出産を控えた方にとっては、産後の生活がなかなかイメージできずに不安になるものです。
出産直後から、授乳やオムツ交換などのお世話が始まり、赤ちゃんの沐浴も日々の日課になります。
この沐浴に関しては、そもそも沐浴ってなに?お風呂と沐浴ってどう違うの?など疑問も多いものです。
ここでは、沐浴の目的や必要性、頻度、メリット・デメリットについてお伝えします。
新生児に沐浴をする目的は?
聞きなれない言葉「沐浴」。沐浴は髪の毛や体を洗うという意味を持ちます。
さらに湯や水を浴びて体を清めるという意味もあることから、日本では新生児の身を清めるという意味も含めて沐浴という言葉が使われています。
最近では、出産直後に産湯に入れないドライテクニックを取り入れている産院も多くありますが、ドライテクニックを取り入れても、生後4~5日後から沐浴は始まります。
沐浴の目的は・・・
細菌感染防止
胎内では羊水に守られていた赤ちゃんは、生まれてくると羊水がなくなり抵抗力が非常に弱い状態になります。
お風呂には、いくら新しいお湯を張っても目に見えない雑菌が多く存在します。
赤ちゃんが細菌感染しないように、抵抗力がついてくる1か月頃までは、お風呂には入らず沐浴を行います。
皮膚を清潔に保つ
新生児の皮膚の厚さは大人の3分の1と言われるくらい薄く柔らかいものです。そのため、刺激による影響も受けやすい状態です。
湿疹などの肌トラブルを起こすと、肌のバリア機能が低下し、アレルギー症状の原因にもなってしまいます。
肌トラブルを未然に防ぐためには沐浴を行って清潔を保ちます。
お風呂に入れないお母さんに合わせて
出産したばかりのお母さんは産褥期と言って、産後1か月くらいは入浴も控えるようになっています。
また、生まれたばかりの赤ちゃんとの生活にも慣れておらず、生まれた赤ちゃん自身も骨格がしっかりせずにふにゃふにゃの状態でお世話が大変です。
なので、広い浴室での入浴をせず、お世話しやすい室内で沐浴をするという目的もあります。
新生児に沐浴って必要なの?頻度は?
もちろん沐浴は必要なもので、理由としては下記の通りです。
湿疹やあせも予防に
生 まれたばかりの赤ちゃんは、母乳やミルクを吐き戻すことがしばしばあります。
これは、消化器官の発達が未熟なことが原因なので病気ではありませんが、吐き 戻した時に、体について皮膚を汚してしまいます。
さらに、この時期は体温調整も上手にできずに汗をかきやすい状態です。
吐きもどした母乳やミルク、汗などを放っておくと湿疹やあせもの原因になります。
おむつかぶれ予防に
生まれたばかりの赤ちゃんは、1日に何度もおしっこやうんちをします。
私も長男を出産した時に、オムツ替えの回数が多いことにとてもびっくりしました。
この時期は皮膚も薄く弱いので、頻繁にオムツを交換してもおむつかぶれができやすい時期です。
おしりふきできれいに拭きとったと思っても、目に見えない雑菌が残るので、沐浴で洗い流しましょう。
頻度について
頻度は、私たち大人と同じで、シンプルに考えてよいです。
1日1回は必ず
これまでお伝えしたように、皮膚を清潔に保つことが大切です。
そのためにも、私たち大人が毎日お風呂に入るように、赤ちゃんも1日1回は沐浴をしてきれいにしてあげましょう。
汗をかきやすい夏の時期などは数回してもOK
皮膚の清潔を保つためにも、汗をたくさんかいた時は、1日1回にこだわらなくても大丈夫です。
そのほか、おむつかぶれになってしまった時も、おしりを拭くことが肌にとっては刺激になるので洗い流すと良いです。
赤ちゃんの肌の様子を見て、沐浴を上手に活用しましょう。
赤ちゃんの体調によってはお休みしましょう
次の様な場合は沐浴を控え、汗をかいたりして気になるときは体を拭いてあげて対処しましょう。
- 熱がある時
- いつもよりぐずる時
- 湿疹がひどい時
補足・沐浴のポイント
沐浴の時には次のことを注意しましょう。
- 赤ちゃんも沐浴によって体力を消耗するので沐浴時間は10~15分にしましょう。
- 生活リズムが身につくように、できる限り同じ時間帯にしましょう。
- 授乳してから1時間以上は開けて沐浴しましょう。
- 肌の乾燥が気になる場合は、赤ちゃん用のスキンケアグッズを使いましょう。
新生児に沐浴するメリット・デメリットは?
新生児にとっては沐浴ですらデメリットになることがあります。ここでは、メリット・デメリットとその対応についてお伝えします。
メリット
その1
皮膚の清潔を保ち、湿疹やあせも、おむつかぶれ予防になる。
その2
沐浴する人と赤ちゃんのスキンシップを図ることができる。
その3
産後のお母さんにとっても体への負担が少ない。
その4
お父さんやご両親に沐浴してもらうことで、役割のある喜びや、赤ちゃんが生まれたことへの実感や喜びを感じてもらえる。
デメリット
その1
刺激を受けやすい肌を傷つけてしまう。
→こすりすぎには気をつけて、泡の状態で出てくるボディーソープや沐浴剤を上手く使いましょう。
その2
湯上りの洋服の脱着の短い時間にも体温が低下してしまう。
→特に冬の場合は室内を25度以上に保ちましょう。
その3
おへそが乾きにくくなり細菌がつくこともある。
→お風呂上りにはしっかりおへそのケアをしましょう。
まとめ
生まれた赤ちゃんにとっても、お母さんや家族にとっても沐浴は大変なことです。しかし、赤ちゃんが健康に過ごすためにもとても大切です。
沐浴する期間はおよそ1か月。人生を通して見ると1か月はほんの一瞬です。
家族の思い出にもなるので、沐浴をお父さんや他の家族に手伝ってもらったり、写真やビデオ撮影をして記録に残したり、大切な時間にしてくださいね。
赤ちゃんが大きくなった時に、たとえ覚えていなくても、その時の話を聞いたり見たりすると大切にされていると実感してくれます。
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