妊娠中は食べてはいけない?注意したい魚介類&赤ちゃんへの影響

妊娠

妊娠確定!赤ちゃんが欲しいと何となく思っていた人も、これから10か月ママになるまでドキドキワクワクの妊娠ライフが始まります。

妊娠初期から出産までつきまとってくる妊婦の悩みは、ずばり食事です。 特に妊娠初期はつわりで今まで通り食べられなくなる人もいるため、赤ちゃんのために何を食べたらいいのか悩んでしまいがちです。

妊娠中は赤ちゃんの為に積極的にとっておきたい食べ物もありますが、まず早めにチェックして知っていてほしいのは、妊娠中はなるべく食べないほうがいい食べ物です。

その中でも今回は魚介類について取り上げていきますが、魚自体が妊婦さんに悪いというわけではなく、良質なたんぱく質やDHA、EPA、カルシウムなど妊娠、出産に欠かすことができない栄養がたくさん含まれていますので、注意したい魚介類を参考に、バランスよく摂取して頂ければと思います。

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水銀を多く含む魚介類

マグロ

魚は健康にいいというイメージがある為、妊娠するまでは気がつかなかったという人も多いと思います。魚は大きさに限らず水銀を含んでいる為、欧米などでは妊娠すると摂取する事を辞める人もいます。

中でも小さな魚を食べるマグロなどの大型魚は海の生態系の上の部分にいる為、より多くの水銀を含んでいると言われています。厚生労働省でも、妊娠中控えたい食べ物としても取り上げられています。

水銀の及ぼす影響

魚を食べ続けると水銀がどんどん体に溜まっていってしまうのでしょうか。それは間違いです。一般的な一人前の量の食事では、体に悪影響を及ぼすほどの水銀は溜まっていきません。

魚から取りこまれた水銀は徐々に体の外に排出されて行く為、2か月もあれば、実際に取り込んだ量の半分に減少します。そのため、まだ胎盤ができていない妊娠初期から摂取する量に気を配っていれば、胎盤の出来上がる妊娠4か月頃には、妊娠初期に気づかずに取り込んだ水銀も半分まで減っているため、妊娠に気づいたら早めに食事に気を配る事が重要となってきます。

水銀による赤ちゃんへの影響

お腹の赤ちゃんはまだ消化器官などができておらず未熟な状態です。そんな状態の時に水銀を体内に摂取してしまうと、体の外に排出する機能がないため、とればとるほど体内に貯蓄されていってしまうという事になります。

お腹の赤ちゃんが体内に水銀を取り込みすぎると、脳神経の障害を引き起こす可能性が高くなると言われています。また、音を聞き取るときの反応が1/1000秒以下のレベルで遅れるという障害が現れる可能性もあります。

注意が必要な魚

クロマグロ、メバチマグロ、マッコウクジラ、メカジキ、キンメダイ、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、キダイ、ユメカサゴ、ヨシキリザメ、クロムツ、イシイルカ、マカジキ、ミナミマグロ、コビレゴンドウ、バンドウイルカ

1週間で食べても良い量(頻度)

焼き魚

魚は水銀を取り込んでしまうリスクを考えると、食べるのが怖くなってしまいますが、要注意な種類を覚えておいて、なおかつ、一週間単位で摂取の仕方を考えると摂りやすくなってきます。一切れ80グラムで1週間に食べても良い量はこれだけです。

1週間に1種類のみ(計80g/週)

クロマグロ・キンメダイ・ツチクジラ・メカジキ・メバチ・エッチュウバイガイ・マッコウクジラ

1週間に2種類のみ(計160g/週)

キダイ・ユメカサゴ・マカジキ・ヨシキリザメ・クロムツ・ミナミマグロ・イシイルカ

コビレゴンドウやバンドウイルカも注意が必要な魚に入っていますが、1キレに含まれる水銀量がかなり多い為、妊娠中は摂取しないほうが賢明です。

缶詰の魚介類はどうなの?

缶詰の魚介類であっても、加工の際に水銀の量が多くなったり、少なくなったりという変化はありません。

ただ例えばマグロの缶詰の場合、大型のマグロよりも、一歳未満の小型のマグロが使われることから、水銀の量が少ないと言われています。

ヨウ素を多く含む魚介類

わかめ

昆布ややわかめにはヨウ素が含まれているため、過剰摂取するとお腹の赤ちゃんに甲状腺機能低下など症状がでる事があります。あまり神経質にならなくてもいい食材ではありますが、インスタント食品や出汁、和風ドレッシングなどにもヨウ素が含まれている事があります。

食事にバランス良く組み合わせる事が大切

昆布やわかめは、和食にはよく登場する食材の一つです。特に昆布は、そのままの形で食べる事もあれば、出汁としてお味噌汁やドレッシングなどにも隠れて使われている場合があります。

