不妊に効果があると注目されているピニトールですが、サプリメントなどで気軽に取り入れることが出来るので、葉酸などとともに妊活中のプレママにとても人気があります。
まだあまりメジャーではない名前ですが、妊活以外にも健康効果があるといわれています。
ピニトールはなぜ不妊に効果があると言われているのか、どのような食べ物に含まれているのか、副作用の心配はないのかについて詳しくご紹介します。
ピニトールとは?
ピニトールとは植物由来の天然成分です。ビタミンB群の一つであるイノシトールの仲間です。イノシトールは別名ミオイノシトールと呼ばれ、筋肉の中に多く含まれています。
食物や植物から採れる天然成分
水溶性ビタミンの一種ですから、食べ物から抽出することが出来ます。主にマメ科の植物やお茶などに含まれています。
ブーゲンビリアというと、南国の美しい花で、日本でも九州や沖縄など温かい地方ではよく見かける花です。
インドではブーゲンビリアをアーユルヴェーダなどで糖尿病の治療薬として用いられていましたが、ピニトールが最初に発見されたのはブーゲンビリアからなのです。
ブーゲンビリアから発見されたピニトールは、1980年代から徐々に注目を集め始め、1990年代になると糖尿病の改善にも効果があることが分かると、様々な植物や食べ物から抽出されるようになります。
マメ科の植物以外にも、下記のような植物にも含まれていることが分かっています。
- カーネーション
- 松
- レンゲ
- クローバー
何を食べればピニトールを摂取することが出来るかということについては、第5章で詳しく説明します。
ピニトールが不妊に効果があると言われる理由は?
ピニトールの効果が期待できるのは、PCOS(多囊胞性卵巣症候群)という症状に対してと、男性側に理由がある場合です。その理由は、以下の3つです。
1.インスリン抵抗性を改善
PCOSの原因はまだすべて解明されたわけではありませんが、その要因の一つに「インスリン抵抗性」があるといわれています。
インスリン抵抗性とはインスリンの働きが悪くなり、血糖値をうまく下げることが出来ずに、肥満につながりやすくなります。
PCOSの人すべてが肥満というわけではありませんが、インスリン抵抗性を改善することでPCOSも同時に改善できると期待されているのです。
2.男性ホルモンを正常に戻す
PCOSの人はホルモンバランスが悪く、男性ホルモンが多く分泌されている傾向があります。多毛やニキビといった見た目の変化として現れることもあれば、排卵が遅くなるという症状が出る人もいるのです。
ピニトールでホルモンバランスを整えることができれば、PCOSを改善し、不妊の解消につながると考えれています。
実際、ピニトールを6~8週間経口投与したことで、排卵が周期的になったという報告もあります。
まだ病気の原因もピニトールが効くメカニズムもはっきり分かっていない部分も多いながら、不妊の改善に大きな期待が寄せられているのです。
3.男性のEDを改善
血糖値の高い男性はEDになる傾向があり、ピニトールを摂取することで血糖値を下げ、それに伴ってEDを改善する効果が期待できます。
不妊の原因が男性にある場合は、パートナーにピニトールを摂取してもらうことで効果が期待できる場合があります。
ピニトールが女性の不妊に効果があるとされる理由は、上記に説明したように、インスリン抵抗性を改善することと、男性ホルモンの分泌量を正常にする働きがあるからで、PCOSの主な原因がその2つだと考えられているからです。
ですから、他の原因による排卵障害や不妊については、ピニトールの効果は期待できないと考えた方がいいでしょう。
ピニトールの不妊以外に期待できる効果は?
