読者モデルはプロのモデルとは違って、モデルとして紙面に登場していても、あくまで「読者」だという点が、とても身近に感じられるところです。
ここ10年くらいで人気が急増し、マンガやテレビドラマの題材にも取り上げられるほどです。
なかでも、30代で雑誌の読者モデルになりたいという女性が増加している傾向にあります。
ですが、もちろん、なりたいと思っているだけではなれませんし、誰でもなれるというわけでもありません。
読者モデルになるためには、その方法や採用してもらうためのポイントがあります。
ここでは、読者モデルになるための方法や採用されるために必要なことについて、詳しくお話していきましょう。また、30代の読者モデルを募集している雑誌も紹介もします。
30代で読者モデルになるには?
現代では、昔と違って、30代、40代、50代と年齢を重ねても、イキイキと生活をしているオシャレな女性が増えています。
書店には、そんな女性をターゲットにした雑誌が数多く並んでいます。
それらの雑誌には、プロのモデル以外に、読者モデルと呼ばれる人たちがたくさんの紙面に登場しています。
読者モデルの人たちは、どうやって読者モデルになったのでしょうか。
読者モデルとして活躍するには、大きく分けて「スカウト」と「自分からの応募」の2通りの方法があります。
スカウトで読者モデルになる方法
読者モデルの中には、スカウトマンや編集部のスタッフなど、雑誌側の人から声をかけてもらって読者モデルになった人がたくさんいます。
また、スカウトと一言で言っても、いくつかのケースがあります。
街角でのスナップ撮影を狙う
ファッション誌では、時々ストリートスナップ撮影を行っています。紙面に掲載されるという点では、もっとも近道だといえます。
そこで声をかけられて紙面に掲載された場合、編集部の目に留まると、再度声がかかります。そこから読者モデルとして活躍できるケースがあります。
東京では表参道や渋谷、原宿などの定番スポットがあり、毎週撮影をしている場所もあります。
雑誌のTwitterをフォローすると、多くの場合、スナップが行われる場所や日程を確認することができます。
そして、そこでスナップを撮影してもらうには、ちょっとしたコツと注意点があります。
午前中がねらい目
10時~12時くらいのまだ人通りがそんなに多くない時間帯がねらい目です
イヤホンや電話はしない
声をかけられる確率がグンと下がります。
早歩きをしない
急いでいると思われるため、声をかけられにくくなります。
先取りファッションをする
翌月号に掲載されるスナップ撮影のため、少し先の季節のファッションを取り入れている人が声をかけられます。
流行を取り入れる
1つでも流行に遅れているアイテムを身につけていると、スナップから外される可能性が高くなります。
オリジナリティのある自分に似合ったファッション
雑誌やショップのマネキンそのままのコピーは避けましょう。
流行を取り入れながらもオリジナリティが感じられて、自分に似合うファッションをしている人が声をかけられます。
撮影を意識しすぎない
「声をかけてください」とばかりに、意識し過ぎた表情やカメラマンの前を何往復もするなどの行為はNGです。そのような人にカメラマンは声をかけません。
時にはいきなりスカウトされることも!
