妊娠中の膀胱炎に悩む方必見!自分でできる薬以外の対処法まとめ

妊娠

妊娠中は膀胱炎をきたしやすいものですが、赤ちゃんのためにもなるべくなら薬を使わずに治したいと考える人も多いのではないでしょうか?

今回はそんな妊婦さんのために、自分でできる効果的な対処法をまとめました。適切な対処をおこない、早期で症状が軽いうちに治してしまいましょう。

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膀胱の中に細菌を侵入させない

拒否している女性

膀胱炎の大半が、尿道から大腸菌などの細菌が侵入することによって引き起こされます。そのためそもそもの原因となっている細菌の侵入を防がない限り、病状が慢性化したり、一度治ってもまたぶり返したりしてしまいます。

外陰部は常に清潔に

女性の場合尿道口が露出していないため、外陰部周囲に細菌が繁殖しやすい構造になっています。特に妊娠中は生理的におりものが増加しますので、細菌が増殖しやすい環境になりがちです。

こまめにシャワーを浴びる

夏場は特に汗をかくため、外陰部にも細菌が増殖しやすいです。こまめにシャワーを浴びたり入浴をしたりして、清潔を保っておくようにしましょう。

トイレのあとはビデを使用する

排尿後や排便後は洗浄器付きトイレで外陰部を洗浄すると、清潔の保持に効果的です。そうした機能がトイレについていない場合は、可能な限りシャワーで洗い流すようにしましょう。

通気性のよい下着を着用する

通気性が悪いと汗がこもり、細菌が増殖しやすい環境になってしまいます。直接肌に触れる下着は、綿か絹などできるだけ通気性のよい素材を選ぶようにしましょう。

排便後は前から後ろに拭く

トイレ

膀胱炎の起因菌の大半が大腸菌です。女性の場合、肛門と尿道口の距離が近いことが膀胱炎を発症しやすい原因として挙げられます。

便の中には数えきれないほど多くの大腸菌が含まれていますので、排便のあとは必ず尿道口側(前)から肛門側(後ろ)へ拭くようにしましょう。

性行為のあとに排尿を

性行為によって、尿道口の付近に多くの細菌が付着します。そのまま放置すると、付着した細菌が外陰部で増殖し、尿道から侵入して膀胱炎を発症させる原因となります。

性行為のあとはシャワーで外陰部を洗うのは勿論ですが、排尿をして尿道の細菌を外へ洗い流すようにしましょう。

膀胱の中で細菌を繁殖させない

細菌

膀胱の中で細菌が繁殖してしまったために生じるのが膀胱炎です。そのため膀胱炎を発症してしまったら、膀胱の中の細菌をそれ以上繁殖させないようにすることが大切です。

水分を多く摂取する

膀胱内の細菌の増殖を防ぐには、水分をたくさんとって尿量を増やし、膀胱の中の細菌を尿とともに外へと洗い流すことが大切です。妊娠すると大きくなった子宮に膀胱が圧迫されてただでさえ頻尿になるところへ、膀胱炎になるとさらに排尿回数が増えます。

トイレに行くのが億劫だからと水分の摂取を控えると、膀胱内で細菌がどんどん繁殖し、症状を長引かせたり繰り返したりしてしまいます。そのため膀胱炎を発症している間は、できるだけ水分を多く摂るようにしなければなりません。

ただし妊娠中のカフェイン摂取量には注意が必要ですので、コーヒーや緑茶は摂り過ぎないようにしましょう。

トイレを我慢しない

トイレを我慢をしている女性

膀胱炎の主症状に頻尿があります。膀胱炎になると、尿意を感じてトイレに座ったにもかかわらず、尿はほんの少ししか出ず、残尿感ばかりが残ってしまうという症状が生じます。

尿が出ないからといって尿意を我慢するようになると、膀胱の中で細菌が増殖し、膀胱炎の治癒を妨げます。何度もトイレに行くのは億劫に感じるかもしれませんが、細菌をこまめに外へ出すためにも、尿意を感じたら早めにトイレに行くようにしましょう。

