一昔前までは、子供は自分の部屋で勉強することが当たり前だったのですが、現在ではリビング学習が主流になっていると言います。
「東大生のほとんどが子供の頃リビングで学習していた」というデータもあることから、リビング学習を取り入れようと考えているママも少なくありません。
そこで、今回は効果的にリビング学習を行うために、リビング学習を行うことでどのようなメリット・デメリットがあるのか、おすすめのレイアウトや最低限用意したいものと便利グッズなどの知りたい情報を解説していきます。
さらに、リビング学習をされていたご家族の方に、いくしぇあ事務局で独自調査を行いましたので、そちらの結果や情報も交えてお伝えしていきます。
リビング学習のメリット・デメリットは?
リビング学習のメリット
親が適切に声かけできる
子供が真面目に勉強に取り組んでいないときはもちろんですが、親が積極的に声かけしたいのは、姿勢についてです。
姿勢が悪いと視力が低下するだけでなく、骨格や内臓が著しく成長している学童期では正しい姿勢を身につけなければ、健康を害することもあります。
子供が目の届く範囲で勉強していると、いつでも姿勢をチェックできるのです。
程よい緊張感がある
子供が自室にいる時間イコール子供が勉強している時間とは限りません。
実は子供が集中できる時間はとても短く、低学年だとせいぜい15分くらい。15分経つと、机の周りのもので遊び始めたりぼーっとしたりする可能性大です。
リビングでは親が傍で見ている手前、「きちんと勉強しなければ!」と思うので、程よい緊張感の中勉強することができるのです。
安心感がある
低学年のうちは、親の姿が見えないと不安になってしまうことがあります。勉強中に何か物音がするたび気になったりビクビクしたりしてしまうのです。
そこで、リビングのように親の姿が見える場所で勉強する方が、安心して勉強に集中できると言えます。
わからない問題もその場で解決
勉強していてわからない問題があっても、聞くのが面倒で後回しにしてしまい、結局聞くのを忘れて、わからないままになってしまうこともあります。
リビング学習では、わからない時に親がすぐに対応できるだけでなく、子供のわからない部分を親が知ることで、普段から学習理解度を把握できるようになるのです。
集中力が自然に身につく
静かな場所の方が集中できるので、勉強は静かな場所でするべきだと思いがちですが、それだと静かな場所でしか集中できないため、集中力が身につかないのです。
リビングのように、ある程度雑音がある中で集中しようと心がける方が集中力アップにつながります。
リビング学習のメリットと感じたことは?【親御さんへのアンケート】
お子さんがリビング学習をされていた親御さんに、どのようなメリットがあったのか聞いてみました。いくつかピックアップしてご紹介します。
リビング学習のデメリット
家族がリビングで自由に過ごせない
子供がリビングで勉強していると、家族は観たいテレビも観られないし、なるべく静かに過ごさなくてはと気を遣います。
このように子供のリビング学習には家族の協力が不可欠ですが、学校から帰ったらなるべく早く宿題に取りかかるようにするなど、家族がいない時間に勉強するようにするなどお互いに譲り合えるところは譲り合うようにしましょう。
リビングが散らかる
勉強道具や勉強中の鉛筆の芯、消しゴムのカスなどで、部屋が散らかってしまうのは仕方のないことですが、家族が過ごすリビングが散らかっていると余計に目につくものです。
さらにおやつや食事の時間のたびに片づけなくてはいけないので、ママもストレスがたまってしまいます。勉強時間や勉強道具の収納場所を固定することで、片付けを楽にしていきましょう。
親がイライラしてしまう
「なんでそんなこともわからないの!」「さっき教えたでしょ!」と子供に言った覚えのあるママは多いかもしれませんね。
子供の勉強を近くで見ている分、イライラしてしまうのは必然。でも、このような言葉は子供のやる気を消失させてしまうため、ママはグッと堪えましょう。
リビング学習のデメリットと感じたことは?【親御さんへのアンケート】
お子さんがリビング学習をされていた親御さんに、どのようなデメリットがあったのか聞いてみました。いくつかピックアップしてご紹介します。
リビング学習でのおすすめのレイアウトは?
リビング学習を行う机
学習するのに不可欠なのは机です。リビング学習では、学習机、ダイニングテーブル、カウンターから選択することができます。
効果的に学習するために、それぞれの特徴を知り、子供の性格やライフスタイルに合わせた机を選ぶようにしましょう。
学習机
やはり、子供が勉強する時の机は学習机が定番。学習に必要なものを自然に収納できるので便利です。
特に女の子は机で勉強するだけでなく、折り紙をしたりお友達に手紙を書いたりと、机に向かっている時間も長いので、机が自分の居場所みたいに感じることもあります。
子供が気持ちを切り替えるときに、自分の居場所があった方がいいこともあるのです。
ダイニングテーブル
特別に学習するスペースを用意できない場合、食事をする時のダイニングテーブルで学習する家庭もあります。
リビングが狭かったり兄弟姉妹がいっしょに勉強したりする家庭では、学習机を並べるとどうしても場所を取るので、ダイニングテーブルでの学習が便利なのです。
兄弟姉妹で並んで学習できるので、上の子が下の子に教えてあげる様子が見られることもあります。
カウンター
共働きの家庭では、ママは帰宅するとすぐにキッチンに立つことが多いのではないでしょうか。
キッチンカウンターで子供が学習するようにすれば、料理をしているとき、食事の後片付けをしているときなどママがキッチンに立っている時間に、子供の勉強を見てあげることができて、時間を有効活用できます。
子供の勉強を見ることだけに集中すると、イライラしてしまうこともありますが、家事の合間なら大らかな気持ちで向き合えるかもしれませんね。
リビング学習を行う際の机の配置
光が差し込む窓際
なんとなく部屋が暗いとテンションも下がってしまうもの。自然に光が差し込む窓際だと明るいし、寒い季節には日差しがあたたかく、暑い季節には風通しがいいので、勉強する環境としては最適です。
リビングに学習机を置くとすれば窓際に、ダイニングテーブルなら掃き出し窓の近くに置くようにしましょう。
邪魔するものがない壁際
壁際に学習机を置くと、勉強している時に、テレビや本、おもちゃなど誘惑するものが視界に入らないのでおすすめです。
それに、誰かが目の前にいると威圧感があって落ち着かない子もいるので、壁際で誰も正面に座れない配置がいいでしょう。
ダイニングテーブルで勉強する際も、ママは真正面に座らないように気をつけてください。
リビング学習で必要なものは?
