妊娠後期に入るとお腹も随分と大きくなり、いよいよ出産が近くなったなと実感しますよね。
出産の準備をする為にいろいろな検査が増えてきますが、ノンストレステストという聞きなれない言葉に不安を抱いている人も多いのではないでしょうか?
今回は、ノンストレステストについての情報をまとめました。
ノンストレステストを行う目的は?
ノンストレステスト(NST)は、ストレスがかかっていない状態で胎児が元気かどうかを調べるテストです。出産時、妊婦さんが大変だと言うことはよく知られていますが、胎児もとても苦しい思いをして外に出てきます。
出産には何時間も時間がかかるので、胎児に元気がないと出産に耐えられない事もあります。その為、胎児が出産に耐えられるかどうかを、ノンストレステストで心拍やその波を見ながら胎児の様子を調べます。
1回の検査に20分以上時間がかかるのでめんどくさいと思ってしまう人もいますが、胎児が元気かどうかをリアルタイムで知る事ができる検査ですので、全ての妊婦さんが受ける必要があります。
このテストを行うことで次の事が分かります。
胎児が元気かどうか
ノンストレステストでは、お腹に2つのセンサーを付けます。このうちの1つが胎児の心拍に反応する位置にセットされます。
胎児の心拍数は通常120~160と大人よりもかなり早く、お腹が張ってストレスがかかった時などに、心拍が落ちたりしていないかを監視します。
胎児に元気がなかったり、胎盤の機能が低下していると心拍が落ちるので、心拍が著しく低下する場合には入院して経過観察をしたり、帝王切開になる事もあります。
陣痛が来ているかどうか
胎児の心拍に反応する位置に付けたセンサーとは異なるセンサーで、妊婦さんのお腹の張りの状態を調べます。
妊娠後期になってくると頻繁にお腹が張るようになりますが、ノンストレステストで規則的なお腹の張りを確認すると、そのまま出産の準備をする為に入院となる場合もあります。
ノンストレステストはいつから行うの?
ノンストレステストは、多くの病院では36週以降から検査が行われます。34週から行うという方針の病院もあり、健診で何も問題のない妊婦さんの場合は週に1度の頻度でテストが行われます。
一般的には上記の期間に行われるテストですが、もっと早い時期からテストを行う場合もあります。
妊婦さん、胎児にトラブルがある場合
健診の際に以下のようなトラブルが発見された場合は、34週より前の時期でもテストが行われる事があります。
- 胎児の発育不全
- 妊娠高血圧症候群
- 妊娠糖尿病
- 胎盤機能不全
- 羊水過少
切迫早産で入院している場合
切迫早産の診断が付いて、妊娠20週前後から入院しながらノンストレステストを受ける人もいます。
ノンストレステストは週に1度行われるのが一般的ですが、切迫早産で入院中の場合は2、3日に1度~1日数回と、妊婦さんの病状によっても頻度は異なります。
ノンストレステストにかかる費用は?
ノンストレステストは自費となっている病院が多く、相場は1回1,000円~3,000円となっているようです。病院のホームページに料金が記載されているところもあるので、心配な場合は事前に確認すると良いでしょう。
また、保険が適応される場合や、助成券が使える場合もあります。
切迫早産など、医療行為が必要な出産の場合にノンストレステストが行われた場合は、保険適応となるケースがほとんどです。
各自治体で妊娠初期に配布される助成券ですが、この検査項目にノンストレステストが入っている場合は妊婦さんの負担額は0円となります。
また、ノンストレステストは医療費控除の対象となりますので、領収書などはしっかり保存しておきましょう。
まとめ
ノンストレステストは出産の為に必要な大事なテストです。
胎児が寝てしまっている場合は時間を延長してテストを行う事もありますので、時間に余裕を持ってスケジュールを立てましょう。