免疫力を高める

元気な女性

免疫力とは、体が備える病原菌と戦う力です。白血球、マクロファージ、NK(ナチュラルキラー)細胞などがその働きを担い、私たちの身体を日々病原菌の害から守ってくれています。

膀胱炎も細菌が侵入することで引き起こされる疾患ですから、免疫力が低下したときに発症しやすいものです。

免疫力を高めるには、これらの細胞を活性させてやることが重要となります。そのためには、日頃から次のようなことに気を配るようにしましょう。

食生活を見直そう

野菜を持っている妊婦さん

栄養バランスが崩れると体の免疫力も落ちてしまいます。体に必要な栄養素を、バランスの良い食事から十分に摂取するよう努めましょう。

多くの栄養素を幅広い食事から摂り入れることが大切ですが、特に免疫力を高めるとされる栄養成分を積極的に摂ることで、さらに免疫能を高める効果が期待できます。

免疫細胞を増やす

イソチオシアネート

免疫細胞を増やすものとして知られる成分に、イソチオシアネートがあります。イソチオシアネートはキャベツ、ブロッコリー、小松菜、白菜、大根、ワサビ、にんにくなどに含まれる辛味成分です。

イソチオシアネートは野菜の細胞が破壊される過程で生み出される成分で、大根、ワサビ、にんにくの場合はすりおろして摂取する必要があります。

キャベツやブロッコリーなどは体内で消化されるときにイソチオシアネートに変化するため、そのまま食べても効果的です。

オイゲノール

オイゲノールも免疫細胞を増やす成分として知られています。オイゲノールはバナナやシナモンに含まれる香気成分で、特に熟れたバナナに豊富に含まれます。

腸内環境を整える成分

免疫細胞の約70%が腸内に存在するといわれているため、免疫力を働かせるためには腸内環境を整えることも大切です。ビフィズス菌の入った乳酸菌飲料、ヨーグルト、チーズや、麹菌を含む味噌などの発酵食品を積極的に摂るようにしましょう。

また腸内細菌の栄養源となるオリゴ糖や、便通を促す食物繊維なども腸内環境を整えるのに必要です。それらは野菜や果物、豆類などに豊富に含まれますので、積極的に摂取して免疫細胞の数を増やしましょう。

免疫細胞を酸化させない

システインスルホキシド類

免疫細胞は酸化することで働きが弱まってしまうため、活性酸素から免疫細胞をガードする成分であるシステインスルホキシド類を摂るようにしましょう。

システインスルホキシド類はタマネギ、長ネギ、ニラ、らっきょう、ニンニクなどに含まれるもので、独特な香りの元となっている成分です。

ポリフェノール

ポリフェノールもまた、活性酸素から免疫細胞を守る効果があります。強い抗酸化作用をもつポリフェノールは赤ワインに豊富に含まれるものとして広く知られていますが、妊娠中に毎日アルコールを摂取するわけにはいかないので、できるだけ食べ物から摂取したいものです。

ポリフェノールを含む食品は、ブルーベリー、蕎麦、タマネギ、さつまいも、レンコン、カカオ、大豆などが挙げられます。

緑茶や烏龍茶、コーヒーなどにも含まれますが、これらにはカフェインも含まれますので妊娠中の摂取量には注意しましょう。

免疫細胞を活性化させる

免疫細胞の働きを活性化させることで、免疫力が高まります。

免疫細胞を活性化させる成分には、前述したイソチオシアネートとオイゲノールや、ニンジンなどの緑黄色野菜に含まれるβ‐カロテン、キノコ類に含まれるβ‐グルカン、海藻類に含まれるフコイダン、白菜に含まれるグルコブラシンなどが挙げられます。

ストレスを溜めない

スッキリしている女性

精神的なストレスは自律神経のバランスを崩し、コルチゾールなどのストレスホルモンを放出させることで免疫機能を抑制させることがわかっています。そのため免疫力を高めるには、ストレスを長期間溜めないよう発散させることが大切です。

