数珠を自分で買ってはいけないの?正しい使用方法と選び方

数珠を自分で買ってはいけないの?正しい使用方法と選び方 マナー

お通夜や葬式、法事での数珠の使用は広く行われていますが、その具体的な背景や選択基準を正確に理解している人は少ないかもしれません。

数珠には、その選び方や持ち方に関する特定のマナーが存在します。

さらに、自分で数珠を購入してはならないという言い伝えもありますが、それは本当でしょうか?

この記事では、数珠にまつわるエチケットや選び方についてご紹介します。

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数珠の意義

数珠は、仏教の実践において重要な法具として位置づけられており、お経や念仏を唱えるときに使用されます。

念珠とも称されるほか、「誦珠」や「珠数」とも呼ばれています。

通常、数珠は108個の玉で構成されており、これは人が抱える煩悩の数を表しています。

念仏を唱えることで煩悩を除去し、心を清らかにする効果があるとされています。

宗派によっては、数珠の形状や数に特定の規定がないこともあり、108個以外の数珠を用いる場合も見られます。

数珠の自己購入について

よく「数珠は自分で買うべきではない」という話を聞きますが、実はこれは単なる迷信です。

実際には、自分自身で数珠を選び購入することに何ら問題はありません

仏教では数珠が持つ「仏様の宿り」という信念により、保持者の精神的浄化や保護を促すとされています。

従って、自身を守り、浄化する目的で自分で数珠を選ぶことは非常に意味があり、何の問題もない行為とされています。

自己購入が忌避される背景

では、どうして「数珠は自分で購入すべきではない」という誤解が広まったのでしょうか。

この背景には、いくつかの理由が考えられます。

不吉なイメージの由来

多くの人が数珠と聞いて思い浮かべるのは、葬儀などの場で使用されることが多いためです。

このようなイメージから、新しく数珠を購入することが不吉な出来事の前兆であるかのように誤解されることがあります。

しかし、この考えは根拠のない迷信です。

数珠は葬儀以外にも、結婚式や地鎮祭、初詣など幸せなイベントで使われることも多く、数珠自体が不吉な意味を持つわけではありません。

数珠を自分で選ぶ背景

結婚など特別な場面で、数珠が嫁入り品の一つとされる地域も存在します。

結婚を控えた女性に新しい数珠を贈る習慣があるほか、家族が使っていた数珠を修繕し次世代に渡すこともあります。

このような風習が根強い地域では、数珠は人から贈られるものとの認識が強く、自分で数珠を買う行為が忌避される傾向にあります。

しかし、数珠を贈られた場合は大切に使うべきとされてはいるものの、自分で数珠を購入してはいけないという決まりはありません

地域ごとの習慣と風土

仏事に対する見解は地域差が大きいです。

中には「数珠を自分で購入するのは適切でない」とする地域の風習があることも確かです。

これはその地域独自の規則や習わしによるものであり、全体の原則として数珠の購入を禁じているわけではありません。

地域の慣習やコミュニティのルールに敬意を払うことは大切ですが、基本的に数珠を自分で購入することが禁止されているわけではないことを理解しておくことが重要です。

数珠の扱い方について

自分で数珠を購入することに対する迷信があるものの、数珠に関連する正しい取り扱い方には特定のエチケットが存在します。

数珠は一人一つが原則

数珠は、持ち主にとっての護符であり、自己の代わりとして、さらには持ち主と仏との絆を象徴する重要なアイテムです。

従って、個人ごとに一つ持つべきものとされています。

そのため、数珠の貸し借りは推奨されません。

葬儀や法事への参加時に数珠を忘れた場合、他人から借りるよりも、自身で心を込めて祈る方が適切とされています。

遺品や譲り受けた数珠の扱い

数珠を自身で購入することが問題ないとされており、他人との貸し借りが好ましくないことは既に述べました。

では、遺品や他人から譲り受けた数珠の使用についてはどうでしょうか。

数珠は「自分で購入したもののみ使用可能」というわけではなく、他人から受け継がれた数珠を大切に使うことは、その数珠に込められた想いを引き継ぐことにもつながります。

前の持ち主の思いや祈りを継承しつつ、新たな持ち主が自らの願いを込めて使用することで、数珠はさらに深い意味を持つものになります。

宝石のブレスレットは数珠代わりに使えない

宝石や護符のブレスレットを日頃から身につけている人も多いですが、これらを数珠として使用することは避けましょう。

数珠としては正式なものを使用することが重要です。

葬儀や法事だけでなく、日常のお参りにも

数珠は葬儀や法事の際だけでなく、普段の仏壇参りや墓参りにも使います。

特に読経をするわけではなくても、お参りする際に数珠を持つことは適切なマナーとされています。

数珠の色選びに決まりはない

数珠を選ぶ際、色に関して特別なルールはありません。

自分の好みに合わせて選んで大丈夫ですが、赤色の数珠は避けるのが一般的です。

女性用の数珠はより装飾的なものが多く、男性用と比べて玉の大きさが異なることが多いです。

数珠選びのコツ

自分で数珠を選ぶ際のコツとは何でしょうか。

数珠には略式と本式の2種類があり、本式数珠は一般に僧侶が用いるもので、宗派ごとに形状が異なります。

一般の人が数珠を選ぶなら、宗派に縛られない略式数珠を選ぶのが良いでしょう。

数珠をどこで買えるのか

数珠は幅広い場所で入手可能です。購入することができる場所には以下のようなものがあります。

  • 仏具を扱う専門店
  • 大型百貨店内の仏具セクション
  • ショッピングモール
  • DIYマーケット
  • 一般的な100円ショップ
  • 近所のコンビニエンスストア
  • インターネット上のオンラインマーケット
  • ふるさと納税の返礼品

より多くの選択肢から選びたい、または専門的なアドバイスを受けたい場合には、仏具専門店や百貨店を訪れることをお勧めします。

急いでいる場合や手軽に購入したい時には、コンビニや100円ショップが便利です。

質の良い数珠を求めているなら、ふるさと納税の返礼品を選ぶのも良い選択です。

まとめ

数珠は、祈りを捧げる際に使用される仏教の道具であり、念珠とも呼ばれています。

数珠を自分で購入することに対する迷信は、実は根拠のないもので、自分で選んで購入することが推奨されています。

特定の地域やコミュニティの慣習に従うことも一つの方法ですが、基本的に数珠の貸し借りは推奨されません。

しかし、他人から受け継いだ「おさがり」や「形見」の数珠の使用は広く認められています。

一般的な使用に適した略式数珠は、その汎用性からお勧めできます。

数珠の購入先は様々で、自分のニーズに合わせて選ぶことができますので、最適な場所で購入するようにしましょう。