街角では、いきなりスカウトマンに声をかけられることもあります。
スカウトマンは、スカウト目的で街に出かけているとき以外にも、たまたま見かけた人に強く感じるものがあれば、声をかけるといわれています。
つまり、いつでもどこでも、スカウトマンから見られる可能性はあるということです。
常に「体型のわかりやすい服装をする」「マスクやサングラスで顔を隠さない」などに気をつけることがオススメです。
ただし、中には、アダルト系のスカウトマンもいるので要注意です。
ブログやSNSを通してスカウトされる
近年、増えているのがインスタグラムやTwitterなどのSNSやブログなどでスカウトされるという方法です。
ブログやSNSで自分をアピールして多くのファンができれば、編集部に注目されて、読者モデルのオファーが来ることがあるのです。
自分を上手くプロデュースしてアピールできることは、読者モデルとして大事な要素です。
また、すでに多くのファンがついているなら、出版社にとってもその人を起用することで、雑誌の売り上げや商品の売り上げに大きな期待が持てます。
また、ブログやSNSを見れば、その人の日常の様子がわかるので、読者モデルとしてふさわしいかどうかの判断もできます。
自分で応募して読者モデルになる方法
多くの雑誌が、それぞれに読者モデルを募集しています。
雑誌内に記載してある要領で自分のプロフィールを送付する方法や、インターネットで応募フォームに従って送信する方法などがあります。
ただし、現在では、多くの女性が読者モデルになりたいと思っているため、かなり高い競争率になると予想できます。
そして、今や、モデルは容姿端麗だけではなれません。
たくさんの応募者の中から採用されるためには、ルックス以外にもっと重要なことがあります。それは、次の4つです。
応募する書類
オーディションの場合には、書類審査を通過できなければ、読者モデルへの道はスタートしません。
書類審査を通過してはじめて、自分という人間を見てもらえる機会が与えられ、アピールすることができるのです。
書類審査では、大勢の応募者に埋もれず、編集部の印象に残ることがカギとなります。そのためには、写真と志望動機・自己PRがとても重要です。
応募要項に沿うことはもちろんですが、空欄を作ることなく情報をたっぷりと書き込みましょう。
また、志望動機や自己PRは短文ではなく、アピールポイントを具体的にしっかりと文章にして伝えることが大事です。
写真の撮り方
ほとんどの場合、写真は全身とバストアップの2枚が必要で、デジカメで撮ったものが望ましいのは基本中の基本です。当然ですが、加工などはNGです。
全身写真は、体型がわかる服装で、全身がしっかりと写るように撮ります。
自撮りではまっすぐに撮れないため、友人や家族など誰か他の人に撮ってもらいましょう。
姿勢を正して、ほんの少し体を斜めにしてから、顔は正面を向き、正面側の足を少し前に出せば、スタイルが良く見えます。
バストアップの写真も真正面ではなく、少しだけ顔を傾けた方が魅力的に見えます。
全身、バストアップとも、必ず笑顔で、目線はしっかりと正面を向きましょう。
自分を発信する力
自分をプロデュースしてメディアに発信する能力が、読者モデルにとっては大きな強みになります。
また、他の人よりも何か優れた技や知識を持っているかどうかも大事なポイントです。
時代の流れもあり、Twitterやインスタグラム、ブログなどで、独り言みたいな中身ではなく、ちゃんと面白い内容が発信ができ、自分の優れた点を伝えられているかどうかを見られます。
また、フォロワーや読者が多いかどうかなども、読者モデル採用の際には注目されます。
応募の際には、URL記載欄がなくても、自己PR欄にSNSやブログなどのURLを記載することがチャンスにつながります。
面接でのアピール
普段から自分のことを発信し続けていることで、セルフセールス能力が秀でてきます。
面接の際には、他の応募者よりも、どれだけ印象に残るように自分の魅力を伝えることができるかが決め手で、そこを審査員は見ています。
自分にキャッチコピーをつけていると、そこから特技や趣味の話をすることができたり、特技を披露したりすることもできます。
また、いきなり写真撮影やビデオ撮影がある場合もあるので、いつ撮影されてもよいように心構えをしておきましょう。
30代で読者モデルを目指す場合には、10代や20代の女性とは違い、社会人としてのマナーや常識なども審査をする上では重要視されます。
応募する雑誌の研究
いくらファッションセンスやメイクを磨いて、セルフプロデュース力をつけたとしても、応募する雑誌のコンセプトやテイストに自分が合っていなければ採用はされません。
応募する雑誌がどのようなテイストのファッションや物事を取り上げているのか、それを研究して理解することで、編集部が求めている女性に近づくことができます。
読者モデルになる前に知っておきたい現実
読者モデルにはイイことが沢山ありますが、すべてが楽しいことばかりではありません。
後で「こんなはずじゃなかった」なんていうことにならないためにも、読者モデルになる前に、知っておくべきことを挙げておきましょう。
収入が少ない
プロのモデルとは異なり、読者モデルでは、収入といえるほどの収入にはなりません。
ほとんどの場合、数千円の謝礼のみです。たとえば、1回5,000円だとして、月に10回撮影があったとしても、合計5万円です。
大人気のカリスマ読者モデルでもない限り、読者モデルで生計を立てることはまず無理だといえます。
早朝の撮影が多い
撮影は早朝から始まることが多く、時間的には不規則です。独身ならまだしも、小さなお子様がいる場合には、家族の協力がなくては難しいでしょう。
また、撮影は都心で行われることが多いため、自宅が離れている場合には、早朝に都心での集合となると、なかなか大変かもしれません。
撮影時の服装は季節を先取り
まだ寒い季節に半そでや薄着だったり、逆に、暑い時期に長袖やコートを着たりするロケーション撮影もあります。
寒さや暑さを顔には出さずに、撮影に臨まなければなりません。
勝手にヘアスタイルを変えられない
編集部の求めているイメージから外れてしまう恐れがあるため、自分の気分によって勝手に髪の色を変えたり、ヘアカットやパーマをしたりすることができません。
30代の読者モデルを募集している雑誌は?
