紫外線対策の必須アイテムである日焼け止め。レジャーに行く時だけではなく、日々の生活の中で日焼け止めを塗ることは美肌を保つために必要です。
だけど、なかなか1シーズンでは使い切れず、残ってしまうことが多いアイテム。去年開封した日焼け止めは今年も使えるの?と疑問に思っている女性も多いのではないでしょうか。
日焼け止めは直接肌に触れるものなので、品質が劣化すると肌に悪影響を及ぼすので注意が必要です。
今回は日焼け止めの使用期限や正しい保存方法、また使用期限切れの日焼け止めの活用方法をご紹介します。
使用期限が切れた日焼け止めは自己判断で使い続けず、正しい知識を身につけて再利用しましょう!
日焼け止めの使用期限ってどのくらいなの?
日焼け止めには様々なテクスチャー(種類)があり、使用感の好みで決めている人や、塗る部位によって使い分けている人など様々。
まずは日焼け止めの種類別に、開封後と未開封の場合の使用期限をみていきましょう。メーカーによる使用期限の差はほとんどなく、下記の使用期限が平均的だと言えます。
クリームタイプ
一番一般的なクリームタイプ。保湿力が高く、商品数も圧倒的に多いので、愛用者が多いです。
- 未開封:3年
- 開封後:1年以内
ミルクタイプ
乳液に近い使用感で、敏感肌の人に支持されているのがミルクタイプの日焼け止め。
- 未開封:3年
- 開封後:1年以内
ジェルタイプ
白くならず、ベタつかず、どの部位にも塗りやすいジェルタイプ。商品展開はクリームタイプやミルクタイプに比べると少ないですが、固定ファンの多いアイテムです。
- 未開封:3年
- 開封後:1年以内
エアゾール(スプレー)タイプ
手軽に塗れるので人気が高いスプレータイプ。背中などの手の届かない部分にも塗りやすいです。空気と触れないので、未開封でも開封後でも使用期限は変わりません。
- 未開封:3年
- 開封後:3年
パウダータイプ
ファンデーションとしても使用でき、人気化粧品メーカーも続々と商品を展開している注目株。じっとしていられないお子さんにも塗りやすく、重宝されているアイテムです。
- 未開封:3年
- 開封後:1年以内
無添加の日焼け止め
オーガニックコスメの中に、日焼け止めもあります。防腐剤や安定剤などの化学物質が添加されていないので、使用期限は最も短くなります。
- 未開封:1年以内
- 開封後:6ヶ月以内
使用期限の表示がない日焼け止めはいつまで使えるの?
使用期限の表示のない日焼け止めも多いですが、これは薬事法によって、未開封の状態で製造後3年間の品質が保たれる商品には記載の義務がないからです。
表示がないと無期限に使えると思われがちですが、「3年以上経過した後の品質は検証していないので分からない」という解釈になります。
表示がない場合は、未開封で3年以内の品質は保持されています。開封した後は、1年以内に使い切るのが安心だと言われています。
表示のない日焼け止めは製造後3年経つと急激に劣化するかと言うと、「分からない」というのが答えになります。
使わないのが一番安心ですが、未開封で保存状態が良く、破棄するのを迷う場合はあくまで自己責任で使用するこは可能です。
腕や足などに少量塗って、異常が出ないかどうかを確かめてから判断することをおすすめします。
日焼け止めの正しい保存方法は?
日焼け止めの品質を保つためには正しい保存が必須です。どのような種類の日焼け止めも、開封、未開封に関わらず、気を付けるのは下記の3点。
- 直射日光を避ける
- 高温多湿の場所を避ける
- 冷蔵庫ではなく常温保存
冷蔵庫で保存している人もいるかも知れませんが、日焼け止めは常温での保存を想定して製造されているので常温保存の方が安心です。
冷蔵庫から出し入れすることでの温度差が、品質にどのような影響を与えるかは検証されていないようです。
正しく保存しても劣化する可能性はある
上記の保存方法を守っても、稀に使用期限内に劣化することがあります。
劣化した日焼け止めは肌に悪影響を及ぼすケースもありますので、下記のような状態の場合は使用を中止しましょう。
- 変色している
- 成分が分離している
- 異臭がする
- 固まっている
- 使用感が変化している
期限切れの日焼け止めを使ったらどうなるの?