ウォーキングやマタニティビクスなどで身体を軽く動かしたり、好きなことに費やす時間を持ったりして、上手にストレスを解消しましょう。

良質な睡眠をとる

寝ている妊婦さん

疲労をとるには眠ることが大切ですが、睡眠時間は長ければよいというわけではありません。睡眠には質があり、良質な睡眠は免疫力を高めるといわれています。

次のことを意識して、より良い質の睡眠をとるようにしましょう。

眠る前は食べない・飲まない

就寝する前は、最低2時間はものを食べないようにしましょう。

胃の中に食べ物がある状態で眠ると、消化するために血液が胃に集中して脳が酸欠状態となり、副交感神経が優位とならず良質な睡眠が得られません。

寝る前にアルコールを摂ることもやめましょう。アルコールを分解するために肝臓などの内臓を働かせてしまいますので、十分に体が休まらなくなります。

22時までには就寝する

22時~2時の間の時間帯は、睡眠中に最も成長ホルモンが分泌される時間帯です。

成長ホルモンは体の不具合を修復したり免疫力を高めたりする働きがあるため、子どもだけでなく大人にも重要なものです。この時間帯はできるだけ眠るようにしましょう。

ぐっすり眠る

妊娠中はお腹が大きくなるにつれて睡眠時の体位が限られたり頻尿になったりして、眠りが浅くなりがちです。少しでも熟睡するために、抱き枕を使ったり枕を変えるなど工夫して、眠りやすい体位をみつけましょう。

体の左側を下にして横向きになり、脚の間に抱き枕や布団、クッションなどを挟んで眠ると楽に眠れるという人が多いようです。

体を冷やさない

靴下

体温が下がると免疫細胞の活動が鈍くなり、また血流が悪くなることから免疫細胞が全身に行き渡りにくくなり免疫力が低下します。

体温が1度下がると免疫力は30%も低下するともいわれていますので、体はなるべく冷やさないようにすることが大切です。

靴下や腹巻を着用する、湯船にゆっくりつかるといった身体を外から温める方法は勿論のこと、ショウガやニンニクなど身体を中から温める食材を摂ることもお勧めです。

クランベリージュースが効く?

クランベリー

欧米では膀胱炎になったとき、クランベリージュースが効くとして勧められているようです。日本ではあまり馴染みのないクランベリーですが、細菌感染を予防したり軽快させる効果があるとして、欧米では古くより愛用されてきた果物です。

クランベリーに含まれる成分

クランベリーにはプロアントシアニジンやアントシアニンなどのポリフェノールが赤ワインと同等以上に含まれているため、優れた抗酸化作用が期待できます。

またクランベリーに含まれるプロアントシアニジンは、細菌を体外に排出させる効果があるのが特徴です。加えてクランベリーには殺菌作用をもつキナ酸という成分が含まれていることから、細菌の増殖を防ぐ効果もあるとされています。

膀胱炎の場合は水分をたくさん摂取する必要があるため、クランベリージュースとして飲むとよいでしょう。

効果がないという意見も

ところが近年では、実はクランベリーは尿路感染症に効果がない、あっても微小だとする研究報告も挙がっています。

しかしクランベリーには前述したようにポリフェノールやβ‐カロテン、ビタミンB1、C、E、葉酸、カルシウムなど、身体によい栄養素を豊富に含みます。例え膀胱炎には効果がなくても、体に良いことには違いないといえるでしょう。

クランベリーの実は酸味が強いため100%ジュースには飲みにくいものもありますが、日本では飲みやすい商品も数多く販売されています。愛用者も多くネットではさまざまなレビューが寄せられていますので、それらを参考に試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

膀胱炎になったときに必要なのは、発症の原因となっている菌の侵入を絶つことと、膀胱内でそれ以上繁殖させないこと、免疫力を高めることの3点です。

膀胱炎は悪化すると腎盂炎などを引き起こしますから、それぞれの対処法を意識して、早期のうちに治すようにしたいものです。

自分で対処しても症状がよくならなかったりひどくなったりしたときには、迷わず病院で診てもらうようにしましょう。

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