多くの雑誌が読者モデルを募集していますが、通年で募集している雑誌もあれば、年に1回だけ募集している雑誌や数年に1回しか募集していない雑誌もあります。
ここでは、30代の女性が応募しやすい雑誌を挙げてみましょう。
通年で募集をしている雑誌
締め切りがなく、読者モデルを随時募集している雑誌には、自分さえその気になれば、いつでも応募することができます。
CLASSY(光文社):ライター&読者モデル募集
URL:http://classy-online.jp/dokumo/
シンプルだけどきちんとしている、でもどこかこなれて華やかで女らしい、そんな大人カジュアルを提案するファッション誌。
未婚、既婚問わずかっこいい大人の女性を目指す女性に人気。
美人百花(角川春樹事務所):読者モニタ―募集
URL:https://www.bijinhyakka.jp/dokumo/cgi/index.cgi
大人ガ―リー、大人フェミニンな女性のための最新トレンドファッション誌。
アラサー女子のために、品よく可愛いキュートなスタイルのコーディネートを紹介。
Inred(宝島社):読者モデル募集
URL:http://tkj.jp/inred/joshibu/
30代女子のための上質な大人カジュアル&フェミニン系ファッション誌。
センスのいいファッション・小物の紹介以外にも、スキンケアなど大人女子が気になるライフスタイル情報も掲載。
Stedy(宝島社):読者モデル募集
URL:http://chosa.steady.tkj.jp/theme/?tid=41
アラサー女子のおしゃれな通勤服にスポットをあてた、カジュアル・フェミニンな可愛い大人スタイルの雑誌。
オフィスでキラリと光るファッション情報とともに、メイクやヘア、ライフスタイルなども掲載。
and GIRL(M-ON! Entertainment):and GIRL mates 募集
URL:https://www.andgirl.jp/mates
アラサー女子向けの大人ガ―リー、大人フェミニンなOL通勤服ファッションを中心としたガールな大人のファッション誌。
甘辛なコンサバスタイルやプチプラアイテムも取り入れて、ガ―リーでもイタイと思われないキレイめなカジュアル服を提案。
mamagirl(M-ON! Entetainment):読者モデル・モニター募集
URL:https://www.m-on-ent.jp/form/mamagirl_dokumo/
20代~30代のママのためのファッション&ライフスタイルの情報誌。
オシャレに敏感でガールなママが、子育てもおしゃれも楽しめるように、大人可愛いコーディネートを紹介し、ビューティやライフスタイルも掲載。
1年に1回だけ募集している雑誌
通年ではなく決まった時期にしか募集していないため、その雑誌に応募したい場合には、該当する時期まで待たなければなりません。
LEE(集英社)
毎年5月に募集開始をして7月初め頃に締め切り
Domani(小学館)
毎年2月1日頃の締め切り
サンキュ!(ベネッセコーポレーション)
毎年6月末頃の締め切り
まとめ
読者モデルになるには、「自己プロデュース力」が必要で、また、「自分をメディアに発信し続けることができるかどうか」ということがポイントになります。
また、多くの人に興味を持ってもらえて、憧れられるようなカリスマ的な魅力があるかどうかも重要です。
そのためには、まず、自分をよく知ることが大事です。他の人に負けない、自分にしかない魅力をたくさん見つけましょう。
そして、大切なのは行動することです。
さぁ、あなたも雑誌の読者モデルに、思い切ってチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、人生が変わるような体験ができるかもしれませんよ。