不妊検査とは?受けるタイミング/女性と男性の内容・流れ/費用など

妊活・不妊

不妊検査を受けてみようかどうか悩んでいませんか?実際にどんな検査があるのか、いくらかかるのか気になりますよね。

ここでは、いつ不妊検査を受ければいいのか、不妊検査を受けるために受診する科や内容、費用などについて紹介します。

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不妊検査とは?受けるタイミングは?

不妊検査では、「妊娠できる」ことがわかるのではなく、「妊娠できる可能性」がどの程度あるのか、「どの不妊治療法が合うのか」を調べます。

不妊治療を受けるタイミングとしては、結婚してから1年過ぎても妊娠していないときには受診するようにしましょう。

不妊検査は何科を受診すればいいの?

医者と女性

不妊かも?と心配して、病院へ受診しようかなと思った時に何科に行けばよいのか迷うものです。

不妊については、どちらか一方の問題なのではなく夫婦の問題ですので、可能なら夫婦ともに受診することをおすすめします。

基本的には、産婦人科や婦人科に「不妊治療・治療」を扱っている病院を探してみましょう。

病院によっては夫婦ともに受診でき、検査してくれるところもありますが、場合によっては女性のみのところもあります。

男性が受診する科としては、「泌尿器科」で不妊検査や治療を行っている病院となります。

準備しておくこと

男性の場合は、受診した日に精液検査をする場合もあるため、受診する前5日は禁欲しておくようにしましょう。

また、男女ともに採血検査を行う場合があります。よって、前日の飲酒はやめておきましょう。

準備しておきたい持ち物
  • 保険証
  • 基礎体温表
  • 今までの検査や治療の経過を書いたメモや筆記用具
  • 検査の時に脱ぎ着しやすい服装(ストッキングはやめておきましょう)
  • 待ち時間に退屈しないような本や雑誌など

病院によって、それぞれ検査できる種類やかかる費用など違いがあります。インターネットでの口コミなどを見て、自分自身にあった病院を探してみてください。

そして気になる病院があったら、まずは電話連絡して問い合わせてみましょう。

不妊検査の女性と男性の内容や流れは?

医者と女性と男性

妊検査といっても色々な種類があり、女性と男性で検査法が異なるものもあります。女性では、月経周期の流れに合わせて行われる検査や、いつでも実施できる検査などがあります。

また、不妊検査にかかる費用は病院によってさまざま。自費での検査や保険適用があるものがありますので、事前に確認しておきましょう。

問診

まずは、問診票に記載します。今の夫婦の身体について、精神状態についてなど詳しく伝えましょう。

一般的に記載する内容としては、既往歴やアレルギーの有無、今までに不妊治療を行ったことがあるのであればその内容などについて記載します。

その後、内診を行い子宮の大きさや形などを見ると同時に、膣にびらんがないかについて確認します。

女性の検査:月経期

ホルモン検査(血液検査)

卵胞刺激ホルモン(FSH)・黄体化ホルモン(LH)

脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンで、共に卵巣を刺激する役割があります。

卵胞を育てるFSHと、排卵を促し黄体を作るLHの検査をすることで、脳下垂体の機能と、このホルモンの刺激によって卵巣が反応するのか調べます。

【費用】それぞれ約850円(保険適用)、約2,000円(自費)

乳腺刺激ホルモン(プロラクチン)

脳下垂体から分泌されるホルモンで、通常であれば出産後に多く分泌されます。

出産後すぐに妊娠しないよう排卵を抑える働きがあるため、妊娠しようとしている段階でこのホルモンがたくさん出てしまうと、不妊になってしまいます。

【費用】約800円(保険適用)

内分泌負荷テスト

脳下垂体からホルモン(LH/FSH/PRL)が分泌されているのかを調べます。

【費用】3つで約2,000円(保険適用)

超音波検査

超音波を使い、機具を膣内に挿入して検査します。月経期に超音波検査を行う目的は、成長する前の卵胞の数を数えます。

【費用】約1,600円(保険適用)、約3,000円(自費)

女性の検査:卵胞期

子宮卵管造影検査(HSG)

子宮の中へ造影剤を入れてX線撮影を行い、子宮のかたちや卵管が詰まっていないかなどを確認します。

この検査は人によって痛みを伴いますが、この検査によって軽い卵管の詰まりであれば解消することができます。

【費用】約3,500円(保険適用)、約7,500円(自費)

通気検査

子宮から卵管の中へ炭酸ガスや空気を通すことによって、卵管に詰りがあるかどうかを調べることができます。

この検査もHSG検査のように、卵管のつもりを解消できる可能性があります。

また、通気検査の後、卵管の詰まりが解消されると妊娠しやすくなり、その期間は2~3か月程度です。

【費用】約1,000円(保険適用)

ホルモン検査(血液検査)

卵胞ホルモン検査(エストロゲン)

卵巣から分泌されるホルモンで卵胞の発育を促すことができるのか、子宮内膜を厚くすることができるのかについて調べます。

基準値より低い時には、卵巣機能が低下しているかもしれないと判断されます。高い時には、エストロゲン産生腫瘍などの可能性が示唆されます。

【費用】約1,000円(保険適用)、約2,500円(自費)

超音波検査

卵胞期に超音波検査を行う目的は、卵胞が発育しているのか、その大きさや形、数などについて測定します。

【費用】約1,600円(保険適用)、約3,000円(自費)

