お腹や太もも・二の腕・胸にお尻身体の色々な場所に気づかない内にできている妊娠線。いくら「母親の勲章」と言われてもやっぱり気になってしまうものです。
できてしまった妊娠線を完全に消す事は残念ながらできませんが、限りなく目立たなくするできます。
妊娠線を予防する方法はたくさんあるけれど目立たなくする方法なんてあるの?と思っている方も、妊娠線を目立たなくするケア商品や方法もたくさんありますのでご安心下さい。
今回はお家で簡単にできるケアや商品の紹介から専門的知識を要する医療行為まで紹介していきます。
マッサージで妊娠線を薄くする
できてしまった妊娠線を薄くするために一番簡単にできるケアはマッサージです。マッサージによって皮膚の血行を良くし新陳代謝を上げて皮膚の再生を促しましょう。
ケア商品を使って毎日コツコツマッサージしていけば、妊娠線対処だけでなく溜まった老廃物も排出され産後ダイエットにも効果があります。
あまり強い力をこめると妊娠線がひどくなる可能性もありますので、クリーム(オイル・ジェル)をたっぷり使って優しく撫でる様に行いましょう。妊娠線のできやすいお腹・太もも・胸・二の腕のマッサージ方法を紹介します。
- おへその周りに円を描くようにまんべんなくクリームを塗っていきます。
- おへその辺りから斜め上に、下から上へ老廃物を持ち上げるようにマッサージします。
- お腹の真ん中から外側へ、三回終わったら内側から外側へくるくる円を描きましょう。
椅子に座って行うとやりやすいです。
- 足首には脚全体のリンパが集中しています、まずは足首のこりをほぐしましょう。
- 足首がほぐれたらふくらはぎの膨らみを包むように、下から上にマッサージをします。
- ひざ裏にもたくさんのリンパが集まっています。ひざ裏から、お尻にかけて、老廃物を持ち上げる様なイメージでマッサージします。
回数の目安は自分で心地良いなと思うくらい、胸を強く圧迫しない様にしましょう。
- 胸の下部分(付け根)に手をおいて優しく首の方へ持ち上げる様に、外側をマッサージします。
- 胸の中心部から外側へくるくる円を描きます。
- 二の腕の内側に指でくるくると円を描く様に細かくマッサージします。
- 内側の血行がよくなってきたら、手で二の腕全体を掴んで肘から脇の下へ老廃物を持ち上げましょう。
妊娠線ケア商品の紹介
先ほど紹介したマッサージを行う際に必要になるのが妊娠線ケア商品です。
妊娠線ケア商品は種類が多く値段や効果も様々で、さらに口コミサイトなどでは妊娠線専用のケア商品でなくても効果があると言われていて、どれを使えばいいのか迷ってしまう方も多いと思います。
ここでは妊娠線で悩む方が注目しているケア商品の有効成分とお値段・特徴を紹介していきます。
出典:kao.com
ニベアの良い所はなんと言っても抜群のコストパフォーマンス、値段を気にせずたっぷりと使用できるため広範囲にわたり発生した妊娠線のケアにおすすめです。
ニベアには「ホホバオイル」と言う人の肌と同じ成分であるワックスエステルを含んだ保湿作用の強いオイルが含まれています。また高級クリームであるドゥ・ラ・メールと配合成分がほぼ同じという事でも話題になりました。
ただし妊娠線専用商品ではないため、効果がでなかったという口コミがちらほら、さらに化学物質や香料など産前産後のお母さんに向かない成分が多く使用されている事を懸念する方も多いです。
- 価格は56gで200円前後。
小林製薬から発売されているジェルタイプの医薬品。傷が赤く膨らむのを目立たなくする作用がありますので赤紫色の段階だと効果が期待できますが、白くなってしまった妊娠線には効果がなかったという声も。
こちらは妊娠線専用商品ではありませんが、アットノンに含まれる「ヘパリン類似物質」の血行促進・保湿作用によって妊娠線部位のケアに効果があります。
- 価格は15gで950円前後。
