赤ちゃんのインフルエンザの合併症&影響は?重症化させない為には?

寝ている赤ちゃん育児

秋冬になると流行するインフルエンザ。高熱、体の痛み、倦怠感など症状は辛く、感染力も強い厄介な病気の一つですね。

また、抵抗力の弱い赤ちゃんや子供はインフルエンザにかかると重症化する傾向にあるため、毎年ヒヤヒヤするママも多いのではないでしょうか。

そして、インフルエンザが怖いのはその症状だけでなく、さまざまな合併症を引き起こす可能性があるという点です。

そこで今回は、インフルエンザの合併症にはどのようなものがあるのか、後遺症はあるのか、そして重症化させないためにはどうしたらいいのかをまとめました。

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赤ちゃんのインフルエンザから起こり得る合併症は?

泣いている赤ちゃん

インフルエンザをきっかけに起こる合併症には、次のようなものがあります。

インフルエンザ脳症

6歳以下の幼児・乳児に多く、発熱後に痙攣や意識障害などを起こすことが特徴です。死亡率が高く、一命をとりとめても後遺症が残る可能性があるとても怖い病気。進行が早いのも特徴なため、次のような症状が出た場合はすぐに医療機関に連絡をしてください。

【症状】
痙攣

何回も痙攣を繰り返す、左右非対称に痙攣を起こす

意識障害

呼んでも返事がない、痛みへの反応が鈍い、ぼんやりとした状態が続く

異常行動

ママやパパを認識できない・探し回る、おびえるなど、おかしな行動が続く

肺炎

インフルエンザの合併症として、もっとも赤ちゃんがなりやすいのが肺炎です。重症化すると命に関わる危険もあるため、次のどちらかの症状が出たら医療機関を受診してください。

【症状】
高熱の継続

4~5日過ぎても高熱が続く

症状の再発

一度インフルエンザの症状が治った後に、再び症状が悪化する

気管支炎

気管支の粘膜がインフルエンザウイルスに感染して炎症を起こすと、気管支炎になってしまうことがあります。

【症状】

徐々にゴホゴホと湿った咳になる、夜眠れないほどの激しい咳込みがある

黄~緑の色がついている

中耳炎

中耳炎からさらに髄膜炎などを引き起こす可能性があるので、経過には注意が必要です。赤ちゃんは言葉で「耳が痛い」と訴えることができないため、様子や症状をよく観察して早めに異変に気付いてあげてください。

【症状】
耳の痛み

しきりに耳を触ったり引っ張ったりする

耳だれ

耳から体液や血液が流れ出す

副鼻腔炎

インフルエンザの諸症状が治まってからも鼻声や鼻水が続く時は、副鼻腔炎を発症している可能性があります。鼻の周囲の骨には副鼻腔と呼ばれる空洞があり、ここに炎症を起こすのが副鼻腔炎。

炎症部分には痛みが生じますが、場所は頬や目の周り、額や歯など様々です。赤ちゃんは言葉で痛みを表現できないので、様子を良く観察してあげてください。

【症状】
炎症部の痛み

目や頬などをしきりに触る、叩く

鼻水

ドロっとしていて、黄~緑の色がついている

心筋炎

ウイルスや細菌が原因で心臓に炎症を起こすのが心筋炎。インフルエンザウイルスでも発症する可能性があります。

【症状】
胸の痛み

胸のあたりを触ったり叩いたりする

心不全

むくみ、尿量の減少、手足の冷え、皮膚が紫色に変化する

不整脈

動機、失神、息苦しい様子が見られる

赤ちゃんのインフルエンザによる後遺症などの影響は?

赤ちゃんの手

最も怖いのはインフルエンザ脳症

インフルエンザの合併症のうち、最も後遺症の危険があるのはインフルエンザ脳症です。20%前後の子供に後遺症が残ってしまうとされています。

インフルエンザ脳症とは脳に深刻なダメージを与える病気。そのため命を落とす危険性があり、かつ後遺症や何らかの影響が残る確率も高くなってしまうのです。

インフルエンザ脳症の後遺症

後遺症は、軽いものから寝たきりになるほど重いものまで、さまざまです。

運動系の後遺症

麻痺、嚥下障害(物を飲み込みづらくなる)、視覚障害、聴覚障害など

神経系の後遺症

精神発達の遅延、てんかん、記憶障害、言語障害など

その他の合併症から起こる後遺症

インフルエンザ脳症以外にも、心筋炎、中耳炎などでは次のような後遺症が残ることがあります。

心筋炎

不整脈など心機能の低下が続く場合がある

中耳炎

慢性中耳炎になってしまうことがある

慢性化すると難聴に悩まされることも

いずれも後遺症が残る確率はあまり高くありませんが、病状の経過には十分に注意をしてください。

赤ちゃんのインフルエンザを重症化させない為には?

看護師

ささいな変化を見逃さない

看病中は赤ちゃんのささいな変化や違和感を見逃さないようにしましょう。インフルエンザの諸症状の他に変わった様子がある場合は、合併症の可能性があるからです。変化があった場合は、すぐに医療機関に相談・再診をしてください。

薬は自己判断で与えない

薬は自己判断で赤ちゃんに与えないでください。大人や兄弟に処方された薬や市販薬は赤ちゃんには適切ではなく、かえって重症化を招くことも。

また、タミフルなどのインフルエンザ治療薬は赤ちゃんへの副作用も心配です。さらに、解熱剤も脳症を発症させる可能性があるため、自己判断での使用は危険です。医療機関で処方された薬を、回数や量を守ってきちんと飲ませるようにしてください。

地道な看病が大切

合併症を起こさないためには、インフルエンザをスムーズに完治させることも大切です。当たり前のことのように思えますが、地道な看病が赤ちゃんの健康を取り戻す近道となります。

看病のポイント
  • 部屋の空気は2~3時間おきに入れ替える
  • 空気を乾燥させないように、加湿器を利用する
  • シーツやタオル類はこまめに交換する
  • 汗をかいたらこまめに着替えさせる
  • 処方された薬をしっかり飲ませる

まとめ

どの合併症も、早期発見・早期治療が重症化させないポイントとなります。早期発見には、普段赤ちゃんと接しているママや家族の「あれ?いつもと違うな」という直感がとても大切です。

赤ちゃんがインフルエンザにかかってしまった場合は、症状や経過をいつも以上に注意深く見るようにしましょう。

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