では、ピニトールは不妊以外にどのような健康効果が期待できるのでしょうか。
インスリン抵抗性を改善するということは、インスリンの働きを良くするということですから、血糖値を下げる効果によって糖尿病の改善と予防する効果が期待できます。
女性の場合は必ずしも太っているから糖尿病になるというわけではなく、妊娠をきっかけに妊娠糖尿病になることがあります。
身内に糖尿病の人がいた場合に自分が糖尿病になる確率も高くなるので、ピニトールを摂取することは妊活と同時に糖尿病の予防に役立ちます。
ピニトールは糖質の代謝に役立ちます。余ったブドウ糖を筋肉に取込み、糖の消費を促進するのです。
この働きによって、高血糖症だけでなく、メタボの解消にも役立つのではと期待されています。
ピニトールには筋肉内のクレアチンの保持力を高め、運動能力の向上にも役立つとされています。
クレアチンとはエネルギー生産に関わり、強度の高い運動をする時に不可欠な成分で、スポーツ系のサプリメントにもよく配合されています。
ピニトールを摂取することでクレアチンの保持率が高まり、エネルギー生産が増えることから、体力・運動能力を強化する働きが期待できるのです。
ハムスターを使った実験ではありますが、高脂肪・高コレステロールな食事を与えたハムスターにピニトールを与えることにより、肝臓の保護効果が確認されています。
ピニトールには肝臓のグルタチオンという成分の分泌を促進し、肝臓を酸化から守ることによって肝機能の向上効果が期待できるのです。
白内障とは目の水晶体が白濁する病気で、放置さえしなければ失明の心配はないのですが、視界が狭くなったり、逆に光をまぶしく感じたりします。
糖尿病の合併症の一つとしても知られていますが、ピニトールにはこの水晶体の白濁を抑える働きがあることが分かっています。
ピニトールは糖の代謝を良くすることから、体内で余った糖がたんぱく質と結びついてAGEs(糖化生成物)を作ってしまう「糖化」を予防することが出来ます。
糖化が起こると、たんぱく質を硬くしてしまうから、コラーゲンの劣化につながるとされています。ピニトールで糖化を防ぐことで、肌の弾力やしわの増加を抑える効果が期待できるのです。
また、糖化によって肌がくすむ「黄ぐすみ」の予防もできます。
ピニトールの摂取による副作用のような心配は?
今のところ、ピニトールを摂取したことによる重篤な副作用などは報告されていませんので、安心して摂取できる成分であるといえるでしょう。
副作用はないとはいえ、ピニトールを含む食べ物に対してアレルギーがある人は、体質的に合わない場合があります。
ピニトールは水溶性なので、たくさん摂取したとしても尿として排出されるため、身体に蓄積されることはありません。
ただし、一度にたくさん摂ることで体調不良が起きる可能性はあるので、サプリメントなどを利用する場合はメーカーの推奨する1日の摂取目安量を守るようにしてください。
特にサプリメントは、ピニトール以外の成分が含まれている場合が多く、ピニトール自体に副作用はなくても、他の成分が体質に合わない場合はあるので注意してください。
ピニトールが含まれている食べ物は?
それでは、普段の食生活でピニトールを摂取する方法はあるのでしょうか。ピニトールがどのような食べ物に含まれているのかをまとめました。
アイスプラント
ピニトールが一番多く含まれているとされるのがアイスプラントです。アイスプラントはそのまま生で食べるとほんのり塩味のする、プチプチとした食感が楽しい野菜です。
他の食材よりも多くピニトールが含まれていることから、サプリメントの原料としても使われています。
大豆製品
下記のような大豆製品に含まれています。
- 大豆
- きなこ
- 豆乳
残念ながら、食べやすい納豆にはピニトールが含まれていません。納豆菌にピニトールを分解する遺伝子が含まれているため、発酵する過程で失われてしまうのです。
その他の食品
その他の食品としては、下記のような食品にも含まれていることが分かっています。
- ルイボスティー
- 銀杏
- イナゴ豆のさや
確実に取りたいならサプリメント
ピニトールの摂取目安量はかなり幅があって、180〜1200mgとされているのですが、この上限の量を食品から摂ろうとするとかなりの量を摂取しなければなりません。
- アイスプラント 250g
- 豆乳 800ml~1L
- 大豆 500~600粒
- ルイボスティー 100杯
もちろん、量が少ないとしてもこれらを摂取することが無駄なわけではありませんが、かなりの量を摂らないと必要な量のピニトールを摂取できないことになります。
そこで確実に摂りたい方はサプリメントを利用するのが現実的でしょう。日本ではまだそれほど出回っていないのですが、欧米ではポピュラーなサプリメントです。
