもらえる

赤ちゃんが生まれたばかりに出る初乳には、免疫物質がたくさん含まれていて、病気の予防になります。初乳以降も、母乳から免疫を分けてもらうことができます。

顎が鍛えられ、歯並びがよくなる

母乳を飲むためには力がいるので、赤ちゃんの顎が発達し、歯並びもよくなるといわれています。

お母さんと密着して安心することができる

母乳を飲むたびに、お母さんと肌がふれあい、情緒的にもとてもいい状態で食事の時間が過ごせています。

お母さんへのメリット

産後の回復を助ける

母乳を吸われることで、産後の子宮収縮を促進して出血が減り、回復を助けます。また、統計的に母乳育児によって将来の乳がん、卵巣がん、子宮体がんのリスクも減るといわれています。

産後のダイエットになる

妊娠中は、産後の授乳に備えて、お母さんの体は脂肪が蓄えやすくなっています。赤ちゃんに母乳を飲んでもらうことで、無理なく産後のダイエットができます。

下記のページで母乳育児で痩せる理由について詳しく解説していますので参考にしてみてください。

→ 母乳育児で痩せる理由は?いつから?コツは?

調乳の手間がかからない、ミルク代がかからない

赤ちゃんが欲しがったときに、すぐにあげられるのも母乳の利点です。夜中の授乳も調乳の手間がなく、寝たままで沿い乳ができるので、お母さんの負担が少なくなります。

外出時もミルクの用意をする必要もなく、荷物が少なく済みます。ミルク代もかかりません。

母乳育児によるデメリットは?

バツをしているお母さん

一方、母乳で育児をするデメリットもあります。

お母さんの栄養が足りなくなることもある

母乳育児をするときは、食事にとても気を使う必要があります。

母乳が詰まったり、質を悪くする高カロリーな食べ物を控えなければならない一方、鉄分やタンパク質など、必要な栄養をしっかり摂らないと、お母さんの栄養が足りなくなり、疲れやすくなったり貧血を起こしたりすることがあります。

ミルク育児よりは、授乳間隔が短く、授乳時間が長くかかる

母乳は消化がよく、授乳間隔がミルクより短くなることが多いです。1回あたりの授乳の時間も長くなりがちで、お母さんが疲れてしまうこともあります。

授乳量がわかりにくい

ミルクと違って、毎回どれだけの量を赤ちゃんが飲んだのかわかりにくく、足りているのか不安になることがあります。

母乳の出には個人差があり、出方が少ない、または多すぎることがある

人によって母乳の量も違うので、足りなかったり、多すぎてしまったりで悩むお母さんも少なくありません。

おっぱいのトラブルを起こすことがある

母乳が詰まっておっぱいが痛んだり、乳腺炎になったり、乳首のかゆみや痛みなどのトラブルも起きやすく、そのような状態で母乳を与え続けることは、お母さんに大変な負担になります。

赤ちゃんがミルクを飲まなくなることがある

母乳ばかり飲んでいると、たまにミルクを与えようとしても赤ちゃんが受け付けないことがあります。何らかの事情で母乳を上げられなくなったとき、赤ちゃんがミルクを飲んでくれないと困ってしまいます。

母乳育児とミルク育児の割合は?

1993年から、厚労省はWHO/ユニセフの「母乳育児を成功させるための10カ条」を踏まえて、母乳育児の推進運動を始めました。

近年では、産院で出産の際には、母乳育児を推奨されます。その影響でか、可能な限りは母乳で育児をしたいと考えるお母さんが多いようです。

色々なアンケート結果を見てみると、母乳・混合・ミルク育児の割合は大体、母乳が40%程度、混合が30%、ミルクが30%といった感じです。妊娠時期に母乳育児を希望するお母さんは9割近くいるという調査結果もあり、希望するほどには、母乳育児を実行するのは難しいようです。

母乳育児をしたいとしてもできないときには、いろいろな事情があるでしょう。

  • 仕事をしているために、母乳育児をする時間的体力的余裕がない
  • 母乳の出が少ない
  • おっぱいのトラブルがある
  • 体調が悪い
  • 赤ちゃんが母乳を飲んでくれない

母乳育児が理想とされているとしても、その実行には様々な困難もあります。近年のミルクは栄養分も母乳に近づいて、消化もしやすくなっていますし、母乳育児のメリットも、ミルク育児をしながらその他の工夫で補えないほどではありません。

ミルクで育てることのメリットやデメリットについては、こちらの「赤ちゃんをミルクで育てるメリット&デメリットは?母乳との違い」のページで解説していますので、参考にしてみてください。

まとめ

現在では、母乳育児が推奨されることが多く、母乳で育てていきたいと思われるお母さんもいらっしゃると思います。

母乳育児にはたくさんのメリットがありますが、デメリットもあります。また、お母さんの体調・体質やライフスタイルから、母乳育児をしたくてもできないこともあります。

産院で母乳育児を推奨するあまり、産後数日間にカンガルーケアや完全母乳をさせ、ミルクや糖水の補給をしなかったために、新生児の低体温、低血糖を引き起こし発達障害児が増加しているという研究結果もあります。「~しなければならない」育児ではどうしても無理が出て、かえってリスクにつながることもあるかもしれません。

どうしても母乳育児にしなくてはいけないと思うのではなく、母乳でもミルクでも、赤ちゃんが元気に成長していくことを楽しみながら育てていくことが大切ではないかと思います。

もし、母乳の出が悪いと悩まれている方や、乳腺炎にならないか心配という方は、下記のページが参考になるかもしれません。

→ たんぽぽ茶が産後ママにもたらす効果&注意点は?選び方の注意点

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