授乳後に赤ちゃんを寝かせるとすぐに泣き出したり、機嫌が悪かったり、しょっちゅうおっぱいを欲しがったりすると、母乳の出が悪いのではないかと不安になってしまいますね。
母乳不足を感じていないのに、赤ちゃんの便秘が母乳不足からくるものではないか、と小児科の医師に指摘された方もいるようです。
今回は、母乳不足の見極め方、母乳不足による赤ちゃんへの影響、ミルクを足す場合の方法や注意点などをまとめました。
母乳不足を見極めるサインってあるの?
赤ちゃんの母乳不足を見極めるサインにはどのようなものがあるのでしょうか。母乳不足と間違えやすいサインもあわせてご紹介します。
赤ちゃんの成長速度や体重の増え方には個人差があります。
国内では生後6ヶ月までの赤ちゃんは一日20~40g体重が増えているのが正常、という意見が多い のです。
ですが、WHOのガイドラインでは月500g(一日あたり16g)以上の増加があれば正常であると言われており、数字よりも成長曲線のカーブが重要視さ れます。
基本的には成長曲線が右上に上がっているようであれば、母乳不足の心配はほとんどないでしょう。
体重のグラフをつけ、ひと月ごとの曲線を見て体重がきちんと増えているかどうか判断しましょう。
完全母乳育児による正常な尿量は、一日(24時間)で6~8回以上で、薄い色とされています。
おしっこの回数が6回以下で尿の色やにおいが濃い場合には、哺乳量が足りていない可能性があります。
母乳不足以外でも起こり得るサイン
以下のサインは母乳不足の見極め方として紹介されているものですが、母乳不足以外の原因がある場合にも見られるものです。
上記の「体重増加不足」や「尿量減少」に加えて以下のようなサインがあるようであれば、母乳不足の可能性がありますが、以下のサインだけでは母乳不足とは言い切れません。
赤ちゃんにとっておっぱいは食事だけではなく、精神安定剤のような役割も担っています。
おっぱいを咥えるだけで安心感を得られるため、お母さんの肌やおっぱいが離れることで不安を感じて泣いたり、おっぱいを欲しがっている可能性があります。
また寝たいのに寝付けないという寝ぐずり、たそがれ泣きなどの場合もあり、これらの時もおっぱいを求めることが多いようです。
黄昏泣きについては下記のページで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
赤ちゃんの便秘には哺乳量だけではなく腸の成長による影響も大きいとされています。
特に生後2ヶ月頃からは腸の給水量が増えるため、哺乳量が足りていても便秘になる赤ちゃんが多いようです。
関連記事:生後4~5ヶ月の赤ちゃんが母乳を飲まない理由&影響は?対策法を紹介
母乳不足による赤ちゃんへの影響は?
赤ちゃんは生命維持と体の成長の両方を母乳によって行っているため、哺乳量が足りなくなると栄養失調や低血糖の症状が出てきます。
2008年の朝日新聞記事によると、母乳不足による血糖値の低下からけいれんや無呼吸発作などが起きた例が紹介されています。
症状が重い場合には中枢神経の発達障害が起きたり、脳に障害が残る場合もあると言われていますが、短期間の母乳不足や栄養不足であれば、脳に障害が起こるほどの問題は起こらないと考えてよさそうです。
脳障害は低血糖によって起こるため、心配な場合には医療機関で赤ちゃんの血糖値を検査すると良いでしょう。
母乳不足によるミルクの足し方は?
母乳の不足分をミルクで補う、混合授乳の方法についてご紹介します。
母乳は赤ちゃんに乳首を吸われる刺激で分泌が促されます。ミルクからあげると母乳の生産量が減り、余計に母乳の出が悪くなる原因になります。
まずは母乳を左右の乳房から与え、足りない量をミルクで少量ずつ与えるようにします。
母乳は間隔をあけず、欲しがる度にあげても問題ありませんが、ミルクは母乳よりも消化に時間がかかるため、3時間以上の間隔をあけるようにしましょう。
ミルクを飲まない場合
母乳との味の違いから飲まない場合があります。異なるメーカーの試供品をいくつか試すなど、好みのミルクを見つけてあげましょう。
また水道水のカルキ臭やポットのにおいが移っている可能性もあります。使用する水も気にしてみましょう。
哺乳瓶の乳首が硬い、吸いにくい、などの理由でミルクを飲まないことがあります。きちんと吸えているかどうか注意して見てみましょう。
まとめ
色の薄いおしっこが1日に6回以上出ていて、月に500g以上体重が増えている場合などは、赤ちゃんの成長が穏やかであっても、個人差による可能性が高いと言えます。
母乳不足の判断が個人で出来ない場合には、小児科や助産師に相談してみましょう。
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