せっかくきれいにメイクしていたのに、気づくと鼻がテカテカ……。こんな恥ずかしくてやっかいな鼻のテカリに悩まされていませんか?
この悩みを解決するためには、鼻がテカる理由を正しく理解して、適切な対策をとらなければなりません。
今までと同じケアをしていても鼻のテカテカを解消することはできないのです。
そこで、鼻がテカる原因から、テカリを抑えるためのポイントまで詳しくご紹介します。
鼻のテカリの原因は?
どうして鼻がテカってしまうのか、その原因をきちんと知っておきましょう。
鼻のテカリの正体
鼻のテカリは、皮脂腺から分泌されている皮脂が原因です。額から鼻にかけてのTゾーンに多く存在する皮脂腺から皮脂が過剰に分泌されて、テカテカと光ったりベタついたりしてしまうのです。
皮脂腺は毛穴の横にあるため、毛の生えている部分ならどこにでもあると考えてください。なかでも、鼻や額、頭、胸、背中などに多く分布しています。
皮脂腺から分泌された皮脂は皮膚の表面で汗などと混ざり、皮膚膜となって肌を保護します。皮膚の表面を膜で覆うことで、肌から水分が出ていくのを防ぎつつ、外部から異物が入り込まないように守っているのです。
このように皮脂はわたしたちの肌にはなくてはならない存在ですから、分泌される量が正常であれば、問題はほとんどありません。
鼻だけがテカる理由
顔のなかでも特にTゾーンには皮脂腺が数多く集まっています。
頬や口まわりなどを含むUゾーンとは皮脂の分泌量が違うので、鼻のテカリはどうしても目立ってしまうというわけです。ですから、皮脂腺の多いTゾーンは化粧もくずれやすいでしょう。
鼻がテカりやすい時期
皮脂の分泌量は常に一定というわけではありません。次のように、ホルモンや環境などに左右されるということを知っておきましょう。
皮脂の分泌量には、アンドロゲンという性ホルモンが深く関係しています。そのため、女性の場合には思春期から20歳代にかけてもっとも多く分泌されるといわれているのです。
その後は年齢を重ねるにしたがって、少しずつ皮脂の量は減っていきます。
女性ホルモンのプロゲステロンには、皮脂の分泌を促す働きがあります。プロゲステロンは排卵から生理が始まるまでの間に多く分泌されるので、生理前に皮脂量が多くなって鼻がテカリやすくなるでしょう。
気温が高いと皮脂の分泌は活発になります。反対に気温が低いと、皮脂はあまり分泌されずに肌が乾燥しやすいというわけです。
特に夏は皮脂だけでなく汗もたくさんかくので、さらにテカリやすくなってしまいます。
食事内容や睡眠不足、ストレスなどで皮脂の量が増える可能性があります。仕事が忙しくなるなどして生活習慣が乱れると、鼻のテカリがいつもより気になることがあるでしょう。
鼻のテカリを抑えるメイク法は?
鼻がテカりやすい人は、朝のメイクや化粧直しの仕方を工夫しましょう。メイクをくずれにくくするには、ちょっとしたコツが必要です。
鼻のテカリを抑えるメイクのコツ
朝のメイクを少し変えるだけで、鼻がテカるのを抑えられるかもしれません。
額と鼻のTゾーンには、通常の下地ではなく、皮脂を吸収するタイプのものを使いましょう。皮脂の分泌を抑えながら、余分な皮脂を吸収する下地があります。
ファンデーションを塗る前にこのような下地をつけることで、皮脂をブロックしてしまいましょう。つけ心地もサラッとしており、化粧がくずれにくくなります。
リキッドファンデーションの上に重ねてつけるフェイスパウダーにも、皮脂や汗を吸収する働きが期待できます。テカリの気になる部分にフェイスパウダーをのせると、化粧くずれを防げてファンデーションの持ちもよくなるでしょう。
通常どおりリキッドファンデーションに重ねてつけるだけでも構いませんが、下地を塗ったあとに軽くフェイスパウダーをはたき、その上にリキッドファンデーションを塗ってからフェイスパウダーで仕上げると効果的です。
テカリが気になる人はフェイスパウダーを使っていないことが多いので、ぜひ試してみてください。
鼻をテカらせないための化粧直しのポイント
