妊娠中にすっかりと太ってしまった人は、「母乳で痩せるから大丈夫」なんていう言葉をかけられたのではないでしょうか。
私自身は妊娠で10キロ増え心配をしていましたが、産後半年で結果的に妊娠前よりも2キロ落ち、現在まで変動なく落ち着いています。
体質によって痩せるか痩せないか、また痩せ方がまちまちですが、できればより綺麗になりたいと思うのが女性心ですよね。
母乳育児で痩せる理由は?
ホルモンの影響
妊娠、出産、授乳の約1年間の間に、ホルモンのバランスが大きく変化します。妊娠中は、エストロゲンとプロゲステロンの女性ホルモンが分泌されましたが、出産と同時に胎盤が排出されることで、この2つのホルモンの分泌が急激に減少します。
その代わりに増えるのが、母乳を作るプロラクチンというホルモンです。プロラクチンは、血液を主な成分とし生産、乳管を通るように働きかけることに多くのエネルギーを使います。
消費カロリーが増える
母乳育児では、母乳を作ることで1日に約800~1000kcalも消費するといわれています。このカロリーは、フルマラソンを走るアスリート並に運動をしなければ消費をすることができないカロリーです。
座っているだけでも、これだけ消費することができるのですからママの身体は凄いですよね。
しっかりと飲んでくれる
母乳育児で痩せることの大前提は、沢山母乳を出すということです。大人でも良く食べる人と食べない人がいるように、赤ちゃんの飲みっぷりはその子それぞれです。
同時に量は男女でも違いが出るもので、男の子と女の子を育てているママの中には「男の子の時には痩せやすかった」という声がありました。
母乳育児で痩せるのはいつからなの?
産後の授乳期は消費カロリーが大きく、摂取カロリーを抑えればダイエットの効果がすぐに現れるダイエット黄金期ともいえます。ママの体質や生活スタイル、赤ちゃんの飲みっぷりや動きによって痩せる時期が異なります。
2~3か月目で痩せた
産後比較的早い段階で痩せたる理由は、妊娠中についた脂肪はまだ定着をしておらず母乳に変わって排出されているからです。同時に、妊娠・出産時は、運動量が少ないので、筋肉が衰えれば体重が減ります。
この時期に減量を実感したら運動で筋肉をつけ、半年目位をゴールとして緩やかに体重を減らすように心がけましょう。
半年くらいで痩せた
産後の疲れもすっかりと取れ、赤ちゃんとの生活に慣れるのが半年目です。多くは、授乳頻度と量が最大に増え、授乳による総消費カロリーが増えます。
離乳食が始まる直前は、母乳によるダイエットが行いやすい時期となります。
1年目くらいで痩せた
完全母乳で育てていれば1年目でも赤ちゃんが必要な量の母乳をしっかりと出していることになります。離乳食が進めば母乳摂取量が安定してママの食生活も整います。
同時に、一人遊びも少しずつするようになるので、カロリー調整、食事への気配りをする余裕が出て痩せやすい生活になりますね。ハイハイからタッチと動きが活発になるので、運動での消費カロリーも増えるダイエットにぴったりな時期となります。
母乳育児で痩せるコツは?
「母乳育児だから痩せる」という定義は間違いではありませんが、コツを知らずにいると「痩せるどころか太った」なんていう結果になってしまいます。
カロリーバランスを考える
母乳を出していれば、不思議と食べても食べてもおなかが減ってしまいます。「空腹感を我慢をできない」とついつい食べ過ぎてしまうところですが、カロリーバランスを考えた食事を取るようにしましょう。
授乳中は消費カロリーが多くて痩せやすい時期である一方で、空腹に任せて沢山食べてしまいがちです。完母のママの消費カロリーは「一般女性の1500kcal程度+約800~1000kcal」となるので、この値を超えないように摂取カロリーを計算した食事を取ることが妊娠中についた体重を減らすポイントです。
ゆっくりと食べる
新しく加わった家族との生活は、ふっと休まる時間が少ないというママさんが多いです。赤ちゃんの性質次第では、ママの抱っこが好きすぎて、降ろされると寝ていても泣き出すという子もいるほどです。
そんな生活では、食事をゆっくりと取る時間すらなく慌てて食事をすることが多くなります。「ゆっくりと食べない」のは、「よく噛んでいない」ということであり「満腹中枢を働かしにくく必要以上の量を食べてしまう」ことになります。
赤ちゃんを抱っこしながら少しずつ食べる、家族に手伝ってもらいママがゆっくりと食事を取るなど工夫をしましょう。
低カロリー食品をストックしておく
母乳育児で育てていれば、常時と言っても過言では無いくらいおなかが減って仕方がないでしょう。私は、たっぷりと授乳をした後には異常なまでの空腹感に襲われて仕方が無かったです。
でも、幾ら空腹でも手軽だからといてスナック菓子や菓子パンに手を伸ばすのはNGです。これらの食品は高カロリーで栄養価が低く、ママにも赤ちゃんにも良い影響がありません。
ストックしておくならば、冷凍ご飯と納豆、プレーンのコーンフレークやミューズリー、野菜や高野豆腐の煮物など、おなかにたまって美味しく低カロリー、高栄養素の食べ物をストックしておくと良いでしょう。
まとめ
母乳育児をしているママには、「ガリガリに痩せてしまった」というタイプから、「全く痩せない」「むしろ太ってしまった」というタイプまでいます。母乳育児はおなかが減りますが、「なんでも栄養になるという考えは間違えです。
ママの体質と赤ちゃんの吸力と飲みっぷりによって、母乳育児のダイエット方法は異なりますが、どのタイプでも一番大切なことはカロリーバランスを考えた良質な食事をすることでしょう。
過剰に摂取してしまったエネルギー、母乳として利用できなかった糖質や脂質といった栄養素は、体内で脂肪として貯蓄されてしまうことがあります。
悪い栄養素になってしまわないように、カロリーバランスをはじめ、食事の内容、時間帯、スピードなどを見直しましょう。