赤ちゃんがひきつけを起こしてしまった時の対処法まとめ

泣いている赤ちゃん育児

熱を出したり泣いたりした赤ちゃんが急に「ひきつけ」を起こして慌てた経験のあるママも少なくないでしょう。危険度の少ないひきつけと、大きな問題につながるひきつけの見極めは、とても難しいものです。

そこで今回はさまざまなひきつけに対する対処法をまとめてみました。

スポンサーリンク

「発熱を伴うひきつけ」の対処法

泣きそうな赤ちゃん

発熱を伴うひきつけはママたちの遭遇率が最も多いと言われています。熱を出している時のひきつけは、「体温」「ひきつけの続く時間」「ひきつけの回数」「嘔吐の有無」「身体の硬直の仕方」によって対処法が分かれてきます。

体温が39~40度以上の場合

熱が39~49度以上の場合、ひきつけそれ自体に大きな問題はなくても、体温の高さによって意識の混濁(こんだく)や脳への後遺症を起こしてしまう場合があります。

インフルエンザなど、高熱を伴う疾患時に多く発生する事例です。体温をしっかりメモし、すぐに病院に連れて行ってください。

ひきつけが長く続いている場合

基本的にひきつけはどんなに長くても15分程度で終わるものです。3分以内のひきつけがほどんどであると言っても良いでしょう。

3~5分以上にわたってひきつけが続く場合、なんらかの別な問題が赤ちゃんの体内で発生してしまっている可能性が高いといえます。ひきつけが始まった時間を確認し、すぐに救急車を呼んでください。

複数回にわたりひきつけを起こしている場合

ひきつけは、1度激しく起こしたらそれきりであることがほとんどです。短時間で複数回ひきつけを起こした場合は、「てんかん」や「脳炎」、「髄膜炎(ずいまくえん)」など別な疾患である可能性が極めて高くなってきます。そのため、2度目のひきつけが始まった時点ですみやかに救急車の手配をしましょう。

嘔吐を伴う場合

嘔吐を伴うひきつけは、「脳炎」や「髄膜炎」などウイルスや細菌性疾患にかかってしまった可能性が疑われます。「脳炎」も「髄膜炎」もすぐに対処しないと、後遺症の残る可能性が大きい病気です。すぐに病院へ連れていきましょう。嘔吐が止まらない場合は救急車を呼んでも構いません。

首筋の辺りが硬直している場合

首筋の辺りに硬直が起きている場合は「髄膜炎」という病気が疑われます。早急な対処が必要となる疾患ですので、ひきつけが解けたらすぐに病院へ連れて行ってください。

身体の片側だけが硬直している場合

基本的なひきつけでは、身体が左右対称に硬直します。片側だけ硬直を起こしていても問題のないケースもありますが、「てんかん」という疾患につながる、もしくはすでに「てんかん」であるという場合が考えられます。

「てんかん」は、服薬さえしっかりすれば生活に大きな支障をきたす病気ではありませんが、放っておくと知能の発達などに大きな問題が出てくる可能性のあるものです。翌日など、落ち着いたらすぐに病院に連れて行き、医師に相談してください。

いずれにも当てはまらない場合

熱が38度程度でとまっており、ひきつけの時間は5分以内、回数も1回……というように、上記のいずれにもあてはまらないものは「安全なひきつけ」です。赤ちゃんの身体は大人よりも未熟であるため、熱により一時的に神経系がショート状態になっただけだと考えられます。

着ているものをくつろげ、呼吸しやすい姿勢で寝かせ、落ち着いて見守ってください。決して揺すったり、抱き上げたり、耳元で大声を出したりしてはいけません。

「大泣きを伴うひきつけ」の対処法

大泣きしている赤ちゃん

大泣きしていた直後は神経がたかぶりがちです。発熱を伴わない場合は、一時的なものなので、落ち着いて見守っていれば大丈夫です。

しかし、大泣きがひきつけにつながる赤ちゃんは、繊細であったり人見知りが多かったりするケースが多いと考えられますので、ひきつけ後、日常生活での対処法が重要になってきます。

ひきつけを起こしている時

問題のあるひきつけではないので、楽な姿勢に直して寝かせ、見守ってください。特に、大泣きを伴うひきつけは、身体が硬直する前に一瞬息が止まるパターンが多いので、呼吸のしやすさは重要です。

ひきつけの後

大泣きを伴うひきつけを起こす赤ちゃんはナイーブであるケースがほとんどです。緊張しやすい性格である、と言っても良いでしょう。そのため、意識して赤ちゃんのリラックスタイムを作ってください。

抱っこの回数を増やしたり、アロマオイルを使ってボディ・マッサージをするなど、ママやパパとのスキンシップを増やすことが、赤ちゃんのリラックスには大切であると考えられています。

ぜひ、赤ちゃんと積極的に関わってみましょう。続けているうちに、大泣きしながらのひきつけは起こさなくなってきますよ。

「笑っている時のひきつけ」の対処法

新生児

新生児に多いと言われていますが、ニコニコ笑っている最中に、頬の辺りが急にピクリとこわばったようになるケースがあります。「ひきつけではないだろうか?」と心配になるママも多いのですが、これは「新生児微笑」というものの一種です。

新生児の笑顔は「楽しくて笑っている」のではありません。生理現象の一つとして、顔の筋肉が動く時に「笑っているように見える」のです。筋肉の運動ですから、当然ピクピクと片側が動くこともあります。問題はありませんので、そのまま見守りましょう。

「前触れのないひきつけ」の対処法

ぼーとしている赤ちゃん

熱もなく、泣いてもいないのに激しくひきつけを起こしている場合は、「てんかん」の発作が疑われます。

「てんかん」はひきつけと極めて似た状態の発作を起こすことで知られている病気です。発見からすぐに服薬治療を始めれば、生活に大きな問題が起こることはありませんので、落ち着いたらすぐ病院で医師に相談してください。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回の内容をまとめると以下のようになります。

  1. 熱を出している時のひきつけは、「体温」「ひきつけの続く時間」「ひきつけの回数」「嘔吐の有無」「身体の硬直の仕方」によって対処を分ける。
  2. 大泣きを伴うひきつけは、日常生活でのケアに重点をおいて対処する。
  3. 笑っている時のひきつけは問題がないので見守る。
  4. 前触れなのないひきつけは「てんかん」の発作であることが多いので医師に相談する。

赤ちゃんに多いひきつけと上手に付き合っていけると良いですね。

TOPICS赤ちゃんのミルクや離乳食作りに適した水とは?硬度・PH値との関係

関連記事赤ちゃんのひきつけとは?原因は?後遺症や別の病気の心配は?

関連記事夜泣きっていつまで続くの?再発の可能性は?病気との関連性は?

タイトルとURLをコピーしました