妊娠しやすい身体を作るには、睡眠をしっかり取って疲れを溜めないことや、身体を冷やさないための食生活など、生活習慣全体を見直していく必要があります。
適度な運動ももちろん大事ですが、辛くないのに身体も温まって妊活の効果が高いと人気があるのがヨガです。
なぜヨガが妊活に良いのか、どんなエクササイズをすれば良いのかなど、妊活にヨガを取り入れてみようと思っている方に、ヨガの活用法をご紹介します。
ヨガが妊活に良いと言われる理由は?
本来のヨガは心身の鍛錬法ですから、心と体をほぐして全身のバランスを整えていくために行うものです。
それを妊活に応用したのが妊活ヨガですが、これだけの効果が期待できます。
骨盤の歪みを整える
ヨガはゆったりした動きで骨盤の歪みを整えていきます。骨盤が歪んでいると子宮周りの血行も滞りがちになりますし、体全体に歪みの影響が出ます。
骨盤を整え、子宮を正しい位置に戻して血行を良くすることで、妊娠しやすい身体を作ります。
血行を良くして冷えを解消する
妊娠しにくい人は身体が冷えている人が多いので、血行を良くして身体をしっかり温めて欲しいのです。
ヨガはしっかりと酸素を取り入れながらゆったりした動きで行う全身運動です。普段使っていない筋肉もしっかり伸ばすことができて、全身の血行が良くなり冷え性の改善につながります。
ホルモンバランスを整える
骨盤の歪みを取ったり、身体を温めたりすることで、段々ホルモンバランスも整ってきます。
ヨガには精神を安定させたり、自律神経のバランスを整える働きがあるので、女性ホルモンのバランスを整えるのにも役立つんです。
特に生理不順や生理痛の重い人は、ヨガでホルモンバランスを整えることで生理にまつわる不調も改善されていくでしょう。
リラックス効果でストレスを和らげる
ヨガは腹式呼吸です。この呼吸法こそがヨガのパワーの秘密。
本物のヨガは、日本人がやっているようなストレッチのようなものではなく、呼吸を整えて心身を鍛錬する方法ですから、呼吸がとても大切なのです。
私たちは忙しい毎日の中で、ずっとうつむいて仕事をしていたり、猫背など姿勢が悪い状態が続いている人が多いと思います。
姿勢が悪いと呼吸も浅くなり、疲れも取れにくく、ストレスがたまります。
ヨガの呼吸法をしっかり身に付けて、深い呼吸が出来るようになるとストレスも和らぎ、心身のバランスが整ってきます。
ヨガをする時間のない時は、腹式呼吸をするだけでもリラックス効果があります。
妊活におすすめのヨガポーズは?
ヨガというと身体が硬いとできないと思っている人が多いでしょうが、そんなことはありません。初めてでもできるポーズをご紹介します。
1.シャバーサナ
究極のリラックスポーズといわれるシャバーサナ。心身ともにリラックスできるので、ヨガクラスだと最後に行うことも多いポーズです。
仰向けに寝て全身の力を抜き、ゆっくり自然な呼吸を繰り返します。仰向けに寝ると腰が痛くなる人は、クッションやバスタオルなどを入れると楽になります。
この、「全身の力を抜く」というのが意外と難しいので、これが出来るようになるだけでもかなり高いリラックス効果が得られます。
何も考えず、頭の中を空っぽにしましょう。ストレスを溜めないことが妊活には何より大事なので、寝る前にはこれだけでもやって欲しいポーズです。
2.おはなのポーズ
胸を開いて酸素をたっぷり取り入れることでリラックスできるポーズです。肩こりや眼精疲労などにもおすすめです。
3.股関節をほぐす
股関節周りの筋肉が硬くなっていると、骨盤周りの血行も悪くなるので、股関節をほぐすことはとても大切です。
今は硬くても大丈夫です。毎日続けて徐々に柔らかくしていきましょう。
4.ゆりかごのポーズ
子宮と卵巣を強化して、着床をバックアップするためのポーズです。床に座って足を持ち上げるだけですが、身体の巡りを良くしてくれます。
5.合蹠(がっせき)のポーズ
このエクササイズは骨盤のゆがみを治し、子宮を正しい位置に戻すことで、子宮周りの血行を良くして妊娠しやすい身体作りをサポートします。
6.弓のポーズ
姿勢が悪いとそれだけで血行も悪くなります。弓のポーズはとても簡単で姿勢を矯正できるポーズです。
7.猫のポーズ
腰から背中にかけての凝りもほぐれる猫のポーズ。デスクワークなどで上半身の凝りがひどく筋肉が緊張している人におすすめのポーズです。
8.椅子のポーズ
空中で椅子に座ったようなポーズをするのですが、骨盤周りの筋肉を使い、子宮の活性化にも役立ちます。
9.橋のポーズ
仰向けに寝て腰を持ち上げます。下半身を鍛えられることと、股関節を伸ばすのにも役立つので、子宮の教科に役立ちます。
妊活中のヨガはdvdや本でもいいの?
