自閉症の子供にはどんな勉強方法が向いているのでしょうか?自閉症の特徴を理解したやり方であることが大事です。
学校や家庭での勉強の能率が上がった方法や、やってみてよかったことを5つご紹介します。
指示を明確に出す
学校の授業中に先生からの指示に反応しないことがあります。自閉症の子供は大勢の人間がいる場所で、自分に必要なことを聞き分けるのが苦手です。
そこが学校で授業中であっても、誰に言ってるのか自分もその中に含まれているのかわかっていない場合があります。名前で呼んで注意を引いてから個別に指示を出すとわかるようです。
範囲を限定する
今習っている所という前提、暗黙の了解を理解することが難しく、「ドリルをやりましょう」と言われても、どのドリルのどこからどこまでかわかりません。
「漢字ドリルの」「算数ドリルの」、何ページの何番から何番までというように、細かく示すといいようです。出来ていない時だけではなく、一回ずつ指示を出してください。
ノートについては、1ページを四分割したり、区分けしたものを使用することで達成感を何度も味わうことができるのでやる気がでるようです。ラインを引いて区分けしたり、マス目の大きいものを使うとよいでしょう。
グループワークはメンバーを事前に確認する
自閉症の子供は先の見通しが立たないことを不安に感じます。話し合いや、作業を分担する授業の時は、事前にメンバーを確認しておくとスムーズに取り組めます。
グループワークの場合、協力できないことでトラブルになりがちです。机を寄せ合ったり他者に近づくのを嫌がる時がありますが、やりたくないからとは限りません。
叱ったり急がせたりしないようにしましょう。無理強いをするとパニックを起こすので気をつけてください。
時間を区切る
時計の針を見て時間を読むのが苦手です。デジタル式の時計なら数字で読みとりやすいようです。
あと〇分や、何時何分までという言い方より、時間が来たら音で知らせてくれるアラームや、ストップウォッチで計ることで把握できるようになります。
ゲーム的要素が好きだったり、勝ち負けにこだわる子供には、時間内に終わるか挑戦する気持ちで、集中力ややる気が出ることもあります。ストップウォッチの管理は子供にさせるとなおよいでしょう。
できたら褒める
褒められると嬉しいと感じるものですが、自閉症の子供には特に有効です。できたらシールを貼ったり、はなまるを書いたり、目で見てわかるもので評価されるとやる気が出るようです。
できたらシールを貼る、シールが〇個たまったらご褒美、など決まりを作りましょう。
まとめ
自閉症の子供にとって、「いつもと同じ」ということはとても大事な要素です。ノートの模様や使う鉛筆、筆箱を置く場所などにこだわりを持っている子供もいます。
自閉症の子供のこだわりを利用することでできるようになることもあるので配慮しましょう。習慣化するといつもどおり当たり前にやるようになるので、やってみて良かったことについては継続しましょう。
指示ややり方を統一することが大事です。気をつけて欲しいことや実践して欲しいことは、しっかり学校にお願いしましょう。
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