“ミニバス”とは“ミニバスケットボール”の略。バスケットボールのルールを、小学生でもプレイしやすいように簡略化したものがミニバスです。ボールも小学生向けに小さめのものを使用します。
一般のバスケットボール同様、華やかなプレイが魅力の人気のミニバス。
でも、いざ始めさせたいと思っても、どんなスポーツなのか?持ち物は?費用は?など、疑問がたくさん…とお困りの保護者の方も多いのでは。
そこで今回は、上記の疑問を中心に、ミニバスについて紹介します。他に、ミニバスで気をつけたいトラブルについてもまとめました。
ミニバスとは?何歳から始められるの?
ミニバスとはどういったものなのでしょうか。基本情報を紹介します。
基本ルール
コーチ1人、選手5人、交代要員5~10人が、基本的なメンバー構成。1試合中に、交代要員から5人は必ずゲームに参加しなければならないというルールがあります。
より多くの子供がゲームに参加できるように配慮された、ミニバス独自のルールです。
6分間のプレイをする時間を一区切りとし、“クォーター”と呼びます。
「第1クォーター」→「1分インターバル」→「第2クォーター」→「5分ハーフタイム」→「第3クォーター」→「1分インターバル」→「第4クォーター」というのが1試合の流れです。
試合終了時に同点だった場合は、2分間のタイムアウトの後に3分の延長クォーターがあります。
シュートが成功すると2点加算されます。一般のバスケットボールにある3ポイントシュートはミニバスにはありません。
いくつから始められる?
多くのスクールでは小学生から始められます。中には、4歳~5歳の未就学児の募集をしているところも。
メリット・デメリットは?
ミニバスをやると、多くのメリットを感じることができるでしょう。
- 体力がつく
- 瞬発力が身につく
- 走る、投げる、跳ぶといった全身の筋肉を鍛えることができる
- 集中力が養える
- 仲間の素晴らしさを感じられる
- がんばる気持ちが芽生える
- 瞬時に攻守が入れ替わるゲームの中、常に先を読む力を養える
一方で、少ないながらも次のようなデメリットがあるという声も聞かれます。
- ケガが多い
- 身長が低いと不利
- 土日の予定が潰れる(練習や試合が土日にあることも多いため)
- 親の参加負担が大きい場合がある(お茶当番、連絡係、試合時の車出しなど)
メリット・デメリットは?(習わせている親御さんへのアンケート)
今回、いくしぇあ運営事務局で独自調査を行い、ミニバスを習わせている親御さんから、習わせてわかったメリット、デメリットについて答えて頂いた内容をまとめますと、下記のような結果となりました。
メリットについては、「体力がついた」と回答されている方が最も多いという結果となりました。
続いて、「礼儀作法が身に付いた」、「運動神経が良くなった」、「友達が増えた」、「協調性が身に付いた」、「頭の回転が速くなった」、その他の内訳は、「持久力が付いた」、「筋力が付いた」、「積極性が身に付いた」、「反射神経が良くなった」という声が1件ずつありました。
一部の回答をピックアップしてご紹介しています。
- 早いうちから敬語で話せるようになったし、上下関係を築けるようになりました。近所の方にも挨拶がしっかりできるようになり、休みの日も練習があるので学校の日と同様の時間に就寝し、学校の日よりも早く起きるようになりました。
- 体力がつく事はもちろんですがチームを通して協調性を身につけることができるので、社会に適応するための下地を作ることができます。
- 試合中、ほとんど走りっぱなしなので持久力がついた。
- 頭脳戦なので、瞬時に一番良い方法で攻めることを考え動かなければならないので、頭の回転が早くなった気がする。
- ボールの扱いが上手くなったことです。どの球技でもボールを怖がらずに行えるので、そこはミニバスをしていて良かったと思います。
- バスケはチームプレイなので、自分のことだけでなく、チームメイトが活躍したり、点を入れたときに素直に喜べる心を持てたこと。また、悔しい、嬉しいを共有できる仲間と出会えたことは、親として良かったと思えます。
デメリットについては、「怪我をする」と回答されている方が最も多いという結果となりました。特に突き指は日常茶飯事という感じです。
続いて、「土日が練習で遊びに行けない」、「子供同士のトラブル」、「お金がかかる」、その他の内訳は、「送迎が大変」、「保護者間のトラブル」という声が1件ずつありました。
一部の回答をピックアップしてご紹介しています。
- 同じ部員の子とトラブルが何度かありました。また、練習中にミスをすると先輩から悪口を言われ、子供が泣くこともありました。
- 5.6年生になると土日もほとんど試合で家族で遊びに行くことができなかったこと、大会は毎回お昼、飲み物等の費用がかかることです。
- 膝の靭帯をケガしてしまい、暫く不自由がありました。バスケ中心の生活になるので、家族も振り回されるかもしれません。
- 突き指は日常茶飯事、試合中に相手チームの子と衝突して、打撲は絶えない。
- 股関節も痛めやすく、一度痛めると何週間か休まなければならなかった。
- どの習い事でも同じだと思うのですが、送迎が大変でした。毎回は大変なので、当番制にして自分の子どもだけでなく、同じチームの子どもも一緒に乗せて送迎していました。
- コーチと親とで、練習、試合の準備等をやらなくてはいけなくなり、関わりがとても深くなっていきます。その中でやはり、意見の食い違いや揉め事などが起きていき、人間関係がとても面倒臭くなりました。
- 上手い子と下手な子の格差が開き、子どもたちにも、その格差から生まれるいじめがあったときは、辞めさせたいと思いました。
ミニバスで必要な持ち物は?