定番の学習机
やはり、学用品を収納するためにも、学習机は必要と考える人も多いでしょう。最近ではリビング学習用に、奥行きの浅いシンプルな学習机も人気急上昇中です。
年齢が上がってからも使えるように天板の高さが調節できるものが便利です。リビングの他の家具と色や雰囲気を統一すると、リビングのインテリアを邪魔せず、おしゃれを楽しめます。
学習道具を収納できる棚
ダイニングテーブルやカウンターで勉強する場合、学用品をいちいち自分の部屋まで取りに行くのが面倒だと感じる子もいます。かといって、リビングに学用品を置きっぱなしにされては片づきません。
そこで、リビングに学用品の収納スペースがあれば便利です。
ベネッセのあしたの準備サポートワゴンは、A4サイズでも収まる本棚や細々したものを入れる引き出し、絵具セットなどを片づけるスペース、ランドセルや通学帽をかけるフックなどが完備されていて、小さなスペースでさまざまな学用品が収納できるので、おすすめです。
出典:shop.benesse.ne.jp
テーブルマット
ダイニングテーブルやカウンターで子供が勉強すると、消しゴムのカスが気になりますよね。テーブルマットがあれば、消しゴムのカスが散らばらず、掃除しやすいので便利です。
使わない時は壁際に立て掛けておけばいいので、場所も取りません。
持ち運びできるテーブルマット
ベルメゾンの「どこでも自習室」は、通常のテーブルマットをレベルアップしたもの。
カバンの形に折り畳んだものを開けると、プリントやメモを留めるクリップやマグネット、ドリルやノートを収納するポケット、時間割がパッと見ることができる透明ポケット、鉛筆などの文房具を収納できる幅のある取り外し可能なポケットが付いて、必要最低限の勉強道具を収納できるようになっています。
広げると衝立、目隠しにもなって、リビングでも自分だけの空間で勉強できるところがおすすめポイントです。
出典:shop.benesse.ne.jp
高さが調整できる椅子
ダイニングテーブルやカウンターだと、子供の高さに椅子が調整されていないため、座ってもテーブルと距離があったり足がぶらぶらしたりします。
姿勢が悪くなってしまうのはもちろん、足がぶらぶらするなど身体が落ち着かないと疲れやすいため、勉強にも集中できません。
高さが調整できる椅子を使うと便利ですが、調整できないものは、高さ調節式踏み台を使うといいでしょう。
姿勢ケアクッション
子供の姿勢が悪いことが気になるママには、楽な体勢で正しい姿勢を身につけることができる姿勢ケアクッションもおすすめです。
姿勢は健康や疲労、ストレスに関係してくることなので、子供の頃から正しい姿勢を身につけておくといいでしょう。
持ち運び簡単なので勉強している時だけでなく、食事中や読書、ゲームをする時などにも活用できます。
持ち運べるデスクライト
部屋全体を照らす照明器具があって、明るい場所であれば問題ないのですが、手元が暗くなっている時はデスクライトを使うことがおすすめです。
手元が見えやすいと、視力の低下や姿勢が悪くなるのを防ぐことができます。
さらに、デスクライトを持ち運ぶことで、部屋全体の明るさは変えなくてすむので、明るさの違いがある場所を行き来することで生じる体の疲れも軽減できます。
リビング学習はいつまで続けた方がいいの?
リビング学習はいつまで続けたらいいのかは、一概には決められません。
中学に上がる時や受験をきっかけにすることも一つの手段ですが、成長すると、「一人で勉強したい」「親に質問しても仕方がない」と思う時が自然に来るので、子供本人の希望を尊重するといいでしょう。
年齢が上がったのでリビング学習をしてはいけない、ということはないので、親の方からリビング学習の卒業を提案することは必要ありません。
ちなみに、リビング学習をされていたご家庭の親御さんへのアンケートでは、下記のような結果となりました。
小学校6年生まで行っていたというご家庭の方が一番多く、中には大学1年生で今もリビング学習をされているという方も。
まとめ
リビング学習と一つの言葉で言っても、その方法は家族のライフスタイルや環境によりさまざまです。
リビング学習によって親子のコミュニケーションを楽しむことも大切ですが、それぞれの家庭に合った方法やおすすめアイテムを選ぶようにして、リビング学習をメリットのあるものにしていけるといいですね。