赤ちゃんを育てるうえで欠かせない哺乳瓶ですが、初めての子育てでは哺乳瓶をどのように扱えば良いのか戸惑うことも多いです。
消毒は毎回するべきなのか、するとしたらどのような方法なのか、食器用洗剤を利用してもいいのか、疑問は尽きません。
身近に子育ての先輩がいれば相談できますが、人によってはすべて自分で調べなければならず、忙しい子育ての合間に細々とした調べものは却って負担になります。
消毒を始めとする哺乳瓶の扱い方に関して調べましたので、困ったときのマニュアルとしてお役立てください。
哺乳瓶の消毒の必要性は?
哺乳瓶の消毒は非常に重要です。赤ちゃんは母体から受け継いだ免疫力を持っていますが、生後3ヶ月経つころには大幅に減少し、そのころの免疫力は大人の半分もありません。
雑菌に弱く回復力も低いため、毎回細かな消毒を行う必要があります。
栄養豊富なミルクや赤ちゃんの唾液には細菌が繁殖しやすく、もし哺乳瓶にわずかでもミルクが残っていると、口から直接雑菌が入ることになります。
消毒前にやっておきたい確認事項
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赤ちゃんの健康を保つためにも哺乳瓶は毎回必ず消毒するべきですが、消毒の前に重要となるのが哺乳瓶ブラシでの洗浄です。
哺乳瓶ブラシにはいくつか種類があり、哺乳瓶の素材によってどのようなブラシを購入すべきか変わってきます。
ガラス製であればしっかり洗えるナイロンブラシ、プラスチック製であれば傷が付かないようスポンジタイプのブラシを使用しましょう。
また、赤ちゃんの口が触れる哺乳瓶の乳首にも専用のブラシがありますので、一緒にそろえておくと便利です。
ブラシでの洗浄の際に使用する洗剤に関しては、普通の食器洗い洗剤でも利用できますが、できれば専用のものが低刺激で良いでしょう。
底や肩などミルクが残りやすい部分に注意し、すみずみまでしっかりと洗浄したら流水でじゅうぶんに洗剤を流します。
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乳首も同様に乳首専用のブラシを使用して、ミルクがたまることがないよう吸い穴や空気弁も丁寧に洗ってください。
もし乳首専用のブラシがない場合、傷付けないよう注意しながら乳首を裏返して細かく洗浄する必要があります。
ブラシの消毒は?ブラシ自体の消毒は必要ありませんが、使用したあとの注意点として、汚れの付着がないようブラシ自体を洗うことや、雑菌が繁殖しないよう乾燥させることを心がけてください。
ブラシでの念入りな洗浄を終えたら消毒を行います。
哺乳瓶の消毒っていつまでするの?
欠かせない哺乳瓶の消毒ですが、延々と続けなければならないものではありません。赤ちゃん自身や環境によっても異なりますが、生後3ヶ月までは消毒するのが良いとされています。
前述したように3ヶ月ごろの赤ちゃんは免疫力がたいへん低く、ささいな汚れから細菌を受け取ってしまうためです。
しかし赤ちゃんによっては、洗浄さえきっちり行っていれば1ヶ月や2ヶ月で消毒を切り上げても問題がない場合もあります。
おおむね赤ちゃんは生後6ヶ月が経つと自分自身で免疫を作り出すことができるようになるため、目安としては6ヶ月、最低3ヶ月と覚えておくのが良いでしょう。
それまでは赤ちゃんを雑菌から守るためにも、哺乳瓶はもちろん、おもちゃなど口に入る可能性のあるもので消毒できるものは、必ず消毒を行ってください。
赤ちゃんの調子が悪いときや菌が繁殖しやすい梅雨時期、夏にも消毒をしておくと安心できます。
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哺乳瓶の消毒のやり方は?
