妊娠初期に多くの人が悩まされる便秘。自分だけの体ではなく赤ちゃんがお腹にいるとなると、こんなに酷い便秘が続いて赤ちゃんは大丈夫なの?いつまで便秘に悩まされるの?と不安になりませんか?
ただでさえ妊娠中はナーバスになりがちなので、余計な心配事は増やしたくないですよね。そんな不安を一気に解決できるよう、妊娠初期の便秘についてまとめました。
妊娠初期の便秘っていつからはじまるの?
一般的に妊娠初期は4週~15週の事を言います。今までは快便だったのに、急に便秘になってしまった…と思っていたら妊娠していた!という、検査薬で妊娠が分かる前の超妊娠初期に便秘に悩まされている人も多いのです。
いつから始まるのかは人それぞれですが、4週よりも8週、8週よりも12週と、週数がいくと共に子宮も大きくなってくるので、8週までは便秘じゃなかったのに急に便秘になってしまうという事もあります。
いつまで続くの?
これも人によって差があるので一概には言えませんが、妊娠中期(安定期)に入る頃には解消される人が多いようです。
ですが、妊娠後期になるにつれて子宮がどんどん大きくなり腸を圧迫するので、中期に一時的に収まっても後期に振り返す可能性もあります。
妊娠初期に便秘になる原因は?
妊娠中のつわりも人それぞれ症状が違うように、便秘の原因も様々です。今回は便秘の原因として5つご紹介します。
女性ホルモンの影響
妊娠すると、妊娠している状態を継続させる為の働きを持つ「プロゲステロン」というホルモンが分泌され、子宮の収縮を抑える働きをします。それと同時に、腸の平滑筋という食べたものを肛門へ送り出す為に必要な筋肉を弛緩させてしまい、排便がスムーズでなくなります。
更に、このホルモンは水分を体内に溜め込もうとする為、自動的に便の水分が少なくなってしまいます。便の水分が少なくなると便が硬くなってしまうので、硬さのせいで排便しにくくなり便秘になります。
つわりによる食生活の乱れ
妊娠初期にほとんどの人につわりの症状が現れます。
- 吐きつわり
- 涎つわり
- 食べつわり
つわりにもいろいろな種類がありますが、一貫して言えるのは食生活が乱れるということ。食べる量が少なければ量のカサも減ってしまい排便しにくくなりますし、食べる物が偏ってしまっていたり食物繊維が摂れていないことで便が硬くなってしまうことも原因の1つです。
つわり中はバランスの良い食事を摂るのは難しいので、なるべく食物繊維の含まれた物を摂取できると便秘解消に繋がるでしょう。
運動不足
妊娠すると、「少し動いただけでも赤ちゃんに影響があるのでは?」と不安になって動くのを躊躇ったりしますよね。排便する為には腸の動きを活性化させなければいけませんが、適度な運動をしていないと腸も動きません。
もちろん、出血していたり安静と言われている場合は別ですが、適度に散歩したりと体を動かす事も便秘解消に必要です。
マタニティブルーで不安定に
妊娠中は本当に些細な事でも考え込んでしまったり、不意に涙が出てきたりと不安定になりやすい時です。
このように精神が不安定になると自律神経も乱れます。この自律神経は腸と密接な関係にあるので、自律神経の乱れと共に腸の働きが鈍くなる事も妊娠初期の便秘の原因の1つです。
子宮が大きくなる事で圧迫される
妊娠10週を越えてくると、子宮が大きくなってくることで腸を圧迫し始めます。圧迫される事で便の通り道が狭くなってしまい、排便しにくくなって便秘に繋がることもあり、後期の便秘の原因にも同じことが言えます。
妊娠初期の便秘による胎児への影響は?
便秘でお腹が痛くなったり、お腹の中に便が溜まっている事を考えると、もしかして赤ちゃんに影響が出るのでは?と不安になりますよね。
便秘自体が直接的に胎児に影響を与える事はまずありません。ですが、長引く便秘をストレスに感じたり、下剤を使うことへの不安もあると思うので、胎児への影響について詳しく見てみましょう。
便秘が原因で流産?
妊娠中の便秘で一番不安になることといえば、「いきみすぎて赤ちゃんが出てきちゃうのでは?」という事ではないでしょうか?
硬くなってしまった便を出すためには相当いきまなくてはいけないので、どうしてもお腹に力が入ってしまいます。
実際に、流産…とまではいかなくても便秘でいきんだと同時に出血してしまったという経験のある人は少なくはないのです。ですが、便秘自体がお腹の中の胎児になんらかの影響を与える事はないので、その点は安心して下さいね。
ただし、便秘が出産時まで長引くと話は別で、分娩時に赤ちゃんに影響を及ぼすことはあるので早めに便秘対策はしておいた方が良いでしょう。
下剤は赤ちゃんに影響する?
いきみたいけど怖い。でも便を出さないとお腹も痛いし調子も悪い…そんなときに頼りたくなるのが下剤ですよね。
もちろん、自己判断で市販の下剤を使用するのは絶対してはいけません。それだけは赤ちゃんの為にも必ず守りましょう。
産院で処方して貰った下剤の場合でも、「本当に赤ちゃんに影響ないの?」と不安になる人も多いと思います。産院で処方される下剤に多いのは「ラキソベロン」ですが、この下剤の場合は腸管から体内にはほぼ吸収されないので、赤ちゃんに影響はありません。
その他の下剤でも、専門である産婦人科医が処方してくれているので、赤ちゃんへの影響は心配しなくて良いでしょう。ただし、使用量だけは正しく使わないと、逆に下痢になってしまうこともあるので注意が必要です。
まとめ
妊娠初期の便秘の期間は人それぞれで、便秘になる原因はホルモンやつわり等も関係しますが精神的なものも大いに関係してきます。
いきんだら赤ちゃんが出てきてしまうのでは?等の不安を抱えて更に便秘を悪化させるよりも、病院で相談してスッキリ便秘を解消し、快適なマタニティライフを送りたいですね。