テレビやゲーム、スマートフォンなどの普及によって、姿勢が歪んでしまう子供が増えています。
わが子に「背中が曲がってるよ」と注意をしても、その時は背筋が伸びるものの、時間が経つと元の姿勢に戻ってしまいますね。
いったいなぜ、きれいな姿勢を保つことができないのでしょうか。
子供の姿勢が悪くなる原因は?
長時間の同じ姿勢
子供の姿勢が悪くなる原因として、最も多いのが長時間の同じ姿勢です。
例えば、ゲームを何時間も続けてしまうことで同じ姿勢ばかりになってしまい、その結果として背筋が歪んでしまいます。ゲーム機はそのほとんどが同じ姿勢になりがちですので、1時間ごとに15分の休憩を挟むのがよいでしょう。
下記のページでは、ルールの決め方などについてご紹介していますので、子供がゲームばかりして困っているという方は、こちらも参考にしてみてください。
→ 子供のゲームによる影響は?ルール決め&やめない時の対処法
筋力の低下
子供の筋力は年々、低下の傾向にあります。原因は様々ですが昔に比べ、長い距離を歩いたり外で一日中遊んだりといった、体を動かす機会が減ったことが大きいとされています。
子供と一緒に散歩をしたり、体を動かす機会を増やせるといいですね。
昔から野球やサッカーなどのクラブに入って運動しているにも関わらず、姿勢が悪い子供もいます。同じスポーツばかりしていると、かえって同じ筋肉ばかりが発達してしまいがち。
習い事以外に、体全部を使って遊んだり、全身運動を行ったりすることが理想的です。
[/surfing_su_note_ex]机やイスが体に合っていない
机やイスが体に合っていないと、体で調整しようとしてしまうため、姿勢が悪くなってしまいます。子供の体はどんどん成長していくため、イスや机のサイズは特に気を付けたい点ですね。
クッションを使ったり、机の硬さを調整するブロックを使ったりと、工夫が必要です。身長を入力することで、机とイスの適正な高さを割り出せるホームページもあります。
お手本がいない
身近に姿勢の美しい人がいないと、子供はどのような姿勢が美しい姿勢なのか理解できないことがあります。がんばって背筋を伸ばそうとしても、変に力が入るばかりでうまくできず、諦めてしまうことも。
子供の参考になるためにも、自分の背筋を見直してみましょう。
子供の姿勢が悪いと何か影響があるの?
集中力の低下
姿勢が悪いと、一度に取り込む酸素の量が減ってしまいます。猫背の場合と背筋が伸びている場合では、猫背のほうが、取り込む酸素量は約10%も少なくなっています。
呼吸が浅くなることで、脳へ運ばれる酸素も減ってしまい、集中力の低下につながっているのです。
下記のページにて、集中力をつける為の対策のやり方についてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
→ 子供(幼児・小学生・中学生)に集中力をつけさせる為の対策法まとめ
運動能力の低下
集中力の低下と同じく、取り込む酸素が減ってしまうことで、運動能力も低下します。体のエネルギーには様々なものがありますが、その中のひとつであるブドウ糖は、酸素と反応することでエネルギーになります。
しかし酸素が不足していると、ブドウ糖がエネルギーとして働けず、結果として運動能力の低下につながってしまうのです。子供の集中力・運動能力が低下していると感じたら、大きく深呼吸をしてもらいましょう。
肩こりからの頭痛
姿勢が悪いと肩や首回りがこりやすくなってしまい、肩こりからの頭痛を発症するようになります。肩がこっているということは、つまり肩周辺の筋肉がこり固まって、血流が悪くなっていることを示しています。
血流が悪くなることによって頭痛が発生し、他にも吐き気、めまいなどを引き起こす恐れがあるのです。
自律神経失調症
肩こりからの頭痛と同じく、血流の悪化によって自律神経失調症を引き起こす可能性があります。姿勢が悪いと、頭と首の境目に負担をかけることになってしまい、血流が悪くなったり、脳と脊髄を流れる脳脊髄液と呼ばれる液体が循環しづらくなったりします。
その結果として脳の機能が低下してしまい、自律神経失調症につながると言われています。
肥満になりやすい
歪んだ姿勢は、血管や筋肉に大きな負担をかけています。負担を受けた体は代謝が悪くなり、摂取したエネルギーを満足に消費できず、ため込んでしまうのです。
体が消費するべきエネルギーをため込まないよう、正しい姿勢を心がける必要があります。
下記のページにて子供が肥満になることでどのような影響が出る恐れがあるのかをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
→ 小学生の子供が肥満になることによる生活面&健康面への影響まとめ
子供の姿勢をチェックする方法は?
