紫外線による肌トラブルを避けるために日焼け止めを塗っても、その日焼け止めによって肌がかぶれてしまっては本末転倒ですよね。
そこで今回は、日焼け止めを使うとなぜ肌がかぶれるのか、その原因や対策案、かぶれにくい商品の選び方についてまとめました。
さらに、日焼け止めを使ってかぶれた経験のある方に、どのように対処をして改善されたのかを答えて頂きました。
日焼け止めを使うとかぶれてしまう原因は?
クレンジングが不十分である
日焼け止めが肌に残っていると、毛穴が詰まったり、肌が乾燥したりしてかぶれの原因になることもあります。
日焼け止めの種類によっては専用のクレンジング剤が必要な場合もあるので、使用上の注意などをよく読んで使用するようにしましょう。
日焼け止めが古くなっている
もったいないからと、去年の日焼け止めを使う人も多いのではないでしょうか。しかし、一度蓋を開けた日焼け止めには、空気中の雑菌が侵入している可能性もあります。
また、1年経つと日焼け止めの成分が変質することもあって、古くなった日焼け止めを使うことがかぶれの原因になるのです。
日焼け止めの使用期限については、下記のページで詳しく解説しています。
→ 日焼け止めのタイプ別の使用期限&保存方法/残った場合の使い道!
肌の免疫力低下
肌の免疫力が低下していると、バリア機能が作用せず、肌が荒れやすくなっていまいます。
普段は日焼け止めでかぶれない人でも、免疫力が低下している時にはかぶれることもあるのです。
肌の免疫システムを担っているのが、表皮にあるランゲルハンス細胞で、次のような要因で、ランゲルハンス細胞の働きが弱くなり、肌の免疫力が低下してしまいます。
- 加齢
- 乾燥
- ストレス
- 激しい運動
日焼け止めを自分ではきちんと塗っているつもりでも、実は十分ではなく効果が得られていないこともあります。
そうなると、肌は常に紫外線の影響を受けているので、肌の免疫力が低下した状態になっています。
顔に塗るだけでも500円玉大の量が必要ですし、汗や水によって流れてしまうこともあるので、毎日きちんと紫外線ケアができているかどうか注意が必要なのです。
日焼け止めの成分による炎症
日焼け止めには、紫外線から肌を守るために刺激の強い成分が含まれています。次のような成分がかぶれの原因になることもあるので知っておきましょう。
合成界面活性剤は、日焼け止めがお肌に浸透しやすくするために含まれている成分です。ほとんどの化粧品、シャンプーや洗剤などに含まれていることでも知られています。
角質層に付着するため、肌のバリア機能を破壊することもあって、かぶれの原因になるのです。
紫外線吸収剤は、浴びた紫外線に対して化学反応を起こすことで、熱エネルギーや赤外線に変化させて放出する性質があります。
肌に化学反応を起こさせるものなので、刺激が強くかぶれの原因になることがあります。
紫外線散乱剤とは、肌に膜を張り、紫外線を反射させることによって肌まで紫外線が届かないようにするためのもので、二酸化チタンや、酸化亜鉛、酸化鉄などの金属成分でできています。
金属なので水を吸い込む性質があり、肌の水分や皮脂まで吸い込んでしまうため、肌が乾燥しやすくなり、かゆみやかぶれの原因になります。
SPFやPAの値が高いものほど、金属成分が多くなっているので、金属アレルギーの人はより注意が必要です。
日焼け止めには、清涼感を出すために、エタノールなどのアルコール成分が含まれていることがあります。
アルコールは、消毒液でお馴染みですが、すぐに蒸発する性質があって、肌の水分まで奪われてしまい、肌トラブルの原因になるのです。
日焼け止めだけでなく、化粧品全般に言えることですが、開封後の品質を保つために防腐剤が含まれているものが多いです。