出典:weleda.jp
世界50カ国以上の人々に愛用されている歴史あるオーガニックコスメブランド、ヴェルダが開発したマザーズボディオイルです。
助産師さんと共同開発したというマザーズオイルの特徴は、アーモンドオイルや小麦麦芽など有効成分を多く配合し産前産後どちらも使用できる事。香料はすべてエッセンシャルオイルという安心感も嬉しいです。
- 価格は100mlで3800円前後。
出典:mow-shop.com
できてしまった妊娠線や肉割れのために研究・開発されたボディケア商品。日本で唯一ノコアにだけ配合されている次世代型ビタミン誘導体“ファンコスc-is”という成分が肌の新陳代謝を活発化し再生力を高めてくれます。
特徴は、石油系界面活性剤は不使用で肌に優しい仕様なのに、保湿・妊娠線解消・代謝アップに有効な成分が多く配合されている事です。
- 価格は150g(一か月~一か月半)で6980円と、妊娠線・肉割れに特化した専用商品のためか少々お高めです。
出典:bioil.jp
南アフリカのユニオンスイス社の商品、肌の角質層まで浸透するアロマオイルです。傷痕を補修し肌再生を助けるため、妊娠線・傷跡・ニキビ・小じわを治癒する効果があります。伸びがよく数滴でもしっかりケアできます。
- 価格は125mlで3200円前後。
身体を引き締めて妊娠線を目立たなくする
ケア商品を使ってのマッサージの次に簡単にできるのは、妊娠線の気になる場所のたるみを引き締める事です。お肉がたるんでいると妊娠線は深くくっきりと表れますが、たるみを引き締める事によって割れ目が浅くなり妊娠線を目立たなくする事ができます。
ここでは産後のお母さんでもできる産後ダイエット用のエクササイズと、授乳に影響のない範囲でできる食事の改善方法を紹介します。
ストレッチの方法
産後ダイエットは一般的に産後一か月頃から始める人が多いですが、自身の体力の回復具合やその日の体調を考慮して回数を設定し無理のない範囲で行って下さい。
- まず仰向けに寝て、軽く膝をたてます(足幅はこぶし二個分開きましょう)。
- 次に首を持ち上げおへそを見る体勢を5秒キープします。
- 最後にゆっくり体を戻しましょう。
○このストレッチの動画です。
- うつ伏せに寝て、クッションを両足首で挟みます。
- 息を吐きながらクッションがお尻に当たるまで膝を曲げます。
○このストレッチの動画です。
- てのひらが上へ向く様に両肘を伸ばし、後ろへ伸ばしましょう。
- てのひらで上へ空気を押す様に小刻みにプッシュします。
- 呼吸はリズミカルに「ハッハッ」と吐きます。
○このストレッチの動画です。
引き締めと肌再生に効果的な食事
身体の引き締めと肌再生の両方に必要な栄養です。
肉・魚・乳製品・豆製品・卵に多く含まれますが、授乳中の方はとくに乳製品と卵の食べ過ぎには注意して下さい。
妊娠線とは真皮にあるコラーゲン繊維が裂けてしまう事を指しますので、外からだけでなく内側からもコラーゲンを摂取し肌の再生を助けましょう。
手皮・フカヒレ・豚足・牛筋などに多く含まれます。
アミノ酸は酵素の力を借りてコラーゲンを生成しますが、この酵素の働きを助けてくれるので、コラーゲンとビタミンC両方摂取すると肌の再生効果が増します。
赤ピーマン・柑橘類・パセリ・ケールなどに多く含まれます。
専門知識を要する治療
目もあてられない妊娠線「いっその事切除してしまえばいいのではないか?」「色々試したけど効果がないのでレーザー治療が最後の望み」なんて切羽詰まってはいませんか?
妊娠線を消す事は医療行為として認められておらず、美容目的とみなされているため基本的に保険適用外ですから、高額な料金が発生する場合が多く治療を受ける場合は冷静な判断が必要です。
ここでは、妊娠線の治療に効果があるとされている治療方法の仕組み・費用・良い面と悪い面を紹介していきます。
何科に行けばいいの?