哺乳瓶を使用するうえで欠かせない消毒ですが、そのやり方は大きくわけて三つあります。
煮沸での消毒、電子レンジでの消毒、消毒液を用いての消毒、以上の三つの方法が一般的であり、それぞれメリットやデメリットも様々です。
哺乳瓶をひんぱんに使用しない、母乳での子育てをメインとしているお母さんに向いているのが煮沸消毒です。
哺乳瓶と乳首が浸かる大きさの鍋に加え、哺乳瓶をつかむための専用のトングさえあればできるので道具をそろえる手間がありません。
鍋にお湯を沸かし、沸騰したら哺乳瓶とキャップと乳首をしっかりと浸します。
3分ほど経過したらキャップと乳首を先に取り出し、清潔な布巾やキッチンペーパーなどの上に置いて自然乾燥させてください。
哺乳瓶はそれから7分、合計で10分間煮沸させ、時間が経ったら先ほどと同じように清潔な布巾などの上に取り出します。
哺乳瓶は非常に高温となっているので、火傷に気を付けましょう。
煮沸消毒を終えたからといってすぐにミルクを作る必要はなく、自然乾燥のあと雑菌やホコリを避けて保管しておけばいつでも利用できます。
より手軽に消毒可能なのが、専用の容器や袋などを利用した電子レンジでの消毒です。
1本から消毒できるものや、3本同時に消毒できるものなどが市販されており、袋タイプのものは外出に際し、消毒して携行できます。
洗浄を終えた哺乳瓶とキャップと乳首を容器にセットし、少量の水を入れて約5分ほどレンジにかけ、発生した蒸気が容器内を満たすことで消毒できる仕組みです。
医療機関で行われている蒸気による消毒方法を家庭でも可能にし、消毒後は電子レンジから取り出して余分な水を捨て、そのまま次に利用するときまで保管でき手軽です。
加熱後は非常に熱くなっており、取り出したときに蒸気のため熱された水滴が落ち火傷する場合もありますので、できればレンジ内で冷めるまで待ちましょう。
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そして浸けおきだけで消毒できるのが、哺乳瓶専用の消毒液を利用する方法です。
専用の容器に定量の消毒液もしくは錠剤を入れ、哺乳瓶とキャップと乳首を指定された時間、浸けおくだけで消毒できます。
時間が経過したら消毒液からあげ、水洗いするか自然乾燥させ、空気中の雑菌やホコリが付着しないようフタ付きの容器などに保管してください。
水洗いせず自然乾燥で利用できますが、赤ちゃんがにおいをいやがったりした場合は水洗いをするか他の消毒方法に変更してください。
なお、消毒液には金属腐食性がありますので、金属製の容器での保管は避けましょう。
指定された時間を越えて浸けおきしてしまっても、24時間以内であれば安心して哺乳瓶を利用できます。
時短ワザや裏ワザってないの?
煮沸消毒に比べ、電子レンジや消毒液は比較的手軽な消毒方法ですが、それでも忙しいときには負担になりがちです。
手軽に、短い時間で消毒できる裏ワザがあればと思う人も多いでしょうが、消毒に裏ワザはありません。ご自身の環境に合った消毒方法で、哺乳瓶を清潔に保ってください。
関連記事:哺乳瓶っていつまで続けるの?卒業方法&寝かしつけのコツは?
長時間の外出や旅行でのコツは?
赤ちゃんを連れての長時間の外出や、旅行中の消毒方法も頭を悩ませることのひとつですが、身近で便利な道具が頼りになります。
洗浄に利用する洗剤とスポンジに関しては、少しの工夫で荷物を減らすことが可能です。
洗剤は市販されている携帯用の醤油差しや旅行向けのミニボトルに入れ、スポンジも小さくカットして持ち運ぶことでいずれも使用後は処分することができます。
消毒に関しては、台所でも活躍することの多いジッパー付きの密閉袋を二枚重ねにし、哺乳瓶と水を入れ、消毒液の粉末タイプや錠剤を入れて消毒します。
いずれも荷物を減らすことができ、非常に手軽な方法です。
赤ちゃんが消毒液のにおいをいやがる場合は、電子レンジで消毒したものをそのまま持ち歩くことのできる容器や袋タイプのものがおすすめです。
関連記事:外出先で赤ちゃんにミルクを与える際の持ち物&作り方と消毒の疑問
まとめ
哺乳瓶専用のブラシを利用した丁寧な洗浄、煮沸と電子レンジと消毒液のいずれかによる消毒方法、そして再汚染を防ぐフタ付きの容器などでの保管、以上が大まかな流れとなります。
消毒を怠ると赤ちゃんの舌に白いカビがはえていた場合もありますので、赤ちゃんの免疫力が強くなるまで使用後は必ず消毒しましょう。
先に洗浄だけしておき、ある程度の本数がたまってからまとめて消毒するのもひとつの方法です。
洗浄、消毒、保管のサイクルが生活になじむまでは負担も大きいと思いますが、赤ちゃんを守るためにも清潔を保ってください。
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