赤ちゃんの肌は大人では想像もつかないくらい敏感です。赤ちゃんのお尻は、尿や便だけでなくオムツの素材自体でかぶれてしまうこともあるのです。
それに、生後8か月を過ぎ、離乳食が順調に進めば進むほど、今までとは便の状態も変わってくるため、おむつかぶれがひどくなることもあります。おむつはずっと着けっぱなしの状態なので、一度かぶれてしまうと家でのケアだけではなかなか治りません。
そこで、病院で薬を処方してもらったり、市販薬を使ってみたりすると思いますが、一体どのような種類があるのでしょうか?
赤ちゃんのおむつかぶれに使われる薬は?
病院でおむつかぶれと診断されたら、外用薬が処方されます。その薬は炎症の度合いによって「ステロイド」「非ステロイド」「保湿薬」の3種類に分けられます。
では、それぞれの種類にはどのような特徴があり、どのような薬があるのでしょうか?
ステロイドの薬
炎症がひどいときに処方されるのが、ステロイド外用薬です。ステロイドの中でも、おむつかぶれの症状に処方されるのは、リンデロンやエキザルベです。
非ステロイドの薬
一般的なおむつかぶれに処方されるのは、非ステロイド外用薬です。その中でも、ベシカムやコンベック軟膏を処方されることが多いでしょう。ステロイドほど強くなく、劇的な改善は期待できませんが、炎症がさほどひどくなければ、非ステロイドで充分と言えます。
保湿薬
保湿薬は、おむつかぶれを治すよりも、予防する薬と言った方が良いかもしれません。炎症の程度が軽く、すぐに治りそうな場合に処方されることが多いと思います。保湿薬で代表的なのは、アズノール軟膏です。
赤ちゃんのおむつかぶれにステロイドは大丈夫?
「ステロイドは強い」と知っている人も多いと思います。それを刺激に弱い赤ちゃんのお肌に使っても大丈夫なのか、心配になることでしょう。でも、正しい知識を持って注意して使用すれば、炎症もすぐに治まる特効薬なのです。
使い分けする
ステロイド薬を使用すると、劇的に炎症が治まってきます。その効果に満足して、ある程度炎症が治まってきてもステロイド薬を使い続ける人もいます。
炎症が治まってきてもステロイドを使い続けると、赤ちゃんの肌本来の再生能力も失われてしまいます。炎症の度合いに合わせて、非ステロイドや保湿薬に切り替えると良いでしょう。
炎症が治まらない場合
本来、すぐに効き目が表れるはずのステロイドを使用しても、炎症が治まらない場合、カンジダ皮膚炎の可能性が考えられます。
カンジダとはカビの一種で、「乳児寄生菌性紅斑」という膿を伴うひどい炎症を起こします。また、カンジダに対する抗生物質を使用しなければ治りません。
それどころか、ステロイドを使用すると、炎症がさらにひどくなることもあるのです。カンジダによる乳児寄生菌性紅斑の疑いがあるなら、ただちに使用をやめましょう。
赤ちゃんのおむつかぶれにおすすめの市販薬は?
体調が悪くて病院に連れて行けないこともあると思います。その場合、自己判断で市販薬を選ぶことになるのですが、前述したとおり、ステロイドは刺激が強いので、自己判断で使用することはおすすめできません。
市販薬を使用する場合は、「非ステロイド」「保湿薬」にとどめておきましょう。
非ステロイドの市販薬
「ポリベビー」が昔からある、馴染みの深い市販薬だと思います。あせもや乳児湿疹にも効くので、家に常備しておくと便利です。ただ、非ステロイド薬を使用しても効果がない場合は、病院を受診することをおすすめします。
市販の保湿薬
市販の保湿薬は、ワセリンや馬油などがおすすめです。ワセリンや馬油などの油成分は、尿や便などの水分を弾くので、お尻をバリアしてくれるのです。このバリア効果と保湿効果によって、おむつかぶれが予防できるというわけです。
まとめ
赤ちゃんのもちもち肌がかぶれてしまうと、一刻も早く治したいと思うものです。しかし、効果を望むあまりステロイドをむやみに使用したり、普段から薬に頼りすぎたりするのは良くありません。
普段から、お尻を洗ったりおむつをはずして乾かしたり、スキンシップも取りながら予防できると良いと思います。
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