メイクをしても、時間が経つにつれてある程度のテカリがでてきてしまうのは仕方のないことです。こまめに化粧直しをして、鼻のテカリを抑えていきましょう。
日中には、余分な皮脂をまめに取り去ることが大切です。ティッシュや化粧用のスポンジで軽く押さえて、過剰に分泌された皮脂を取り除きます。
あぶらとり紙を使っても構わないのですが、皮脂を取り過ぎて肌に刺激を与えやすいので頻繁な使用は避けましょう。
鼻がテカってきたと感じたら、すぐに皮脂を押さえるのがポイントです。早めに余分な皮脂を除去しておけば、化粧がくずれにくくなります。
余分な皮脂を取り除いたあとは、ファンデーションやパウダーで軽く押さえます。テカリを防ぐためには、皮脂をコントロールする働きのあるパウダーでお化粧直しをしたほうがきれいに仕上がるでしょう。
ただし、あまり塗り過ぎるとくずれやすくなるので薄めに重ねてください。
テカリが激しかったり、化粧くずれがひどかったりする場合には、汚れていない化粧用のスポンジでファンデーションを軽く拭き取ったほうがよいでしょう。
あまりにもひどい場合には、クレンジングシートなどを使って鼻まわりだけファンデーションを一度落としてしまうのも有効です。
このようにリセットして、もう一度下地から塗り直すのもひとつの手です。このとき、下地をじっくりと肌になじませてからファンデーションやパウダーを軽く押さえるようにして重ねてください。
鼻のテカリを改善させる方法は?
ご紹介したようにメイクの仕方によって鼻のテカリを少しは押さえることができますが、根本的なところから改善しなければあまり意味がありません。
皮脂が過剰に分泌されないように正しいスキンケア法やマッサージ、食事、生活習慣を心がけましょう。
正しいスキンケア
皮脂の量を正常に近づけるためには、しっかりと汚れを落として保湿をすることが大切です。
クレンジングと洗顔で、肌の汚れをきちんと落としましょう。適度な洗浄力の洗顔料を卵1個分ほどに泡立てて、汚れや皮脂を包み込むようにやさしく洗います。
皮脂を取り除きたいからといって、洗浄力の強いものを使うと肌に本来備わっている保湿成分なども一緒に失われてしまうので注意してください。
Tゾーンから洗い始め、泡が残らないように十分にすすぎましょう。洗顔しても皮脂でべたつくようでしたら、Tゾーンだけ軽く二度洗いしても構いません。
洗顔をしたあとは、油分が少なく、セラミドなどの保湿成分が含まれた美容液を使って保湿してください。テカリが気になる人は保湿を控える傾向がありますが、それでは皮脂の分泌が促されてしまい逆効果です。
皮脂が多いときにもしっかりと保湿をして、肌の働きを正常化することが大切なのです。
マッサージ
鼻のテカリが気になる人におすすめのマッサージがあるので、ご紹介しましょう。
- 眉間を指で押し、鼻先に向けてゆっくりとすべらせます
- 鼻の頭をやさしく3回ほどぐりぐりと回しましょう
- 両方の目頭を押し、小鼻の横まですべらせます
- 小鼻の脇をやさしく3回ほどぐりぐりと押し回します
食事
口にする食べ物によっては、皮脂が過剰に分泌されてしまうことも知っておきましょう。動物性脂肪や糖質をとり過ぎると、皮脂の量が増えて鼻がテカリやすくなるといわれています。
ビタミンが不足しないように気をつけて、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
生活習慣
不規則な生活や睡眠不足、ストレスなどでホルモンのバランスがくずれると皮脂の分泌が過剰になりがちです。
早寝早起きの規則正しい生活をおくり、ストレスをためこまないようにしましょう。適度な運動も欠かせません。
まとめ
鼻のテカリが気になると、せっかくのメイクも台無しになって、外出が憂うつになってしまいます。それだけでなく、ニキビや吹き出物、毛穴の黒ずみなどの肌トラブルを引き起こすおそれもあるでしょう。
ここでご紹介した方法を実践して、皮脂の分泌を正常に戻しながら、美しいメイクをできるだけ長時間保っていきましょう。肌の外側だけでなく、内側からのケアも忘れないでくださいね。