海藻を使った料理の時は、なるべく量を調節したり、出汁をカツオだしに変えたりと、工夫して食べる事が大切です。妊娠中は食べる前に原材料をチェックしましょう。

無機ヒ素を多く含む魚介類

ひじき

カルシウムや鉄分など豊富に含むひじきは妊娠中積極的にとっても大丈夫なイメージですが、ひじきには有機ヒ素よりも毒性の強い無機ヒ素が含まれています。

ひじきを大量に毎日摂取するとその影響は測りしれませんが、日本人の通常の食生活で考えると、ひじきの煮物を小鉢に入れて、1週間に1~2回食べる程度なら影響はないと言われています。

ひじきは調理の仕方が重要

厚生労働省の報告では、妊婦がひじきを食べて赤ちゃんに影響が出たという報告は今のところ上がってきていないため、神経質にひじきを排除する事はありませんが、調理の仕方にひと手間加える事でより安心してひじきを摂取する事ができます。

乾燥ひじきを水に戻すとき無機ヒ素は溶けだすため、水戻しをして、水洗いを繰り返す、水で戻した後にゆでるなどの下処理をすると、ひじきにふくまれる無機ヒ素はどんどん減っていきます。又、煮物の場合も色々な食材を混ぜてひじきの量を減らすなど調理で工夫をする事が大切です。

ビタミンAを多く含む魚介類

鮎とウナギ

厚生労働省では、妊娠中はビタミンAの摂取を推奨していますが、ビタミンAには動物性と植物性の2種類あり、特に妊娠初期には動物性のビタミンA「レチノール」の摂取は控えたほうがいいと言われています。

ビタミンAによる影響

動物性ビタミンA(レチノール)は、水に溶けにくく油に溶けやすい性質をもっています。その為、植物性と同じ量を摂取しても、体内に吸収されやすく、ビタミンAの過剰摂取になってしまう可能性が高くなります。

ビタミンAによる赤ちゃんへの影響

ビタミンAを過剰に摂りすぎると、赤ちゃんが奇形を起こしてしまう可能性が高くなると言われています。特に妊娠3ケ月までの妊娠初期に過剰に取り過ぎると赤ちゃんへ与える影響も大きくなるため、妊娠初期には注意が必要です。

妊娠中の食べ物にはかなり気を使いすぎて、何を食べていいのかわからなくなってしまいがちです。注意したい食べ物については、そのリスクの大きさを考えると必ず頭に入れておきたいものですが、逆に考えると、それ以外の食べ物はそんなに神経質にならなくても良いと考えられます。

意識しておきたいのは、何事もやりすぎは禁物という事です。自分に厳しくしすぎて何を食べていいかわからくなってしまったり、同じ食べ物ばかりを偏って食べてしまったり、どちらも体に悪影響を及ぼします。大切なのは、栄養バランスのとれた食事をしっかりと摂る事といえます。

動物性ビタミンA(レチノール)を多く含む魚介類

うなぎ、鮎、銀だら、フォアグラ、アンコウの肝

生魚のもつリスクに注意

刺身

特に妊娠中は嗜好の変化で生の魚が食べられなくなるケースもありますが、以外にあっさりしているお寿司やお刺身を好んで食べる人も少なくないようです。しかし、生魚は妊娠初期だけではなく妊娠中はなるべくとらないほうがいい食べ物に含まれています。

食中毒の危険性

生魚など火を通さないで食べるものには必ず食中毒のリスクがついてきます。特に妊娠中は抵抗力が弱っている為、食中毒をおこす細菌にも負けてしまうリスクが高まります。

妊娠初期に食中毒を起こしてしまうと、流産などのリスクも高まる為、妊娠初期はなるべく生の魚は避ける事が重要です。

貝類はしっかり加熱する事が重要

貝類も火が通っていれば問題ないと言われていますが、食中毒を起こす事で有名なノロウィルスは、しじみや牡蠣などに付着している事が多く、特に冬場の生牡蠣は要注意です。

二枚貝などは火を通していても、加熱が十分でなければ中毒の恐れがある為、妊娠中の摂取は避ける事が賢明です。

スモークサーモンは?

スモークサーモン

スモークサーモンも加熱殺菌をしていませんので、トキソプラズマやリステリア菌が含まれている可能性がありますので、妊娠中は食べないようにしてください。

まとめ

妊娠中の食べ物にはかなり気を使いすぎて、何を食べていいのかわからなくなってしまいがちです。避けたい食べ物については、そのリスクの大きさを考えると必ず頭に入れておきたいものですが、逆に考えると、それ以外の食べ物はそんなに神経質にならなくても良いと考えられます。

意識しておきたいのは、何事もやりすぎは禁物という事です。自分に厳しくしすぎて何を食べていいかわからくなってしまったり、同じ食べ物ばかりを偏って食べてしまったり、どちらも体に悪影響を及ぼします。

大切なのは、栄養バランスのとれた食事をしっかりと採る事です。ママの体が健康ならお腹の赤ちゃんも元気!長いようで短い妊娠ライフです。楽しく食べて、心も体も健康にしていく事がママと赤ちゃんにとって一番大切な事と言えます。

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