女性の検査:排卵期

フーナー(ヒューナー)テスト

性交した後の子宮頚管の粘液内にある精子の数や形状、運動状態などを調べます。検査にはほどんど痛みを感じることはありません。

【費用】約500円(保険適用)

超音波検査

排卵期に超音波検査を行う目的は、卵胞が発育しているのか、その大きさや形、数などについて、また子宮内膜の厚さが着床できる厚さに達しているのかどうか測定します。

少なくても妊娠するために必要な子宮内膜の厚さは8mm以上が理想と言われています。

【費用】約1,600円(保険適用)、約3,000円(自費)

子宮頚管粘液検査

名前の通り、子宮頚管の粘液の状態を調べる検査です。

排卵期には、この粘液がサラサラになっていると精子が動きやすく着床しやすくなっているということです。また、卵巣機能を確認することもできます。

【費用】約500円(保険適用)

女性の検査:黄体期

検査を受ける女性

ホルモン検査(血液検査)

黄体ホルモン(プロゲステロン)

卵巣から分泌されるホルモンで、基礎体温を上げることができているか、子宮内膜をさらに厚くして受精卵の着床を促すことができるのかなどについて調べます。

【費用】約1,000円(保険適用)、約2,500円(自費)

超音波検査

黄体期に超音波検査を行う目的は、排卵後の黄体の状態や子宮内膜の厚さを測定します。

【費用】約1,600円(保険適用)、約3,000円(自費)

女性の検査:月経中以外に行う検査

子宮頸がん検査

子宮頸がんは、自覚症状が少ない病気であるため妊娠中の検査ではじめて発見させることが多い病気です。

妊娠を望む前に検査することで、安心して赤ちゃんを迎えることができるようにします。

【費用】約1,000円(保険適用)

クラミジア検査

クラミジアに感染していると、卵管に炎症を起こしてしまうことで卵管自体がくっついたり、詰ったりしてしまうことにより卵子が通過しにくくなってしまいます。

感染しているのであれば、先に治療して妊娠をすすめるようにします。

【費用】約4,500円(自費)

女性の検査:時期に関わらず行う検査

ホルモン検査(血液検査)

甲状腺ホルモン(T3/T4/TSH)

甲状腺の機能異常による月経異常がないのかなどについて調べます。

【費用】3つ合わせて約1,600円(保険適用)

抗ミュラー管ホルモン(アンチミューラリアンホルモン)(AMH)

発育している卵胞から分泌されているホルモンを調べます。数値が高ければ高いほど、卵巣内にまだたくさんの卵胞があると予測できます。

【費用】約5,500円~6,500円(自費)

感染症スクリーニング検査

B型肝炎・C型肝炎・HIV・梅毒などの検査を行います。妊娠・出産において、その方法や赤ちゃんへの治療する必要性が出てくるため事前に検査しておきます。

【費用】約7,500円(自費)

抗精子抗体検査

精子に対して攻撃する免疫が身体の中にあるのかないのかについて調べる検査になります。これは、フーナーテストで結果が良くなかったときに行う検査になります。

【費用】約8,000円(自費)

腫瘍マーカー(CA125)

子宮内膜症が起きていないのか、がん化していないのかについて調べる検査です。血液の中の腫瘍マーカー(CA125)が高いと、内膜症やがんの可能性が高いということです。

また、ホルモンの治療効果が出ているのかどうかをチェックすることもできます。

【費用】約950円(保険適用)

基礎体温を測る

基礎体温を測定することは、痛みもなく自分の身体のことが分かるという素晴らしい検査方法です。

基礎体温からわかることは、生理周期や排卵時期などを予測することができます。さらに、黄体機能不全や卵巣機能の低下ではないかなどを判断するひとつの材料となります。

一般的な基礎体温のグラフの形としては、「二相性」と言ってきれいな低温期と高温期に分かれます。

しかし、排卵がない、卵巣機能の低下などの異常があると二相性になることはほとんどありません。

自宅で測定した基礎体温は、初診の時に持参するようにしましょう。

男性の検査

医者と男性

一般精液検査

精液を採取して、その精子の運動率・精液の量・濃度・奇形率・生存率などについて調べます。5日間ほど禁欲したあとに採取して検査を行います。

【費用】約300円(保険適用)*容器代別

ホルモン検査(血液検査)

血液検査を行うことによって、卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモン、プロラクチン、テストステロンなどのホルモンの数値を調べます。

この検査によって、脳下垂体の機能や清掃の状態がわかります。

不妊検査は、生理周期を考え、約1か月程度で検査結果がでるようになっています。そこで、これからの治療についてなど医師と相談することになります。

【費用】約7,000円(自費)

初診はいくら準備しておけばよい?

治療費

初診料については、15,000円~20,000円程度準備しておきましょう。しかし、それぞれの病院で違いはありますので、必ず電話確認してから行くようにしましょう。

助成金について

日本では、「不妊治療のための助成金」というのはありますが、不妊検査のみの助成金というものはありません。特定不妊治療(対外受精・顕微授精)については助成金がでます。

対象者
法律上夫婦であり夫婦の所得限度額が730万円以下で、特定妊婦治療以外の治療法では妊娠の見込みがないと医師に診断された男女です。各自治体に問い合わせて見ましょう。

まとめ

不妊検査に行くには、とても勇気がいることだと思います。受診するときには、できれば夫婦で行くことが良いでしょう。

カウンセラーがいて話を聞いてくれる病院などもありますので、一度相談だけでも気になる方は行ってみてはいかがでしょうか?

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