日焼け止めの使用期限は何を目安に設定しているかと言うと、UV効果ではなく、化粧品成分の防腐剤の効果が持続する期間です。
防腐剤の効果が落ちると、化粧品成分が酸化したり、雑菌が繁殖したりします。
使用期限が過ぎると、紫外線を吸収したり、跳ねのけたりする力も落ちますが、それ以上に高いリスクは肌への悪影響なのです。
人間の皮膚には常在菌という、肌を守る作用のある菌が存在します。この常在菌が指などを通して日焼け止めの中に入り、増殖すると雑菌となります。
この雑菌が肌を刺激してかゆみやかぶれを引き起こし、酷い場合は赤くただれてしまいます。
化粧品成分の中の油分や香料が酸化した状態のものを肌に添付すると、活性酸素の影響を受けてメラニン色素の生成が過剰になります。
その結果、メラニン色素が蓄積されて、シミやそばかすといった色素沈着を引き起こします。
酸化した油分が毛穴に詰まると、アクネ菌が増殖しやすい肌環境になります。アクネ菌はニキビや吹き出物の原因となります。
残ってしまった日焼け止めの使い道は?
使用期限切れの日焼け止めは肌に悪影響を及ぼすので使わない方がいいですが、たくさん残ってしまったら捨てるのはもったいない。
実は使用期限が切れた日焼け止めには意外な活用方法があります。
ここでは、1シーズンで使いきれなかった日焼け止めの再利用方法をご紹介します。
シルバーアクセサリーを磨く
日焼け止めに含まれる油分がサビやくすみを除去すると言われています。
- クロスに少量の日焼け止めをつける
- シルバーアクセサリーを磨く
- ベタつきが残らないようにしっかりと空拭きする
- ベタつきが落ちない時は水洗いをしてから拭く
専用のクロスやクリームを使わなくても、アクセサリーがピカピカになります。
シールやステッカーを剥がす
日焼け止めに含まれる油分が粘着成分と結合して浮かし、綺麗に剥がれます。
- 剥がしたいステッカーの上に日焼け止めをたっぷりと塗る
- 上からティッシュペーパーを被せ、30~1時間程置く
- ティッシュぺ―パーやフキンで拭き取る
日焼け止めを塗る前に、ステッカーをドライヤーで温めるとより短時間で綺麗に剥がせます!
落としたい粘着部分に日焼け止めを塗り、しばらく置いた後にティッシュペーパーで拭き取ってください。
油性マジックを落とす
手や机についてしまった油性マジックも落とせます。油性マジックの油分を、日焼け止めの油分で浮き上がらせて、更に紫外線吸着成分が覆ってくれるので簡単に落ちるそうです。
- マジック部分に日焼け止めを塗り馴染ませる
- ティッシュで優しく拭き取る
手のマジックを落とす際は、ティッシュで拭き取った後に化粧品成分が残らないようによく洗ってください。
まとめ
日焼け止めは化粧品に分類されるので、化粧水や乳液と同じような意識を持つことが大切です。
せっかく日々のスキンケアを頑張っていても、使用期限の切れた日焼け止めのせいで肌トラブルを起こしては意味がありません。
必ず使用期限を確認し、正しく保存をして、日々の紫外線対策をしてください。そして残ってしまった日焼け止めは捨てるのではく、賢く再利用してください。
昨年から話題になっている飲む日焼け止め。最近は雑誌などでもよく取り上げられていて、肌トラブルの多い方にも好評のようです。