生まれたばかりの頃は、泣いてばかりで小さかった新生児も、生後3か月も過ぎれば、ずいぶんしっかりとします。
一般的にも外出が増えるころで、家族で楽しむことが増えてくることでしょう。
そんな健やかな成長を祝うイベントごとには、「百日祝い」というものがあります。
日本で古くから親しまれているお祝いで、小さな赤ちゃんにとって初めてのお祝いの席となることが多いでしょう。
この百日祝いですが、そもそもはどういった”意味”や”由来”があるのが、ご存じですか。
ここでは、百日祝いはいつすればいいのか、決まりはあるのか、行うこと、流れについてまとめました。
百日祝いとは?
百日祝いにはどういった意味や由来があるのか、現在ではどのようなしきたりがあるのでしょうか。
百日祝いの意味は、「これから、食べることに困らないように」という願いが込められています。
お食い初めで初めて赤ちゃんのために食事を出し、「石のような固く丈夫な歯が生えるように」という意味を込めて歯固めの石を使います。
個人差はあるものの、生後3か月を過ぎると、乳歯が生え始めます。また、数か月すると離乳食が始まり、母乳を卒業していきます。
母乳を終えた後も、一生食べることに困らず、繁栄していけるようにと、祈りを込めて行事を執り行います。
現在の百日祝いは、夫婦だけでもかまいません。呼べる場所に住んでいるのであれば、赤ちゃんの祖父母も誘ってみるといいでしょう。
百日祝いっていつするの?
生まれてから100日~200日目の間で、行うことが多いです。ただし、地域によっては、110日目や120日目で行うということもあります。
必ず100日を待つべき?
必ず100日を過ぎなければならないというわけではありません。日取りのいい日で、だいたい100日前後で予定をしておくといいでしょう。
時には、正月などの慣例行事、真夏や真冬といった気候の悪い時期と、100日目が重なってしまうことがあります。
そんな時には、無理に日にちを作らなくても、日取りのいい日で日程を組めればいいです。
日取りや時間帯について
数え方は、生まれた日を1日目として考え、生後100日目からとなります。
百日祝いに、時間帯に関する決まりは特にありません。まだまだ寝てばかりの赤ちゃんですから、赤ちゃんの機嫌や体調に合わせて行うのが一番です。
必ず「六曜に従わなければいけない」ということはありませんが、年配者の中には、日取りを気にするということが多くあります。
その場合には、大安は一日「中吉」、先勝は午前中が「吉」、先負は午前が「凶」で午後が「吉」、赤口は11時~1時が「吉」、友引は朝が「吉」・昼が「凶」・夕が「大吉」となります。
仏滅であると、何をする場合でも凶となってしまうので、避けるべきでしょう。
百日祝いで何をするの?
百日祝いですることや流れについて、まとめたので参考にしてください。
祈祷
神社での祈祷は、必ず行わなければならい訳ではありません。元気で、きちんとお祈りをしておきたい場合には、神社に足を運ぶといいでしょう。
百日祝いの祈祷は、事前に神社で予約をしておきます。日取りのいい日は混雑しますし、赤ちゃんの体調によって変更がつきものなので、日程に余裕をもっておきましょう。
百日祝いで、神社での祈願をする場合には、祈祷料を納めます。神社によって、すでに金額が決まっている場合と、決まっていない場合があります。
一般的な相場は、5,000円~10,000円程度となり、寿で紅白の蝶結びの、のし袋を使って収めましょう。御初穂料か御玉串料と表書きの上段に、下段に子供の名前を書きます。
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お食い初め
お食い初めは、百日祝いのメインイベントの一つで、赤ちゃんを囲んでお祝い膳を食べます。
祖父母とともに百日祝いを行う場合には、長寿の人の出番となります。百日祝いの儀式の中の、「お食い初め」では、赤ちゃんを膝に乗せて、食べさせるまねをします。
長寿を願う意味があるので、親類・祖父母など、参列している中での長寿者が執り行うのが一般的です。両親のみで行う場合には、お父さん、お母さんでも構いません。
膝にどのように乗せるのかは、赤ちゃんの性別によって位置と人が変わります。男の子であれば、「男性の左ひざ」、女の子であれば、「女性の右ひざ」に座らせます。
食べさせ方といっても、食べさせる”まね”にすぎません。
この時に、食べさせる正式な順番は、飯→汁物→飯→魚→飯となります。この順番を3回繰り返して食べさせるまねをしていきます。
無理強いさせることはありませんが、この中で一粒でも口にすると、お祝いになるといわれています。吐き出してもかまいませんので、赤ちゃんが、少し口に含めればいでしょう。
お食い初めの中で、ごはんをを食べさせる真似を終えたら、歯固めの儀式に入ります。歯固めの石もお椀(お皿)に乗せて、お食事と一緒に、赤ちゃん用のご膳で出します。
この歯固めの石は、箸の先を歯固め石にちょんちょんと軽くつけます。つついた箸で、赤ちゃんの歯茎をそっと触るようにするだけで、手順は終了です。
お食い初めは、お祝いの席なので、祝い箸を使って食べさせます。祝い箸(歯固めの石も同様)は、生後1か月の御宮参りで、神社からいただける場合があります。
もし受け取っていない場合には、スーパーやドラッグストア、ホームセンターに売られています。
お祝い金とお返し
百日祝いでの金銭の受け渡しは、どのようになるのでしょうか。
お祝い金は、父方の祖父母であれば、特に準備する必要はありません。母方の祖父母が贈る場合には、儀式の前日か当日に渡しましょう。
その場合、表には「御初膳御祝」、「祝御食初」、「箸揃え」、「祝御色直」と書き、水引は紅白で蝶結びとします。金額は5,000円~10,000円が目安となります。
百日祝いでのお返しは必ずしなくても構いません。
実の祖父母であれば、金銭や特別な贈り物をする必要はありませんが、赤ちゃんの写真などを送ると、お食い初めが執り行われたことのご報告にもなります。
親族や友人などへのお返しであれば、写真付きのお礼状や、菓子折りを贈るといいでしょう。
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まとめ
百日祝いは、平安時代から日本に伝わる、歴史のある行事です。赤ちゃんの一生の健やかな健康と、繁栄を祈るための儀式になります。
生後100日を祝って、赤ちゃんのために執り行ってあげるといいのではないでしょうか。
百日祝いは、一般的に父方と母方の祖父母を招いて、100日~200日の間に行うのが一般的です。
ただし、とり行う日程、お食い初めの儀式の方法は、地域や地方によって少し違うことがあります。
両親だけではなく、祖父母も一緒に参列をしてもらうのなら、一度日程調整と合わせて、相談をしてみるといいでしょう。
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