春から夏にかけて、女性誌などでは紫外線の肌への悪影響と、日焼け止めの大切さが特集されることが増えます。
それを読み、日差しが増える3月くらいからは、意識して日焼け止めをしっかりと使っている人は多いのでは。
さらに、紫外線量の少ない秋冬であっても日焼け止めを塗って美白を心掛けている人もいるでしょう。
シミやシワのない肌の第一歩は紫外線予防と言っても過言ではありませんね。
ところが、そんな美肌のためにせっせと塗っている日焼け止めも、落とし残してしまうと逆に肌に負担をかけてしまいます。
日焼け止めを洗い残してしまうと、肌にはどのような影響があるのでしょうか。肌に負担をかけない洗い方も併せて紹介します。
日焼け止めの洗い残しによる影響は?
日焼け止めの洗い残しは、肌に大きな負担を与える可能性があります。どのような負担かというと下記の2つが考えられます。
日焼け止め成分そのものが与える負担
そもそも、日焼け止めは肌に多かれ少なかれ負担があるもの。
これは日焼け止めだけでなくメイク一般に言えることではありますが、効果を高めるためには刺激の強い成分が使われていることがあります。
この成分の刺激が肌への負担となり、下記のような悪影響を与えることがあるのです。
- 成分が毛穴につまり、ニキビや黒ずみの原因となる
- 成分によっては乾燥の原因となる
洗い残しにより、長時間日焼け止めが肌にのっていることで、これらの影響も大きくなります。敏感肌の人は特に注意が必要です。
「紫外線吸収剤」使用の商品は特に注意
日焼け止めには、「紫外線吸収剤」使用の商品と、「紫外線散乱剤」使用の商品の2種類があります。
どちらでも洗い残しは肌への悪影響がありますが、特に「紫外線吸収剤」の方が肌への負担大。より意識して、しっかり落とす必要があります。
紫外線吸収剤が化学反応を起こして紫外線による肌への影響を弱めます。肌の上で化学的な処理が起きるため、刺激は強めで肌への負担は比較的大きくなります。
粒子が光に反射する作用を利用して、紫外線の害を軽減させるのもの。科学的に紫外線を処理するわけではないので、肌への刺激は弱めです。
睡眠中に日焼け止めが肌に残っていることの負担
睡眠中は、体内のエネルギーや栄養が、内臓や肌、髪などを修復するために使われます。
修復に必要な成長ホルモンの活動は夜の10:00~2:00頃に活発化すると言われていて、この時間に質のいい睡眠をとることが美肌へのカギ。
この大切な時間帯に日焼け止めが残ったままだと、毛穴を長時間塞ぐことになってしまいます。すると、睡眠中に十分な皮膚呼吸ができず、肌再生の邪魔をしかねません。
また、長時間毛穴を塞いでいるとニキビの元となるアクネ菌の繁殖を招く可能性もあります。
日焼け止めの肌に負担をかけない落とし方は?
「日焼け止めをしっかり落とさなければ」という意識はあっても、落とし方によってはさらに肌に負担をかけてしまうことも。
適切なアイテムを使って、優しく素肌に戻してあげることが大切です。
まずはパッケージを確認
日焼け止めは、成分やテクスチャーによってそれぞれに適切な落とし方・使用アイテムがあります。
その日焼け止めにとって適切な方法・使用アイテムは、パッケージに書かれていることがほとんどです。
説明に従って、石鹸や洗顔料、クレンジングを使い分けるようにしてください。
間違ったアイテムで落としてしまうと、しっかり落ち切らなかったり、肌に負担をかけすぎてしまったりするので、注意が必要です。
特にウォータープルーフタイプのものは落ちにくいため、日焼け止め専用のクレンジング剤の使用をおすすめします。
逆に、石鹸などでも落ちるようなマイルドな日焼け止めを洗浄力の強いクレンジングで落としてしまうと、乾燥などのトラブルにつながる可能性もあるので要注意です。
パッケージがない場合
パッケージや説明書を捨ててしまって、適切な落とし方が確認できない場合もあるでしょう。そんな時は、次の分類を参考にしてみてください。
- ウォータープルーフタイプ
- クリームタイプ
- ミルクタイプ
- スティックタイプ
- ジェルタイプ
- ローションタイプ
- パウダータイプ
- スプレータイプ
日焼け止め効果の高いものや油分の強いものは、どちらかというとクレンジングを使ってしっかり落とす必要があるようです。
ただし、これらはあくまで目安。商品によっては、メーカーのホームページなどに落とし方を載せている場合もあるので、確認してみてください。
肌への負担の少ない落とし方
適切な洗顔料やクレンジング剤を使っていても、誤った使い方をしていては、肌への負担になります。肌に優しい落とし方を紹介するので、参考にしてみてください。
温めて毛穴を開かせると、日焼け止めが落ちやすくなります。顔にホットタオルをのせたり、湯船につかりながら落とすといいでしょう。
クレンジングする際は、ゴシゴシこすらず優しく円を描くようになじませるようにしましょう。クレンジング剤の量は多めにしておくと、肌との摩擦が少なくなります。
また小鼻はくぼみがあり、日焼け止めが残りやすいゾーン。意識してクレンジング剤をなじませるようにしてみてください。
ちなみに、腕や首など体に日焼け止めを塗っている時は、体にもクレンジング剤を使ってください。
石鹸や洗顔料で、クレンジング剤を洗い流しましょう。この時、石鹸や洗顔料はしっかりと泡立ててください。少ない泡だと、肌との摩擦が増えてしまい、刺激になります。
※石鹸や洗顔料だけで落ちるタイプの日焼け止めの場合は、<ステップその2>は飛ばしてください。
日焼け止めを落とした後のケア
クレンジングをした後の肌は、乾燥している状態です。しっかりと保湿を心掛けてください。
放っておくと、乾燥が進み、肌のバリア機能が低下する恐れがあります。
まとめ
紫外線から肌を守るためには必須アイテムとも言える、日焼け止め。特に日差しの強くなる季節は、重ね塗りをするなど日焼け止めの活用も増えるでしょう。
その分きちんと落とすことが、思っている以上に重要になります。「しっかり塗って、しっかり落とす」ということを心掛けて、美肌を目指してください。
特に敏感肌など肌の弱い方は、日焼け止めによるトラブルで悩まれている方も多いと思います。
そのような方は、飲む日焼け止めなら、塗り直しの手間や落とす手間もかからないので、下記のページも参考にしてみてください。