妊娠線で病院にかかる場合、目的によって受診する科が変わります。
美容皮膚科・美容外科でカウンセリング後に、専門治療を受ける。
皮膚科を受診、一般的に皮膚科では妊娠線を消す美容目的の治療は行えません。
かかりつけの産婦人科に、使ってもいい薬剤や対処法について相談。
皮膚科や産婦人科への受診のほとんどは保険的用になります。一方で美容外科・美容皮膚科における妊娠線治療は保険適用外になるケースが多いので、受診する際は治療内容や費用についてしっかり確認をしましょう。
美容外科・美容皮膚科などでの治療法
ダーマローラー
ダーマローラーとは、数百~千本もの微細な針がついたローラー美容器を使い、皮膚に細かい穴をあけて専用薬剤を注入する美容法です。
この針はマイクロニードルという真皮層を刺激する針で、真皮以下のトラブルである妊娠線はもちろん肌の弾力を復活させ新陳代謝を高める効果が期待できるため多くの肌トラブルの改善に効果があります。
通販などで購入し自宅で施術ができますが、安全面や衛生面に不安がある方は美容外科・美容皮膚科で施術しましょう。
- 他の医療行為に比べて手軽に実施できる。
- 肌は弱い方は痛みや赤みが残りやすい、衛生面に不安がある。
- ネット通販では三か月保障がついているもので5000円~15000円。
- 美容外科での施術は13000円~20000円。
ダーマローラーの施術動画です。
レーザー治療全般
美容外科・美容皮膚科で行う治療行為です。レーザーによる妊娠線の治療はたくさん種類がありますが、多くは治療部位に熱刺激を与える事で皮膚を収縮(引き締め)させる事によって部位を治療する仕組みです。
それにプラスでコラーゲン再生効果が高まったり、肌の新陳代謝が上がったりと病院やレーザーによって謳っている効果は様々なので、複数の病院でカウンセリング(カウンセリング自体が有料の場合もあります)を受け、治療内容・値段・効果等々比較してみましょう。
- 皮膚を切らないため、術中・術後に痛みを伴わない事。
- 妊娠線の深さや肌の状態により治療内容・レーザー照射回数や値段は変わり、実際にカウンセリングを受けてみないと治療の見通しがたたない事。
- 「ダウンタイム」と呼ばれる赤みやかさぶたができてしまう(3日~1週間で戻ります)
部位や大きさにより値段は変わります、あくまで目安として紹介します。すべて保険適用外です。
- クリニックA:腹部全面、一回10万円
- クリニックB:下腹部、一回6万円
- クリニックC:手のひらサイズ一回98000円
- クリニックD:太もも内側、一回20万円
タイタン
皮膚を切ったり麻酔を打つ事なく“光”によって皮膚を引き締める、美容外科・美容皮膚科で行う治療です。真皮組織を即時に加熱・収縮する事による引き締めと同時に、コラーゲンの持続的な再生力を促す効果もあります。
- 皮膚を切らないため、術中・術後に痛みを伴わない事。
- 一回の施術時間が30分程と短い。
- 一回の施術では効果が実感できない場合もある。
- 照射による火傷の副作用が懸念される。
- ボディ施術一回6万~10万(保険適用外です)
炭酸ガス注入治療
皮下に細い針を刺して、炭酸ガス(二酸化炭素)を注入する美容外科・美容皮膚科で行う治療法です、炭酸メソ(メソセラピー)とも呼ばれています。
炭酸ガスを注入する事により活性酵素が増加し、コラーゲンが再構成され毛毛細血管が拡張し血流が良くなるため、肌の新陳代謝を活性化し妊娠線を治癒する力が高まります。
- 二酸化炭素を注入するので、安全性が高く、治療は15~30分と短時間。
- 4回で1ターンとしている病院が多いため、複数回治療を行なう必要がある。
- 麻酔を使用する場合もある。
- 一回15000~20000円×4回なので、1ターンで6~8万円。
切除手術・瘢痕(はんこん)修正
身体にメスをいれて縫合・切除する手術は高額な費用はもちろん、術後の痛み生活への支障が懸念されます。妊娠線よりも手術による痕の方か目立ってしまう場合もあり、その手術痕を消すための治療を行うことで費用や身体への負担がさらに大きくなってしまいます。
縫合を固定するために術後数か月は安静にする必要があるため、手術を受ける際は医師・家族とよく相談しましょう。
妊娠線の部位を切開し、脂肪ごと皮下組織を切除する手術です。妊娠線の原因の裂けた皮下ごと切除しますが、傷の上下にある妊娠線は切除し切れなかったり皮膚のたるみの他に手術痕が残ります。
かなり大がかりな手術であり適用されるケースは稀で、相当に脂肪の垂れや妊娠線が酷い場合に限られます。また、この手術をしてしまうと今後妊娠する事ができなくなってしまいます。
料金は腹部で160万円前後(保険適用外)、こちらは手術自体の料金なのでこれ以上費用がかかります。
形成外科や美容外科で行います。妊娠線における瘢痕手術は表皮ではなく、裂けてしまった真皮層を縫合します。
縫合した真皮を癒着させるために、手術後三か月程はテープで固定し傷口に負担をかけないように過ごさなければなりません。
料金は治療部位の大きさや切除の仕方によって変わりますが、おおよそ1cmあたり2~5万円(保険適用外)です。
まとめ
どんな方法であっても妊娠線を一日二日で目立たなくする事はできません、日々のケアの積み重ねによって効果がでるものです。
妊娠線は気になるものですがあまり神経質にならずに、産後の生活スタイルに合わせた無理なく続けられるケアをコツコツ行っていきましょう。