ミニバスの練習に必要なものは次のとおり。
- ジャージやスポーツウェア
- バスケットシューズ
- 汗ふきタオル
- 水筒
- スポーツバッグ
チームによっては、指定のユニフォームなどの購入を求められることも。いずれにしてもチームによって持ち物にも違いがあるので、詳しくはコーチ等に確認してみるといいでしょう。
ミニバスでかかる費用は?
バスケット専門のスクールや、地域のコミュニティーセンターで行われるもの、カルチャースクール主催のものまで、ミニバスのスクールにはいろいろなものがあります。そのため、月謝などの費用もスクールによってまちまち。
ここで紹介するのはあくまで目安のため、費用は通いたいと思っているスクールに問い合わせてみるのがいいでしょう。
また、ウェアなどのグッズの金額もピンキリです。インターネットではさらに安い金額のものも販売されています。
初期費用
入会費が必要な場合は、5,000円前後を設定しているところが多いようです。入会費がないスクールもあります。
- ウェア、ユニフォーム…上下揃えて6,000円前後から
- バスケットシューズ…5,000円前後から
- ボール…3,000円前後から
※ボールは必須ではないスクールも多いですが、自宅練習用にほしがる子供も。
毎月の費用
週2~3回の練習で、ひと月1,000円~3,000円程。
その他
バスケットシューズは消耗品です。ウェア類も成長に合わせて買い替えが必要となります。練習度合いにもよりますが、数か月に一度は新しくする人も。
年度ごとにスポーツ保険への加入を勧められることが多いでしょう。1年で600円ほど。
遠地の試合に参加する場合などは交通費や宿泊費がかかることもあるようです。また、試合によっては参加費がかかることも。
どのくらいの費用がかかりましたか?(習わせている親御さんの体験談)
定期費用は、月謝 1000円、不定期費用は、差入れ等(試合ごとで当番制でした)でした。
定期的な費用は部費でひと月1500円。不定期にかかる費用としては、バッシュの代金5,000円前後。差し入れで2,000円くらいでしょうか。
部費と保険が半年払いで一万円。試合遠征などの時は、交通費が毎回かかり、大体千円以内。成長期の為、半年に一回バッシュ購入が一万円。
バスケを始めるのに、バスケットボール、バッシュ、バスパン、Tシャツがあれば、OKです。大会や練習試合で遠征に行く時には、バスを借りる場合もあります。お昼御飯、軽食などでウチの場合は一試合、2000円位かかります。
チームのジャージを作った際には、上下で1万円くらいはかかりました。あとは年間のスポーツ保険1000円未満などもあります。
合宿をする際には1泊2日で1万5千円くらいですが、自由参加で行かない子もいます。(始めた当初は合宿もありませんでしたが。)
不定期にかかる費用は、怪我した時のテーピングや湿布(テーピング500円程)。
また、スポーツ保険料、スポーツ少年団登録料、日本バスケットボール協会登録料(小学4年生以上)を支払いました。(保険や登録料は一年毎の支払いで、各数百円程でした。)
その他、毎月の団費は2000円でしたが、遠征試合が毎週あり、バス代やガソリン代などで毎月5000円くらいは追加の集金がありました。不定期にかかる費用は、合宿や県外の大会の宿泊費などで、年間で合計30000円程度でした。
チームの年会費が13000円と保険が年間1500円でした。
ミニバスをさせる場合に気を付けたいトラブルは?
団体競技のため、トラブルも少なからずあるようです。
ケガ、ケンカ
練習も試合も、ヒートアップすると攻守が激しくなります。悪気はなくてもケガを負わせたり、逆にケガをしてしまうことも。またそれをきっかけに、ケンカに発展してしまうこともあります。
大きなケガは避けたいところですが、ケガを恐れるあまりプレイに消極的にならないようにもしたいもの。ゲーム中のある程度の“やりあい”はお互い様だということを、子供に伝えておくといいでしょう。
一方で、意図的な攻撃やゲーム外で手を出したりすることは、フェアプレイに反するということも教えられるといいですね。
チーム内の人間関係
小学生とは言え、メンバー間で馬が合う・合わないというものはあります。ミニバスはチームプレイだからこそ、時にそれが表面化し、孤立してしまう子供もいるようです。
子供が「行きたくない」と言ったり、つまらなそうにしている時などは何らかのサインのことも。そんな時はじっくり話を聞いてあげる機会を設けてみてください。
あまりに辛そうな時は辞めるという選択肢もありますが、人間関係のみが原因で辞めてしまうのはもったいないもの。ミニバス自体が好きかどうかについても、子供の気持ちを聞けるといいですね。
保護者の過度な介入
運営に保護者が関わるスクールも多くあります。その場合、かつ特にバスケット経験者が保護者の場合、練習方針などに口を挟みトラブルを引き起こすことも少なくありません。
あるいは、自分が経験者の場合に、「もっとこういう練習をしたらいいのに」「こんな方針にしたらいいのに」と、コーチにアドバイスしたくなるシーンがあるかもしれません。
目に余る指導(体罰めいたことをする等)以外は、コーチやチームを信じ、あまり口を出さない方が賢明です。
まとめ
素早い攻防に、華やかなシュート…見ているだけでも楽しいのがミニバスです。練習は大変ですが、その動きのかっこよさの虜になる子供も多いと言います。
また、中・高校生になって本格的なバスケットを続ける際にも、ミニバスでの経験は大きな自信になるでしょう。
体力的にも精神的にも、子供を成長させてくれるミニバス。ぜひ習うことを検討してみてくださいね。