壁に背中をくっつけて立った時、以下の点が一直線に並ぶ状態が正しい姿勢です。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: chevron-circle-right” icon_color=”#070e97″]- 耳
- 肩
- 股関節
- 外くるぶし
しかし、これらすべてが一直線に並ぶ人はなかなかいません。多少の歪みはあっても、次の項目に当てはまるようであれば問題ないと言えるでしょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- 頭と背中とお尻の三点が壁にくっついている
- お尻と背中が同じくらいくっついている
- 壁と腰の隙間が、片手がかろうじて通るくらい空いている
以上のいずれかに当てはまる場合、そこまで深刻に考える必要はありません。しかし、こちらの項目よりも次の項目に多く当てはまるようであれば、姿勢を意識したほうがよいでしょう。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]- お尻より先に背中が壁にくっついている
- 壁と背中の隙間に手を入れることができない
- 壁と頭の隙間が大きく開いている
該当項目が多ければ多いほど、姿勢が歪み始めている可能性が高いです。
- 壁と腰の隙間が、片手が楽に通るくらい空いている
- お腹が大きく前に出ている
- 壁と首の隙間に、指が3~4本入る
背筋が歪んでいる可能性が大きい状態です。
[/surfing_su_note_ex]子供の姿勢を矯正する方法は?
正しい姿勢を知り、意識する
姿勢を矯正するうえで、最も大切なのが子供自身に正しい姿勢を知ってもらい、意識してもらうことです。親がどれだけ気にしても子供自身が意識していなければ、どれだけ努力しても正しい姿勢は身に付きません。
姿勢が及ぼす影響や人からどう見えるかなどを伝え、意識を改めてもらうことから始めましょう。
親が率先して正しい姿勢を保つことで、子供の意識に影響を与えることができます。親自身がおかしな姿勢なのに「ちゃんと背筋伸ばして」なんて言われても、子供は納得できないでしょう。
子供と一緒に「どっちが早くきれいな姿勢になれるかな?」と競争してみても楽しいかもしれませんね。
[/surfing_su_note_ex]ストレッチを続ける
ストレッチを毎日行うことで体中の血行をよくし、姿勢が歪んでしまうのを改善します。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”]胸椎とは、おおよそ鎖骨の下から胸の下までの部分を示します。背筋をあえて猫背に曲げてみたときに、大きく曲がる部分です。曲がってしまいがちな胸椎のストレッチを行うことで、筋肉がこり固まるのを防ぎます。
- マットの上などの平らな床に仰向けになります。
- 胸椎に丸めたバスタオルを置き、10分ほど横になります。
ベッドなど柔らかい場所ではかえって背筋が歪む原因となりますので、床で行いましょう。
手ごろなマットなどがなければ、ブランケットやタオルケットを床に敷き、その上で行うのがおすすめです。1日1回、毎日忘れずに続けていきましょう。
ラジオ体操は全身をまんべんなく使うため、姿勢をよくするにはぴったりの運動です。インターネット上で動画が公開されていますので、パソコンなどで再生しながら挑戦しましょう。
流れ作業で行うのではなく、ひとつひとつの動作を指先まで意識してリズミカルに行うことで、ストレッチの効果が得られます。
バランスボールは体幹を鍛え、筋力を身につけることができます。テレビを見るときやゲームをするときにバランスボールに座ることで、遊びながら体を鍛えることができ、一石二鳥です。
場所を取ったりゴミがつきやすかったりするのが難点ですが、遊びとストレッチを同時に行うことができるため、ぜひとも取り入れたいアイテムですね。
[/surfing_su_note_ex]イスを変える
思い切って、子供が使っているイスを背筋が伸びるイス「バランスチェア」に変えてしまうのもおすすめです。北欧生まれのバランスチェアは座るだけで自然と背筋が伸び、医師の監修により体への負担もありません。
出典:amazon.co.jp
身長110センチから利用でき、背が伸びても身長180センチまでなら調整できますので、長いあいだ使うことができます。複数のメーカーからデザインや色の異なるものが販売されており、選ぶ楽しさもあります。
矯正ベルトを使う
子供用の姿勢矯正ベルトを使うことで、自然と背筋が伸びて姿勢がよくなります。安価なものでは2000円ほどで購入でき、巻くだけの手軽さもうれしいですね。
しかし以下のデメリットもあり、購入には子供と相談する必要があります。
[surfing_su_note_ex note_color=”#ffffff”] [surfing_su_list_ex icon=”icon: angle-double-right” icon_color=”#e00f0f”]- 子供によってはベルトを嫌がる
- 長時間の着用はかえって負担になる
- 身長が伸びた時に買いなおす必要がある
整体に通う
子供を対象に施術を行ってくれる整体もあり、お世話になるのもひとつの方法です。姿勢の悪さにも個人差があり、矯正したほうがいい点は異なります。
子供自身に合った整体を行ってもらうことできれば、姿勢を確実に改善することができますね。費用や整体師との相性などの問題もありますが、口コミなどを参考に整体を探してみるのもいいかもしれません。
まとめ
成果が見えず、一朝一夕ではなかなか改善されない姿勢。つい何も効果がないように感じて投げ出してしまいますが、目に見えない部分に必ず効果は出ています。根気よく対策を続けていきましょう。
また、子供自身が途中で飽きてしまわないよう、ゲーム感覚で親子一緒にストレッチを楽しめるといいですね。
それと、昔に比べて、野菜などの栄養価が減ってきていると言われるようになり、お子さんへの栄養面を気にされている親御さんも増えてきているようです。
子供が野菜をあまり食べてくれない、好き嫌いが多いので栄養をしっかりと摂れているか不安と言う方は、下記のページも参考にしてみてください。