赤ちゃんがインフルエンザにかかったとき、どのように過ごせばいいのか悩みますね。水分補給や授乳や離乳食など、毎日当たり前にしていたことの一つ一つが気になってしまいます。
赤ちゃんをゆっくり休ませてあげられる環境づくりや、看病する際の注意点などをまとめました。
水分をしっかり補給させる
熱が続くときや下痢や嘔吐のとき、脱水症状を防ぐために、こまめな水分補給が重要になります。おしっこやうんちの量や回数を確認しつつ、赤ちゃんが飲めるものを与えてあげましょう。
ベビー用イオン飲料や経口補水液
いちばんおすすめしたいのは、ベビー用のイオン飲料や経口補水液です。水分と同時に電解質も補給でき、ウイルスに抵抗する力を維持してくれます。
しかし味に慣れておらず飲むのをいやがる場合は、普段飲んでいるお茶で経口補水液を作ってあげましょう。お茶に砂糖と塩を混ぜることで、経口補水液と同じような成分の飲み物になります。
- お茶200ml
- 砂糖小さじ1杯と少々
- 塩少々
以上すべてをよく混ぜ、少しずつ飲ませてあげてください。
母乳やミルク
母乳やミルクには、赤ちゃんの栄養がたっぷり含まれています。こまめに飲ませてあげましょう。
その他の飲み物
お茶や白湯でも、赤ちゃん自身が飲みたがるもので赤ちゃんの体に害のないものであれば、与えてあげましょう。脱水症状を防ぐため、水分を補給すること自体が重要です。
食欲があれば離乳食をあげる
日頃離乳食を食べている赤ちゃんで、食欲があるようなら普段どおり離乳食もあげましょう。ただし下記のような状態の時は気をつけるようにしてください。
下痢・嘔吐
水分補給を基本とし、何か食べたがっているようであれば、すりおろしたリンゴがおすすめです。胃腸を刺激しないよう冷たいものは避け、常温や人肌程度に温めて与えてあげましょう。
食欲がない
食べることは大切ですが、赤ちゃんが嫌がるようであれば無理に食べさせる必要はありません。バナナ、フルーツゼリー、水ようかんが食べやすく、栄養も補給することができ、おすすめです。
室内の環境を保つ
室内の湿度が低く乾燥していると、インフルエンザウイルスの活動が活発になり、喉や鼻の粘膜が荒れてしまいます。また、目に見えないだけで室内の空気は汚れています。こまめな換気を心がけましょう。
湿度は40%から60%
加湿器を使い、湿度を40%から60%に保ちましょう。加湿器がない場合、室内に洗濯物や濡らしたタオルを干すと、湿度を高めることができます。
関連記事:赤ちゃんがいる部屋の加湿器の置き場所は?使い方&注意点は?
温度は18℃以上
湿度とともに温度も18℃以上に保つと、よりいっそう赤ちゃんの体を守ることができます。冬場は特に室内の温度が下がりやすくなっていますので、温度計で確認しましょう。
こまめな空気の入れ替え
空気中にインフルエンザウイルスが漂い続けることを防ぐため、換気をしましょう。部屋の中心を風が通るよう、対角にある窓を全開にすると効果的です。1、2時間に1回、換気を行うようにしてください。
赤ちゃんの体温を調節してあげる
赤ちゃんは体温をうまく調節できないため、細かく対応してあげなければなりません。赤ちゃんが下記の状態であるときの対処法をまとめました。
熱の上がり始め
手足が冷たくなって寒そうにしているときが、熱が上がり始めたときです。熱がどんどん上がっていることが確認できたら、少しだけ厚着させてあげます。できれば綿素材であると汗を吸いやすくてよいでしょう。
熱が上がりきったら
手足が熱くなり、顔に赤みがさして暑がるそぶりを見せたら、熱が上がりきった状態です。服を1枚減らして薄着にし、熱を逃がしやすくしてあげましょう。アイスノンなどを脇の下や首筋にあてて体を冷やしてください。
なお、解熱剤の使用に関しては、熱によって食事ができない場合や就寝前に行うとよいでしょう。
アイスノンを利用する際の注意点看病する際に気を付けたいこと
赤ちゃんを看病する人まで感染しないよう、以下の三点について気を付けましょう。
同室で過ごす場合は必ずマスクをつける
手洗いうがいを徹底し、常にマスクをつけましょう。インフルエンザウイルスは空気中に漂っていますので、少しでも吸い込むのを防ぎます。
赤ちゃんと一緒に食事をしない
食事を通してウイルスを体の中へ入りこませることがないよう、食事は別の時間に済ませましょう。
一緒の入浴は避ける
お風呂はマスクができないうえに距離が近くなるため、感染の確率が非常に高いです。一緒に入浴するのは避け、できればインフルエンザの症状が治まるまで赤ちゃんの入浴は避けましょう。
赤ちゃんは肌がかぶれやすいので、こまめに体をふいたり着替えさせたりして清潔に保ってあげてください。
タミフルを飲ませる際に気を付けたいこと
赤ちゃんがインフルエンザにかかったとき、タミフルの小児用のドライシロップの処方を受けることが多いです。インフルエンザウイルスの増殖を抑えるタミフルですが、使用に際して注意点があります。
薬は必ず飲み切る
赤ちゃんの熱が下がり、症状が落ちついても、処方されたぶんは全て飲み切ってください。途中でタミフルの服用をやめてしまうと、インフルエンザウイルスが再び活発になります。
さらには薬に耐性を持つウイルスへと変異してしまい、タミフルが効かなくなることも。処方されたぶんは全て飲み切りましょう。
副作用についてタミフルには、肝機能障害、皮膚粘膜眼症候群、肝不全、精神神経症状、血便、下痢や嘔吐といった副作用があります。タミフルによる幻覚や異常行動が見られた場合、すぐにかかりつけの医師へ相談してください。
副作用だけでなく、インフルエンザには発熱に伴った異常行動が見られることもります。インフルエンザになってから2日間は、赤ちゃんの様子を細かく見ておきましょう。
まとめ
赤ちゃんがインフルエンザになったとき、どうしてもお母さんばかりが看病をがんばりがちです。しかし疲れた体でインフルエンザの赤ちゃんに接していると、お母さんまでインフルエンザにかかってしまいます。
近隣に住む身内や友達を頼り、地域によっては家事の代行といった行政サービスもありますので、活用しましょう。ひとりで抱え込まず、赤ちゃんが一日でも早く回復できるよう、周囲の人々と協力して看病してください。
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