こむら返りになった後、そのまま放置してしまい、そのあと痛みが取れなくて辛かった…と経験されている方も多いです。
特に寝ている時は、こむら返りの痛みで起きたものの、しばらく放置していると痛みが治まって、そのまま寝てしまいますよね。
ただ、痛みが10分以上続いていた場合、肉離れを起こしている可能性もあることから、応急処理をしっかりと行っておくことが大切です。
そこで今回、こむら返りになった際に、どのように対処すればよいのか、もし痛みがとれない場合は何か治療する方法はあるのかについてご紹介しています。
こむら返りが起こった時の対処法は?
こむら返りが起こった時の3つの対処法をご紹介します。
患部を温めて応急処置
凝り固まった筋肉を、温めることで血流をよくして痛みも和らげます。
ストレッチに比べて効き目が出るまでに時間はかかりますが、痛みで患部を動かせない際に有効です。動かせるようになったら、ストレッチを行いましょう。
体を起こしてイスに座る
横になっている時にこむら返りが起こったら、まずは体を起こしましょう。イスに座ることで、横たわっている時に比べて足に血が巡るようになります。
痛みが少しでも和らいだら、以下を参考にカイロを貼ったり、ストレッチを行ったりしてください。
患部に貼ることで長時間にわたって温めてくれ、再発も防いでくれます。肌に直接貼らず、衣類の上から貼りましょう。
患部に直接貼って温めることで効果が得られます。間違っても冷やすタイプの湿布を貼ってしまわないよう注意してださい。
熱いお湯で絞ったタオルで、患部を包み血流をよくします。やけどに気を付けて、タオルが冷めてきたら温め直すのがおすすめです。
ストレッチで筋肉を伸ばす
ふくらはぎの筋肉を伸ばすストレッチを行うことで、こむら返りの痛みを和らげるできます。1から3までの動作を、痛みが和らぐまで続けてください。
- 痛む足のつま先を手でつかんで、すねの方へ引き上げます。
- そのまま5秒ほどキープ。
- 手を離して、つま先をゆっくりと元に戻します。
- 正座をし、痛む足の膝を立てます。
- かかとを体に近づけてしっかりと床につけます。
- 体重をかけながら胸で太ももを前にゆっくりと押します。
- 壁に両手をつき、痛む足を一歩ほど後ろに下げます。
- かかとをしっかりと床につけ、膝を伸ばします。
- そのまま5秒ほどキープ。
ゆっくりストレッチすることで、筋肉が伸びて痛みも治まってきます。痛みがひどくストレッチが辛いようであれば、その他の対処法をお試しください。
ツボ押しで痛みを解消
こむら返りが起こったあとに押すことで効果のあるツボをご紹介します。なお、指圧する際はイスや床に座ると押しやすいです。
こむら返りにはもちろん、むくみ予防や腰痛にも効果があるツボです。
場所ふくらはぎの最も太く、膨らんでいる場所の中央にあります。すねの裏側です。
指圧方法足を伸ばして、両手の親指の腹で指圧します。2秒ほど軽く押したら、次は10秒ほどかけて揉むように押しましょう。痛みがひどいようであれば、軽く撫でるだけでも効果があります。
足の痛みやしびれ、腰痛や腰の倦怠感に効果的なツボです。
場所膝裏の関節の中央にあり、触れると脈を感じる箇所です。
指圧方法両手の中指で優しく3秒ほど指圧します。こちらのツボはしっかりと力を込める必要はなく、優しく押すだけで効果があります。
足の疲れや腰痛、その他下半身の疲労に効くツボです。
場所膝のお皿の外側に位置するくぼみから、指4本分下にある少しくぼんでいる場所です。
指圧方法中指を中心として、人差し指と薬指を一緒に添え、3本の指で軽く押しながら刺激します。10秒ほどかけてじっくり刺激すると効果的です。
こむら返りで痛みが治らない時の治療法は?
マッサージしても痛みが続くときは、テーピングや漢方といった、すぐにできる治療法があります。
テーピング
足の裏から膝の裏まで一直線に貼るだけで効果があります。なお、伸縮性のあるテープだと肌もかぶれにくく、撥水性のあるものだとそのまま入浴が可能です。
貼り方- かかとから膝の裏までの長さのテープを三本使います。
- まず一本目は、かかとから膝の裏まで一直線に貼ります。
- 次に二本目は、かかと部分を一本目と重ね、膝の内側へ向かって斜めに貼ります。
- 三本目は、2と同じくかかと部分を重ね、膝の外側へ向かって斜めに貼ります。
漢方
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方が、こむら返りに非常に効果的です。血流を改善し生理痛にも効果がある芍薬と、鎮痛効果がありしびれ等に効く甘草が含まれています。
副作用- 高血圧
- 脱力感、倦怠感
- むくみ
- 息切れ
- めまい
それでも痛みが続くなら
対策や治療法を行ってもこむら返りが起こり、痛みが続く場合、医療機関を受診しましょう。
ちなみにこむら返りの場合、神経内科へかかるのがよいでしょう。足の状態によっては、整形外科になります。
こむら返りが続くなら生活習慣の見直しを!
こむら返りが頻繁に起こる場合、日頃の生活を見直す必要があります。
ストレッチやマッサージを毎日行うことで、筋肉の凝りをほぐし、こむら返りを予防します。手の空いた時や入浴中など、ふとした合間にストレッチを行っていきましょう。
カルシウムやマグネシウムといった電解質が不足すると、こむら返りが起こりやすくなります。イワシやサバといった魚、ひじきやわかめといった海藻類がおすすめです。
1日1リットルの水を飲むことで、血液をサラサラにして血行を良くします。また、水分補給によって細胞に酸素を運び、栄養を送る効果があります。
睡眠不足は疲労のもととなり、疲労がたまるとこむら返りしやすくなってしまいます。毎日、最低でも6時間は睡眠時間を取りたいところです。
こむら返りが起こりやすい箇所である、ふくらはぎの筋肉を普段から使うことで、予防につながります。
エレベーターでなく階段を使ったり、少しの距離なら車を使わず歩いたりと、日常に運動を取り入れましょう。
まとめ
こむら返りは、日頃から対策を行っていけば次第に頻度も減ります。自分に合った改善法を行いつつ、温湿布や漢方などを用意して対策しましょう。
あまりに頻繁に起こるようであれば、病気が原因の可能性もありますので、神経内科の受診をおすすめします。