妊娠中に風邪をひいたら、病院に行くべきかどうか悩むところだと思います。
特に妊娠中は普段より免疫力の下がっているので、様々なウィルスが存在する可能性のある病院への受診は、できれば避けたいと思いがちです。ただ、風邪の症状によっては、病院に行った方がよい場合もあります。
そこで今回は、妊娠中の風邪による症状や注意した方がよい症状から、病院に行く場合は何科を受診すればよいのか、注意点などについてご紹介しています。
妊娠中の風邪による症状は?
妊娠中に風邪をひくと、普段以上に心配になってしまうと思います。でも、次のような症状であれば、自宅で2,3日間、安静に過ごすことで、病院に行かなくても自然治癒する可能性が高いです。
- 軽い咳が出たり、鼻がムズムズする
- のどの痛み
- くしゃみ
- 微熱(37℃位)
- 寒気がする
- 頭痛(軽いもの)
- 下痢(軽いもの)
- 胃痛
- 身体がだるい
- 食欲不振
- 身体の関節が少し痛む
上記の症状については、いずれも風邪の初期症状として考えられます。
消化が良く栄養のあるものを摂り入れ(食欲が全くないときは無理に食べる必要はありません)、十分に水分の補給をし、睡眠時間をたっぷりと取ることで自然治癒力が働き、自力で回復することが多いです。
ただし、次のような症状がみられるときは風邪が進行していると考えられます。また、風邪ではなく、インフルエンザなど他の病気の可能性もありますので、早めに病院を受診するなど対策をしてください。
- 高熱(38℃以上)が続く
- ひどい咳が止まらない
- のどが痛んで声が出ない
- 呼吸が荒く、苦しい
- 嘔吐を繰り返す
- 水のような下痢が続く
- ひどいめまいがある
- 何も食べられず、フラフラする
- 身体の節々がひどく痛む
妊娠中に風邪をひいたら病院に行くべきなの?
妊娠中に風邪をひいた場合、病院へ行くべきかどうか判断が難しいところですが、症状が進行していたり、安静にしていても回復の兆しが見られない場合は病院を受診してください。
ただの風邪だとおもっていたら、別の病気だったという可能性もありますから、おかしいなと思ったら自己判断せずに検査を受けることも大切です。
風邪が進行しているのに放っておくと、お腹の赤ちゃんにとってもよくありません。
妊娠中の風邪は何科の病院で受診すればいいの?
内科
妊娠中に風邪をひいて病院に行く場合は、内科でも産婦人科でも大丈夫ですが、内科に行く場合は妊娠していることを医師に告げる必要があります。
それによって妊婦でも服用できる薬を考えて処方してくれるからです。
産婦人科
妊娠中の風邪で病院に行く場合、最も理想的なのは産婦人科のある総合病院などの内科を受診することです。いきつけの産婦人科だったり、今後受診する予定がであれば、カルテの共有もできますので安心です。
産婦人科に行く場合、気をつけたいのは他の妊婦さんへの感染です。妊娠中は誰もが免疫力が低下し、風邪にかかりやすくなっていますので、他の妊婦さんへの配慮が必要です。
受診前に妊娠中で風邪をひいているが対応してもらえるか、ということについて確認しておきましょう。病院によっては、風邪の場合は他の妊婦さんたちとは別の待合室に案内されるところもあります。
また、ひどい風邪でインフルエンザが疑われるなど、症状によっては受診を断られることもあります。
耳鼻科
もともと鼻炎を持っている人や、鼻水のひどい風邪が長引いていた場合は、炎症が悪化して副鼻腔炎(蓄のう症)になりやすくなります。その場合は、耳鼻科へ行きましょう。
使用できる薬の配慮をしてもらうために、妊娠していることを告げる必要があります。場合によっては、薬を処方してもらえないということもあります。処方されない場合はどう対処すべきか耳鼻科の先生に相談しましょう。
病院を受診する場合の注意点
妊娠中は抵抗力が普段よりも低下しているため、もともと風邪をうつされたり、軽い風邪も悪化させたりしやすいものです。多くの病人が集まる病院にはさまざまな菌がありますから、マスクなどでしっかりと防御しましょう。
感染防止のためには、顔にぴったりとフィットするタイプのマスクがおすすめです。また、手も石鹸を使って頻繁に洗い、消毒のジェルやアルコールなども活用してこまめな滅菌を心がけましょう。
何科を受診しましたか?診療内容(治療法)は?/先輩ママへのアンケート
実際に妊娠中に風邪をひいて病院を受診された先輩ママさんたちに、何科を受診されたのか、診療内容(治療法)について、ままなる運営事務局で独自調査を行い、答えて頂きました。

漢方薬を出しましょうと言われ、麦門冬湯エキスを出されました。
子宮が、大きくなるにつれ、圧迫されて、アレルギー持ちの私は、咳が止まらなくなったみたいです。今妊娠8か月ですが赤ちゃんは特に問題なく、順調に育っています。

妊娠中でかぜ薬、痛み止めなど飲まない方が良いとのことで、うがい薬だけ処方して頂きました。
熱が出たりしたらまた来てくださいとのことでしたが、その時はうがい薬だけで、のどの痛みは治まり風邪が酷くなることはありませんでした。