スタジオに通う時間もないし、毎月通うとなると費用も気になるという方も多いでしょう。そんな時はヨガのDVDや本を利用して、自宅で妊活ヨガを楽しんでみましょう。
もちろん、目の前にインストラクターがいた方が動きが分かりやすいですし、自分の動きも修正してもらえて便利ですが、今は分かりやすいDVDなども沢山販売されています。
そういったものを利用すれば、自宅でも簡単にヨガができます。
おすすめの本&DVD
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1日20分で妊娠体質になるという話題のヨガレッスンを書籍化。第1回子宝ヨガセミナーでは10名中7名が妊娠したのだとか。
身体が硬い、ヨガが初めての方でも無理のないポーズを掲載しています。
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生徒さんの妊娠率が100%という驚きのウミヨガ。初心者にも分かりやすいポーズに限定し、DVD(約65分)で動きを確認しながら出来るのがメリット。
夫婦で楽しむペアヨガのやり方も掲載しています。食のアドバイスもあり、生活全体を改善したい方におすすめ。
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骨盤の歪みが気になる人におすすめのヨガDVDVです。1日3分で効率よく骨盤を整えるための4つのポーズが収録されています。
ヨガマットはあったら便利
ヨガマットは必ず買わないといけないわけではありません。大きなバスタオルでも代用は可能です。もしくは身体が沈まなければ、布団の上でやってもいいでしょう。
家の中でやるので、服装は動きやすいものなら何でもいいです。
ホットヨガとヨガ、どちらがいい?
ヨガは自宅でもできますが、ホットヨガはスタジオに行かないとできません。
ホットヨガとは室温が35~40度くらい、湿度が50~65%程度の場所で行うヨガのことです。身体が温まるなら、ホットヨガの方が妊活にはいいのではないか?と思うかもしれません。
たしかに、大して動かなくても体温を上げたり、代謝をアップさせたりする効果は常温のヨガよりも効果が高いので、妊活に良いといわれています。
ただ、ホットヨガはかなり汗をかきますし、暑いのが苦手な人は逆に辛くなってしまうこともあります。身体にかかる負担も大きいので、相性が合うかどうかが問題です。
妊活のためのヨガは気持ち良く身体を動かすことが大事なので、必ずしもホットヨガでなくても効果は十分あります。
自分で続けられない人はスタジオを探してみよう
ただし、自分でやるとなると「続ける」ことが一番難しいかもしれません。
仕事から帰るとついついくつろいでしまって、ヨガが習慣にならないという人は、週に1回くらいヨガスタジオに通った方が続けやすいでしょう。
妊活のためのヨガ、と謳っていなくてもヨガ自体に心身のバランスを整える働きがありますから、普通のヨガでも十分効果はあります。
妊活中にヨガをする際の頻度やタイミングは?
ヨガを行うのに、これだけやらないといけないという頻度はありません。タイミングも自分がリラックスできる時間であればいつでもOKです。
妊娠の可能性がある時期は注意
ヨガは激しい運動ではないですし、運動の強度も自分で調節することができるので、それほど心配する必要はありません。
ただし、不妊治療中の人で、妊娠の可能性が高い排卵日前後はリラックスできるポーズだけにしておきましょう。
疲れている時は無理しない
疲れている時はいくつもポーズをとったりしないで、シャバーサナだけでも十分です。
妊活ヨガの一番の目的は心身共にリラックスさせることですから、ヨガをしないと!とそれがストレスになってしまっては本末転倒です。
今日はこれだけやって寝よう、と自分の心と体の声を聴いて、メニューを決めましょう。そうして心身との対話をすることも立派な妊活です。
まとめ
ヨガは心と体をほぐしてリラックスし、元気を取り戻すために行うのですから無理は禁物です。
妊活に役立つからやらなきゃいけない、とがんばりすぎてしまうのはいけません。
妊活の大敵はストレス。今日も1日がんばった自分をリラックスさせてあげよう、そんな軽い気持ちで続けて欲しいと思います。