自閉症の子供は日常的にさまざまなことに困っています。困り感はパニックを引き起こす要因になります。
自閉症児の困り感とはどんなもので、どのように対処したらよいのでしょうか?生活する上で感じた子供の12の困り感とパニックを回避するための対処法をご紹介します。
何を言われているのかわかりません
空気を読むことが苦手です。暗黙の了解は期待しないでください。単純明快に話しましょう。
とても真面目です
悪口を言われると激しく落ち込みます。冗談がわからず間に受けてしまいます。マイナスな表現は避けましょう。
視線を合わせるのが苦手です
人と目を合わせることができません。そっぽを向いているからといって聞いてないと決めつけないでください。
注意を引きつけるために無理矢理視線を合わせようとするのはやめましょう。
周りがうるさくて聞き取れません
自分に必要な情報だけを拾うのが苦手です。人ごみや雑音の多い場所を避け、ゆっくりと話しかけると良いでしょう。
大きな音や声にびっくりします
大きな音や大きな声を聞くと驚いて耳を塞ぎたくなります。
スピーカーやマイクごしの音など大きな音が出る場所では気をつけてあげましょう。集中させたい時は静かな場所を選びましょう。
質問されると困ります
どうして?と質問されると答えにつまります。自分でも理由がわからないことが多いようです。尋ねるのではなく、やるべきことを教えてあげてください。
わからなくて動けません
やる気があってもやり方がわからなくてできないことがあります。正しいか不安でできないこともあります。動けない時は叱らず、改めて手順や方法教えてあげましょう。
集団行動が苦手です
周りの様子をうかがうことができません。流れやなんとなく、では動けないようです。できるだろうと思わずにその都度指示を出しましょう。
時間の感覚が曖昧です
時計を読むのが苦手です。もう少し、あとちょっとなどと言われてもピンとこないようです。ストップウォッチを活用して短く区切ると効果的です。
動き回りたくなります
くるくる回ったり歩きまわったりします。落ち着くためや緊張している時など何か理由があるようです。無理に止めるとパニックを起こす恐れがあります。道路や障害物がある場所では気をつけましょう。
体の自由が奪われると動揺します
羽交い締めにされたり、腕や肩を掴まれるのが苦手です。
無理強いはやめましょう。パニックを起こす要因になり、すでにパニック状態の時には逆効果です。
パニックを起こすと暴れてしまいます
わけがわからなくなって自分を傷つけたり物に当たってしまうようです。静かな所へ移動して落ち着くのを待ちましょう。自主的に行ける避難場所を確保できると安心です。
まとめ
自閉症児の困り感は、パニック行動につながります。不安や恐怖、混乱などを言葉で上手く表現できず気持ちのコントロールができなくなり、物に当たったりゴロゴロ転がったり、自分を傷つけたりしてしまいます。
自閉症児の困り感を知り、前もって対処することでパニックを回避できます。それによってストレスも減り、結果落ち着いて行動できるようになるでしょう。
自閉症の子供はいつも困っていることを忘れないでください。
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イラスト by hiro