子供にピアノを習わせてあげたいけれど、うちの子にはどんな教室が合っているのかしら…。
ピアノを習わせる動機には、「子供がやりたがっている」「将来ピアノの技能が役に立つ」「とりあえず挑戦させて、子供の適性を見極めたい」など、いろいろなものがあるでしょう。
教え方についても、「高度な指導をしてほしい」こともあれば、「マイペースに楽しく学ばせたい」こともあります。
またピアノ教室にはどれくらい費用がかかるのか、あらかじめ知っておきたいところです。
今回は、ピアノ教室のタイプ別のメリット・デメリットとピアノ教室の費用について解説し、教室の選び方のポイントを紹介いたします。
ピアノ教室のタイプ別メリット・デメリット
子供が最初に入門するピアノ教室のタイプには、大きく分けて、グループレッスンと個人レッスンがあります。
グループレッスン(音楽教室)
グループレッスンは、楽器会社などが開催している、専用の教室を構えた音楽教室です。
ピアノではなくエレクトーンを使用し、歌や打楽器なども使用して音感・リズム感を養うことを目的としています。
子供の成長に合わせて、ピアノの個人レッスンに移行します。
レッスン日は毎週固定の曜日と時間で、レッスン時間は1回1時間程度です。年に1回程度、発表会があります。
グループレッスンのメリット
- 楽譜を読むことができない小さなうちから習わせることができる
- 音感、リズム感が育つ
- 合奏を楽しめる
小さなころから楽しみながら自然と楽譜を読めるように、確立されたカリキュラムで指導してもらえます。
メロディを聴いてドレミに置き換えて歌う練習を重ねることで、音感やリズム感が養えます。合奏が楽しめるのはグループレッスンならではの利点です。
グループレッスンのデメリット
- 楽譜を見ながら弾く力が十分に付かないことがある
- 自分のレベルにあわせて練習を進めにくい
- ピアノのタッチが身につかない
耳で聴く練習を重視するため、楽譜を見ずに演奏する癖がついてしまい、譜読みが苦手になることがあります。
一人一人に細かい指導ができないので、苦手な個所があっても先に進んでしまったり、逆に早く上達しても先に進めないこともあります。
エレクトーンなので、ピアノの繊細なタッチは身に付きません。
個人レッスン
個人レッスンには、大手の音楽教室のピアノ個人コースと個人経営のピアノ教室があります。
教室によって、指導方法、一回のレッスン時間やレッスン代、発表会の回数や規模などは様々です。
個人レッスンのメリット
- 本物のピアノを聴いたり弾くことで、ピアノのタッチが身に付く
- 自分のペースで練習をすすめることができる
- 生徒の要望に合わせた教材や曲を教えてくれる(★)
- 生徒の要望に合わせて、レッスン日や時間を増減してくれる(★)
- レッスン日の振り替えをしてくれる(★)
- 出張指導してくれる(★)
教室によっては(★)の項目ような対応をしてくれることもあります。
融通が利きやすいことが個人教室の利点ですが、すべての教室が対応しているわけではありませんので、事前に確認する必要があります。
個人レッスンのデメリット
- 大手教室ほど組織運営されていないので、レッスン代などがわかりにくい
- 教室側の都合でレッスン日が変更になることがある
個人経営の教室では、レッスン代、楽譜、雑費や発表会など、かかる費用が公開されていないこともあります。
また、大手の音楽教室よりは先生とのお付き合いに気を使うことがあるかもしれません。
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子供のピアノ教室にかかる費用は?
ピアノを習わせるためには、レッスン代以外にもいろいろと費用がかかります。
しかし教室によっては費用について公開していない場合があり、「全体でどのくらいお金がかかりますか?」とは雰囲気的にも少し聞きにくい…ということもあります。
予め、かかる費用の全体像を知っていたら、心構えもできて、また教室に対しても「発表会はどんな感じですか?…費用としてはどれくらいだと思っていればいいでしょうか?」「光熱費などは別途必要ですか?」など具体的に聞きやすいかと思います。
そこで、ピアノ教室にかかる費用を整理してみました。
一般的な費用
- 入会金
- レッスン代(レベルに応じて高くなっていく)
- 楽譜、教材費
- 施設費、光熱費(レッスン代に含まれていることもある)
- 発表会参加費、衣装代
レッスン代は、幼稚園・小学生低学年の入門者では、個人レッスン1回30分で1500~2000円くらいが相場です。
グループレッスンは1時間2000円くらいです。教本のレベルが上がるにつれて、レッスン代も上がっていきます。
月謝制の場合、原則は生徒都合で休んだ時にもレッスン代を払いますが、教室によっては振り替えレッスンをしてくれることもあります。
チケット制の場合はレッスンした分しかレッスン代かかからない分、レッスン代は少し割高になります。
発表会の参加費は、大体10000円~規模や会場によって様々です。
教室によってはかかる費用
- グレードテスト受験費 (ヤマハ、河合など大手の教室)
- コンクール参加費、追加レッスン代、衣装代
ヤマハ、河合などの大手の音楽教室では、生徒にグレードテストの受験を勧めています。グレード(級)とは、各教室が定めた、習熟度の証明証です。
上手になると、コンクールに参加することもあります。コンクールの参加費、追加レッスン代も、レベルに応じて高くなります。
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子供のピアノ教室を選ぶときのポイントは?
ピアノ教室を選ぶにあたって、ポイントとなるのは習う目的と、子供の個性です。
手遊びや歌から音楽に親しむグループレッスンは、まだピアノに興味のない、または楽譜の読めない時期の子供には向いています。
先生と二人きりになると緊張してしまう子供も、みんなと習うのは楽しめるかもしれません。
グループレッスンは進度がゆっくり目なので、物足りなく感じるようであれば、個人教室に入ることをお勧めします。
本格的に学ぶためには、技能の高い先生に教えてもらえれば安心です。ピアノの先生には資格がないので、音楽大学のピアノ科卒などの経歴が一つの指標になります。
発表会を見学して、他の生徒の演奏を聴くのも参考になります。教え方がうまい先生の生徒は素敵な演奏をします。
入会前に体験レッスンをしている教室も多くありますので、子供の個性に合っているか見極めるためにも参加してみましょう。
その時に、レッスン日の振り替えは可能か、諸費用がどれくらいかかるかなど、気になる点は確認しましょう。
- まだあまりピアノに興味がないので、ピアノの楽しさを教えてあげてほしいです。
- ピアノは好きだけれど我流で弾いてしまうので、基本をしっかり学ばせたいです。
- マイペースな性格なので、あまり急がせないであげてほしいです。
先生にとっても、子供の個性やどのような指導が期待されているのがわかれば、教えるときの参考になります。
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まとめ
ピアノを習う子供の個性も、ピアノを習う目的も様々です。ピアノを長く楽しく続けるためにも、子供に合った教室を選んであげられるとよいですね。