ピニトール配合の国産サプリの中で、妊活中の方におすすめのサプリを2つご紹介します。
ママナチュレ
ピニトール配合量 | 300μg |
添加物 | 気になる添加物なし |
飲みやすさ | 1日3粒(約9mm×5mm) |
におい | 気になるニオイはなし(表面をコーティング) |
その他栄養素 | 葉酸、マカ、ルイボス末、大豆イソフラボン、ザクロエキス、乳酸菌、シールド乳酸菌、ビタミン・ミネラルなど |
検査 | 放射能検査を実施 |
製造工場 | GMP認定工場にて製造 |
定期価格 | 初回:3,980円 2回目以降:4,980円 |
1日あたりの単価 | 166円 |
全額返金保証 | 180日間の返金保証期間 |
定期購入の条件 | 最低6回(6ヶ月分) |
解約方法 | 電話で連絡 |
主な栄養成分量ピニトール、ルイボス末、大豆イソフラボン、マカ末、乳酸菌(殺菌)、ザクロエキス(エフグ酸含有)、国産野菜混合粉末、沖縄島野菜混合粉末、コラーゲン(魚由来)、エラスチン、鷄冠抽出物(ヒアルロン酸含有)、セラミド、ツバメの巣エキス末、食用酵母(亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン含有)、葉酸含有酵母/貝殻焼成カルシウム、セルロース、クエン酸第一鉄、二酸化ケイ素、ステアリン酸力ルシウム、葉酸、ヘマトコッカス藻色素(アスタキサンチン含有)、Lーシスチン、ビタミンK、ビタミンP、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、ヨウ素、リン酸カルシウム、L-バリン、L-ロイシン、L-イソロイシン、ビタミンC、ナイアシン、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンB1、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンB12、セラック
葉酸 400mg、マカ 300mg、鉄分10mg
イナゴマメ由来のピニトールが300mg配合されている葉酸サプリで、妊活中の女性向けに色々な成分が配合されています。
例えば、ルイボス末、大豆イソフラボン、ザクロエキス、マカ、乳酸菌、シールド乳酸菌、鉄分やカルシウムなどのビタミン・ミネラル。
その他にも、国産の野菜ミックスパウダーや美容成分まで女性に嬉しい成分までしっかりと配合されています。
また価格面では、返金保証制度がありますので、万が一合わない場合は、返金が可能です。
ベジママ
ピニトール配合量 | 260mg |
添加物 | 気になる添加物なし |
飲みやすさ | 1日4粒(約8mm×3mm) |
におい | 薬草のようなにおい |
その他栄養素 | 葉酸、ルイボス茶抽出物、アイスプラント末、ビタミン・ミネラルなど |
検査 | 放射能検査、残留農薬検査を実施 |
製造工場 | GMP認定工場にて製造 |
定期価格 | 初回 2,750円 2回目以降:4,680円 |
1日あたりの単価 | 156円 |
全額返金保証 | 期間なしの返金保証期間 |
定期購入の条件 | なし |
解約方法 | 電話で連絡 |
主な栄養成分量ピニトール、還元麦芽糖水飴、ルイボス茶抽出物(デキストリン、ルイボス茶エキス)、アイスプラント末、デキストリン、ビタミンE含有植物油、マンガン含有酵母、結晶セルロース、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB6、ステアリン酸Ca、ビタミンB2、バントテン酸Ca、葉酸、ビタミンB12
葉酸 400μg、ビタミンC 80mg、ビタミンB12 20μg、ビタミンE 8mg、ルイボス 50mg
アイスプラント由来のピニトールが260mg配合されている葉酸サプリで、ママナチュレと成分の種類で比べると少し見劣りする印象があります。
また配合されている葉酸は、特に問題があるわけではありませんが合成葉酸が使われているようなので、ママナチュレの酵母ベースの葉酸とならどっちを選ぶかとなると、ママナチュレの方が魅力はあります。
ただ、価格面に関しては、ベジママの方が若干安く、返金保証付きで、定期コースの縛りもないという面は好感が持てました。
まとめ
これまで妊活というと、マカやルイボスティーが人気がありましたが、もしそれで効果を感じられなかった人は、ピニトールを試してみるのもいいかもしれません。
特にPCOSが原因であれば、改善できる可能性があります。
ただし、不妊の原因は一つではないことが多いもの。生活習慣やストレスも大きな影響があります。ピニトールを取り入れつつ、これまでの生活習慣なども見直してみてください。