薬の服用が出来ない妊娠中のため、喉を冷やし炎症を抑える効果のあるトローチをもらいました。
薬のような即効性はなく辛かったですが、やはり市販ののど飴よりずっと効果がありました。

上の子からもらった風邪で咳だけが治らず、健診のついでに相談しましたが、基本は自分の免疫で治すもの、と言われ薬などは処方されず。1ヶ月経ってもなおらないため、再度相談しましたが、弱い咳止めの薬を処方されただけでした。
基本はなんでも自己免疫で治すという方針の医師でした。あとは産めば治ると。結局出産まで風邪は治らず、産んでから2週間で完治しました。

あとは口頭で最近の症状について説明しました。処方された薬は妊娠中でも飲んでも影響のない薬を処方してくれました。粉薬が処方されました。

症状別(喉の痛み、咳が止まらない等)に緩和してくれる漢方を処方してもらい、1週間ほどで治りました。咳が止まらない時は、お腹に影響があるかと心配しましたが、早めに相談して薬で治したのはよかったです。
他にも口唇ヘルペスや蜂にさされたりと、妊娠中に色々ありましたが、全て産婦人科の先生に診察してもらいました。

しかしその後、副鼻腔炎になってしまい、あまりの痛みに耐えきれず耳鼻科へ。漢方薬を処方されましたがあまり効かず・・・痛みがなくなるまで1週間ほどかかりました。
産婦人科の先生は長期間服用しなければ大丈夫だよと言ってくれているのに、内科の先生や耳鼻科の先生は妊娠中・授乳中だとなかなか薬を処方してくれないことが多く、治るのにすごく時間がかかった気がします。

まずは、看護婦さんが問診をします。体温を測り、聴診器で聞き、症状を話して終わりました。

妊婦中ですので市販の薬を飲めないということでも不安なのに診察も短く不安になりました。
その時は高熱などはでていなかったのですが、高熱がでていたらインフルエンザの検査はしていてくれていたのかな…とますます不安になりました。

特に治療はなく、妊娠中で薬が出せないと言われたので、胎児に影響のないトローチのみ処方してもらいました。

咳をしすぎると赤ちゃんも苦しくなってしまうとのことで、吸入器と就寝前の薬をもらいました。どちらも赤ちゃんには影響のないものです。
その後、産婦人科に検診に行った時に先生にも伝えました。

熱を測り、先生に症状を話し、エコーで赤ちゃんの様子を確認し、妊娠中に飲んでも大丈夫な薬を処方してもらいました。薬は、カロナール細粒20%アセトアミノフェン200mg/1.0g。解熱剤です。
実際、病院へ行った日の、夕食後に薬を服用し、その次の日には熱が下がりました。今、赤ちゃんも生後4ヶ月になりますが、元気にスクスク育っています。
あの時エコーで元気な赤ちゃんの姿も確認できて、安心したので、妊娠中に風邪をひいたら、産婦人科へ行くのがいいと思います。

他の病院を紹介されるものだと思っていましたが、そのままそこの病院で、鼻水と喉の薬を、それぞれ処方されました。症状が落ち着くまで飲むように言われました。
妊婦検診で通っている産婦人科なので、私自身の普段の体調も把握されているし、言わずとも妊娠中でも使える薬を出してもらえるので、安心できました。薬の効果もしっかり感じることができました。

いつも通りに動いていることを伝えると、喉を確認され薬が処方されました。うがい薬とトローチ、咳に効く漢方薬、抗生物質、咳の薬、鼻水の薬と合計6種類、5日分が処方されました。
症状が落ち着いたらその時点で薬は終わりにしていいと説明があり、治らなければ再度受診するように言われ、診察終了となりました。

風邪の症状が出てからの経緯や、今の自分の状態を話しました。先生は喉の状態をみました。処方されたのは解熱剤とトローチでした。
解熱剤はお腹の赤ちゃんに影響のないものを処方してくれました。しかし、その日のうちに熱も下がったので結局飲みませんでた。トローチは喉が痛かったので、ありがたかったです。

食欲がなかったので、点滴を打ってもらい、普通のクスリが飲めないので、漢方のクスリを出してもらいました。次の日には、だいぶ楽になりました。

診察内容は、聴診器で音を聞いてもらい、喉の腫れなどを見てもらったり普通の風邪の治療と同じでした。ただ、一応エコーも撮ってくれ、子供の様子も見ていただきました。
私の場合、咳がひどく、咳き込みすぎて、子供が降りてきているとの事で出来るだけ咳を、しないようにするように言われました。
妊婦の為、強い薬などは出せないとの事で葛根湯を処方されました。とにかく安静にするようにと言われました。

症状は喉の痛み、鼻水、咳でしたがアレルギー体質で気管支も弱く痰が絡んでました。
喉、舌、首の触診を行い、うがいと舌をきれいにするとよいとアドバイスを受けました。薬は漢方薬とうがい薬、寝るときに口の中に入れておく消毒薬錠、トローチを処方してもらいました。

ただの風邪だという事でしたので、飲み薬と乾きなどを抑えてもらう為に、経口補水液も一緒に処方していただきました。
まとめ
妊娠中は風邪をひきやすいとはいえ、できるだけ病院には行きたくないものです。でも、病院へ行かなくて症状が進行するほうがお腹の赤ちゃんにとって負担になることもあります。
病院へ行った方が良いのかよく見極め、必要であればきちんと受診して医師の指示を仰ぎましょう。