日焼け止めには、「パラベン」と言う防腐剤が使用されていることが多く、肌に刺激を与えてしまいます。成分表示をよく見て、無添加のものを選ぶようにしたいですね。
日焼け止めでかぶれない為の対策は?
日焼け止めを塗る前にしっかり保湿する
肌トラブルを未然に防ぐためには、肌を乾燥させないようにしてバリア機能を高めることです。そのため、日焼け止めを塗る前には、化粧水や乳液などでしっかり保湿しておくことが大切です。
また、ワセリンを塗って肌を保護してから、日焼け止めを塗ることもおすすめです。
パッチテストをする
日焼け止めを使用する前に、その日焼け止めが自分の肌に合っているかどうか、パッチテストをしてから使用すると良いでしょう。
パッチテストは腕の内側など目立たない所に日焼け止めを塗り、2、3日様子を見ます。塗った所に何も変化がなければ、使用してもかぶれないということが分かります。
SPFやPA数値に合わせて使い分ける
SPFやPAの数値が高いものほど、肌に刺激の強い成分が配合されていることが多いです。
SPFやPAの数値が高いものを毎日使用するのではなく、春先や真夏と冬、晴れの日と曇りの日、外出する時と家の中で過ごす時、など季節や天気、用途によって使い分けるようにしましょう。
次のような3パターンで使い分けることをおすすめします。
- 春先や真夏、晴れ、外で過ごす日…SPF50、PA++++
- 秋、曇りの日…SPF35、PA++
- 冬、雨、家の中で過ごす日…SPF20、PA++
肌の免疫力をアップさせる
肌トラブルに負けない強い肌をつくるために、次のようなことを心がけましょう。
- ストレスをためない
- 身体を冷やさない
- 適度な睡眠時間を確保する
- 発酵食品を食事に取り入れる
- 刺激の強い化粧品を使うのは控える
正しくクレンジングする
日焼け止めによっては、お湯で洗い流せるもの、石鹸で洗い流すもの、専用のクレンジング剤が必要な物などがあります。使用方法を確認したうえで、毎日きちんと洗い流すようにしましょう。
特に、小鼻周りやフェイスラインなどは見落としがちなので、丁寧に洗うようにしてください。
成分によっては水をはじくものもあるので、顔だけでなく、身体にもクレンジング剤を使った方が良いと言えます。
日焼け止めのクレンジングには、ホホバオイルをおすすめします。
クレンジング力はもちろん、保湿力、抗酸化力もあり、お肌のバリア機能を高めながらクレンジングできるので、かぶれにくい肌になります。
かぶれにくい日焼け止めの選び方は?
ノンケミカルのものを選ぶ
かぶれを引き起こす可能性のある成分が含まれていない日焼け止めを選ぶことが大切です。
ノンケミカル、つまり化学成分が配合されていない日焼け止めには、肌に刺激の強い紫外線吸収剤が含まれていません。
しかし、紫外線吸収剤の替わりに紫外線散乱剤が含まれていることが多く、上述したように金属アレルギーの人は注意しましょう。
保湿成分の入ったものを選ぶ
肌が乾燥している場合は、肌のバリア機能が衰えた状態であるので、かぶれなどの肌トラブルが起きやすくなっています。
保湿成分の入った日焼け止めを使うと、肌のバリア機能も回復しながら紫外線予防ケアができます。
塗らない日焼け止めを選ぶ
一度かぶれてしまったお肌には、日焼け止めを使うことはできません。かといって、日焼け止めを塗らずに紫外線を浴びることも、かぶれをますます悪化させてしまうことになります。
そんな場合には、飲むタイプの日焼け止めで内側から紫外線対策をしていきましょう。
→ 飲む日焼け止めサプリを選ぶ際に確認するべきポイント&徹底比較
日焼け止めでかぶた方への対処法に関するアンケート
日焼け止めでかぶれた経験のある方に対して、どのように対処をして改善されたのかについて、いくしぇあ運営事務局で独自調査を行い、答えて頂きました。

