子供のおやつと言えばキャンディやスナック菓子など、砂糖や塩分がたっぷりのお菓子ですが、与え過ぎると悪影響が出る場合があります。
これらのお菓子をおやつにすることによる悪影響を具体的に見ていきましょう。
おやつを与えることで考えらえる悪影響
虫歯の原因になる
虫歯の原因になる菌は砂糖がエネルギー源なので、砂糖が口に入ると菌が活発になり、歯のエナメル質をどんどん溶かします。これが虫歯の原因です。
カステラなどのお菓子やジュースの砂糖は歯にくっつきやすく、いつまでも残っているので、お菓子をたくさん食べる子供はそれだけ虫歯になりやすいのです。
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肥満になりやすい
小学生になると1割の子供が肥満だと言われています。
味の濃いお菓子はカロリーの高いものが多く、小さい頃から味が濃いお菓子ばかりを食べていると、味覚が慣れて味が薄い物を美味しいと感じにくくなります。
味が濃いお菓子をどんどん食べているうちにカロリーをとり過ぎるのです。
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イライラしやすくなる
糖分は人間の体の重要な栄養ですが、とり過ぎると糖分の調整機能が狂って血糖値が低くなってきます。
低血糖になると症状を改善するためにアドレナリンというホルモンが分泌されるのですが、アドレナリンはイライラしたり、怒りっぽくなったる、気持ちを攻撃的にする働きがあります。
子供が他の子と比べてイライラしやすいな、と感じたら糖分のとり方を見直してみましょう。
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栄養バランスが崩れる
糖質はエネルギーとして分解するためにビタミンやミネラルが必要ですが、お菓子は糖質や脂質がたくさん含まれており、ビタミンやミネラルはほとんど入っていません。
たくさんの糖質を分解するために、体に蓄えられている他の栄養素が必要になってくるのです。
お菓子の糖質をエネルギーにかえる為に歯や骨のカルシウムなどのミネラルが消費されて、歯や骨が弱くなる可能性があります。
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味覚障害になる
クッキーやスナック菓子は砂糖や塩分がたくさん使われていて味の濃いものが多いので、食べ続けていると味を識別する味蕾の働きが衰えてしまいます。
そして濃い味の強い刺激に慣れて、味覚が鈍感になり、果物やだしの繊細な旨味、薄い味がわからなくなるのです。
さらに口に入れた瞬間、おいしい!と感じる濃い味の食べ物は脳の快楽中枢を刺激するので、アルコール依存症のように、濃い味つけでないと満足できなくなります。
エネルギー源や栄養を一気にとれない子供に空腹をいつまでも我慢させておくのは可哀想ですが、食事までのおやつとしてお菓子ばかりを与えるのは問題があります。
糖分や塩分ばかりではなく、他の栄養もとれるような内容にして子供の健康を守りましょう。
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おやつの子供への与え方は?
成長期の子供のおやつは、食事で足りない栄養やエネルギーを補う役割がありますが、間違ったおやつの与え方では、子供の健康に悪影響を与えてる可能性があります。
そこで正しいおやつの与え方のポイントについてまとめてみましたのでご紹介していきます。
毎日のおやつの時間を決める
何度もおやつを与えると、口の中に食べ物が入っている時間が長くなり、ダラダラ食べる原因になりますし、口の中の環境も悪くなるので虫歯になりやすくなります。
おやつを食べている間は大人しく、しつこくほしがると何度もあげてしまいたくなりますが、おやつはあくまでも食事の間の血糖値を維持するものですので、時間を決めてその時間以外にはあげないようにしましょう。
おやつの量を調整する
おやつを与え過ぎるとお腹いっぱいになって夜ご飯を食べられなくなります。一時的なエネルギーの繋ぎなのに、夜ご飯が食べられないでは本末転倒ですし、必要な栄養も補えません。
おやつの目安のカロリーは200カロリー程度ですが、食が細いお子さんの場合はカロリーにこだわらないで、夜ご飯に影響しない量にしましょう。
大きな袋のスナック菓子はお皿に出して何日かに分けて与えてください。
ジュースは極力与えないようにする
お菓子を食べていると喉が渇きますが、お菓子とジュースの組み合わせでは砂糖の摂りすぎになります。ジュースには多くの砂糖が使われているのです。
- コカ・コーラ・・・26.75g
- 100%オレンジジュース・・・26.75g
- カルピスウォーター・・・29.25g
子供の砂糖の適量は1日20gです。以上のようにジュースをコップ一杯飲めば1日分の砂糖をとってしまうことになるのです。
日頃からジュースを与えることは極力避けて、おやつの時間は麦茶を与えるようにすると、カフェインの刺激もなく喉が潤うのでオススメです。
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親も一緒におやつタイムを楽しむ
コミュニケーションをとりながらおやつを食べると、楽しいだけでなく、他の事に気をとられてダラダラ食べるということも防げます。
子供がおやつを食べている間は、用事など一旦置いてリラックスタイムとして子供との時間を楽しんでください。
おやつの時間はおやつだけ
おやつを食べるときは食べることに集中できるよう、テレビやゲーム機を遠ざけるなど環境を整えましょう。
食べるということは味覚だけでなく、五感の全てを使う作業です。
テレビやゲーム機を気にしながらおやつを食べてしまうと、食べているという刺激が脳にうまく伝わらず、適量食べているのに満足感がなく、食べ過ぎの原因になります。
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市販のお菓子は極力避ける
スナック菓子やクッキーといった市販のお菓子は糖質や資質などが主な成分で、カロリーが高いわりに栄養素が少なく、必要な栄養を確保できなくなる可能性があります。
子供のおやつは、血糖値を維持する他にも足りない栄養を補う役割があります。
クッキーやビスケットなどの甘いお菓子やスナック菓子ではなく、季節のフルーツやおにぎりなど、その日足りないなと感じた栄養素を含む内容にするのがオススメです。
アクティブに動く子供は、お昼ご飯を食べた後、夜ご飯までエネルギーがもちません。子供のエネルギー切れにオススメのおやつを紹介します。
- おにぎり
- サンドイッチ
- 甘栗、アーモンドなどナッツ
- 野菜スティック
- ヨーグルト
- 小魚の丸干し
- 煮豆
- サツマイモ
紹介したものはしっかり噛まないと飲み込めないものが多く、満足感もしっかりとあります。噛んでいるうちに旨味も出てくるので、味覚を育てるにも有効です。
子供のエネルギー補給に甘いお菓子を与えなければならない理由はありません。子供の食生活に合わせて組み合わせてみてはどうでしょうか。