お風呂で日焼け止めをよくおとし、その後、市販の虫刺されの薬を患部に塗り、風通しよく、体温をあげないようにしていたら、数時間でウソのように消えていました。

帰宅後すぐにミルクタイプのメイク落としで日焼け止めを落とし、少しの間流水で冷やした後に保湿をし、アイスノンをタオルで包んだものをあてがってクールダウンしていました。
ひどい箇所には市販の薬を塗り、可能な限り保湿と冷却を続けたところ、3日ほどで改善しはじめ、1週間で治りました。

痒くてたまらず家に帰り、メイク落としをしてビックリ!赤いプツプツがたくさんできていました。
まず泡立てネットを使ってきめ細かい泡を作り、普通の石鹸で2回洗顔。次に泡立てネットを使って洗顔フォームで1回洗顔。最後にもう一度丁寧にクレンジングをして、洗顔フォームで洗顔しました。
日焼け止めを完全に除去するのに、洗顔をしすぎて、必要な油分まで洗い流してしまったので湯上がりにたっぷりと保湿。
2日目からは普段通りの洗顔方法で、化粧水と乳液をたっぷりつける生活をしていました。湿疹がなくなるまで1ヶ月近くかかりました。

真っ赤に腫れて、かゆみで居ても立っても居られないほどでした。
クレンジングを使わず無添加の洗顔フォームで丹念に洗顔し、アイシングすると1時間ほどで症状は改善されました。

少し痒みが治まりましたが、肌がカサカサ(乾燥?)ザラザラしたようになり、市販薬のステロイドの入った塗り薬を塗っていたら2~3日程度で治りました。

赤い鳥肌が立った様な感じです。熱くなってもいたので、冷水シャワーと石鹸で日焼け止めを洗い流し、冷房の効いた部屋で、腕を氷嚢で冷却しました。かゆみも少しありましたが、皮膚の表面の炎症ほどひどくありませんでした。
かぶれた部分を清潔にして急速冷却しただけですが、1日で80%ほど元の皮膚に戻りました。かゆみは元のままだったので、かゆみ止めの薬を塗って1週間ほど過ごしました。
だいたい1週間で元通りになりました。その後は、外に出るときは長袖の服を着用するようになりました。日焼け止めは使っていません。

最初はかぶれの原因がわかりませんでしたが、かぶれが起きたのは、日焼け止めを塗り始めて数日してからのことだったので、日焼け止めが原因と気付きました。
また、成分にエタノールが入っていたのですが、以前別のエタノールが入った化粧品でかぶれたことがあるので、きっとこのエタノールが原因だと思い、使用をすぐやめたところ、かぶれは翌日に治まりました。
以来、エタノールが入っていない日焼け止めを使っており、かぶれることはなくなりました。

何かの雑誌で日焼け止めに入っている紫外線防止剤などがカブレの原因になると読んだことがあったのでそれだと直感し、まずは炎症を起こしているところを刺激しないよう水で顔を洗い、日焼け止めを落としました。
あとは腫れが収まるまで数日間何も肌に付けずにひたすら冷やしました。腫れが収まったところでセラミド入りの化粧水(自分の場合は日本酒が原料のもの)を使い始めてから良くなりました。
一度カブレたら肌が敏感になりますので、基礎化粧品はなるべく肌にやさしい物が良いようですよ。

すぐにクレンジングで日焼け止めをおとし、保冷剤で冷やしてなんとかおさまりました。
まだ少し痒みが残っていたので皮膚科で塗り薬を処方してもらい1週間ぐらいでもとの肌に戻りました。

皮膚科に行ったところ、治るまでは日焼け止めの使用を中止して、赤ちゃんでも使用できる保湿クリームのみを使用し、2週間で赤みがひいて綺麗に治りました。
今後使用する時は、そのクリームを塗ってからその上に低刺激の日焼け止めを塗るよう勧められ、それからはかぶれたりはしませんでした。

火傷と蕁麻疹が一度にできた感じでした。一日目は冷やし二日目からはかぶれにいい化粧水をつけましたが治らず皮膚科でステロイドを処方してもらいました。
三日間だけステロイドを塗り取りあえず酷い腫れと水泡を直し、その後1週間はぬるま湯だけで洗顔し化粧水、クリームもつけずノーメイクで過ごしたら良くなりました。

敏感肌のため、合わない日焼け止めでのかぶれは何度か経験していますが、まず、合わない!と気付いたら、なるべく早く落とすと良いです。洗顔料で顔を洗うだけでもしみて痛いほどかぶれてしまったときは、特に気を付けてスキンケアします。
わたしは普段、肌が乾いたと感じたときに、アベンヌのスプレーを使うのですが、これを肌がかぶれたときに、化粧水の代わりに使うと、しみないし、冷たくて鎮静作用もある気がします。
次に、普段身体の保湿に使っているのがジョンソン&ジョンソンのベビー用ボディクリームなんですが、なんとこれを顔に使います。
本当に荒れてしまったときは、もう10年以上この方法でやり過ごしています。だいたい翌日、翌々日には普通に戻ります。
最後に。合わなかった日焼け止めは、もったいないので身体用に回します。

しばらくは化粧水もファンデーションも塗れない状態で、お風呂上がりにワセリンを塗り、外出時はベビーパウダーとパウダリーの日焼け止めをはたいて過ごし、石鹸は固形の無添加のものに変えました。
それで徐々に収まっていったのですが、今でも液状の日焼け止めを顔に塗るのは少し怖いです。

かゆみもあったしイライラするのですぐに皮膚科に行き塗り薬と飲み薬を処方してもらいました。
一週間ほどでかゆみもかぶれも引いて元通りになりましたが、その間はノーメイクで過ごしていました。

塗った直後から肌にヒリヒリ感を感じました。大したヒリヒリ感ではなかったのですが、時間がたつうちにかゆみに変わりました。
おかしいなと思い塗った箇所を見ると赤く膨れてました。すぐに石鹸で日焼け止めを洗い流して病院い行きました。
ステロイドを処方されて塗布しました。ほどなくしてかぶれは落ち着きました。

少し季節の変わり目に手の甲や指の間に湿疹ができて痒くなっていました。そのまま気にしていないで使用していたら、かゆみを伴い掻いていたことにより肌に湿疹ができ、潰れたりなどの症状がではじめたので、皮膚科に行って対処しました。
軟膏とローションを処方してもらい、改善しましたが、元に戻るまで1ヵ月以上かかりました。そのあとは、成分・SPFを気にして日焼け止め購入しています。

保湿しすぎた(厚塗り)蒸れが原因だと思ったので、サラッとしたタイプ(スプレーやジェルのような日焼け止め)に変えてなるべく蒸れるような状態にならないよう気を付けました。
また、外出中も腕などは汗をかいたなと思ったら体拭きシートで拭き、日焼け止めを塗り直し清潔に保つようにしました。

とりあえずは流水で流し、その後は薬用ではない保湿クリーム(私の場合は馬油クリームです。)を塗ってしばらく置いておくと発疹は無くなりました。
それからは日焼け止めクリームは塗っていません。

塗った時は、いつもと変わらず肌への刺激なども感じませんでしたが、夕方ふと足を見ると、足だけ蕁麻疹のような湿疹が広がっており、翌日も治らず、痒みも強かったので、皮膚科を受診し、軽いステロイドの塗り薬を処方していただきました。
2~3日で治るだろうと思っていましたが、痒みが治まるまで、3週間以上かかり、赤い湿疹の跡は、わからなくなるまで半年近くかかってしまいました。
まとめ
日焼け止めによって肌がかぶれる原因は人それぞれです。
一度日焼け止めにかぶれたからといって、使用するのをあきらめるのではなく、その原因を知り、適切に対策することで、日焼け止めを上手く活用できるのです。
日焼け止めとかぶれの関係について正しい知識を持ち、紫外線から美肌を守っていきましょう。
日焼けをした時におすすめの食べ物についてまとめていますので、こちらもぜひご覧頂ければと思います。