ホタテは、たんぱく質が豊富で低カロリーと、ダイエットや健康管理にも役立ち、体の様々な機能をサポートするビタミンやミネラルも豊富に含まれているので、栄養価の高い食品といえます。
味にクセがなく、どんな味付けでも相性が良いので、料理に使いやすい食材です。
小さい子供でも好きな子が多いので、赤ちゃんでも割とスムーズに受け入れてもらえると思います。
ホタテには赤ちゃんの成長に欠かせないたんぱく質がたっぷりと含まれているので、赤ちゃんが好む味付けや、食べやすい形を工夫して、食べさせてあげましょう。
ホタテを使う際のポイント
いつから食べさせていいの?
ホタテを含め貝類は、アレルギーを起こしやすく、注意が必要です。離乳食にとり入れるのは後期(9か月)以降が理想的です。
選び方は?
ヒモなどの貝柱以外の部分を与えると誤飲してしまったり、消化不良を起こす可能性もあります。自分で下処理をするときときは貝柱のみを使用してください。
また、下処理済みの冷凍ホタテなどもありますので、手間を省くためにも是非活用してみましょう。
下ごしらえは?
貝殻つきのホタテを使用するときには、下処理をして貝柱を取り出す作業が必要です。
- 殻と殻の間にヘラを挟み、貝柱を中で切らないように、殻からそっと取り外します。
- 殻を取ったら貝柱・ヒモ・内臓を分けていきます。
- 黒い「ウロ」と呼ばれる部分は食べることができないので必ず外しましょう。
- ヒモやオレンジの生殖器の部分もキレイに取り、貝柱は水でしっかりと洗い流しましょう。
冷凍ホタテや、刺身用のホタテは、手間のかかるこの作業が不要です。離乳食を作るだけでも大変なので、簡単に取り扱えるものをオススメします。
保存はできるの?
ホタテの冷凍方法
ホタテは、生よりもボイルをしてから冷凍をした方が保存性が高まります。
ホタテをボイルするときは、沸いたお湯にホタテを入れます。茹で過ぎると固くなるので、短時間でサッと茹でましょう。
品質が劣化してしまうので、ボイルしたホタテは1~3か月を目安に使い切りましょう。1回分ずつ小分けにして保存すると便利ですよ。
生で冷凍保存をしたときは2~3週間が目安ですが、離乳食にはボイルしたホタテを使うことがほとんどなので、ボイルをしてから冷凍したホタテの方が使い勝手がよくオススメです。
ホタテの解凍方法
解凍するときは、冷蔵庫に移して時間をかけて解凍するか、流水で解凍する方法があります。
流水で解凍するときには中に水が入らないように、ポリ袋に入れてしっかりと口を閉めましょう。
電子レンジの解凍機能がある場合は、そちらを利用してもOKです。ただ、誤って加熱しすぎると、身が硬くなることもあるので注意が必要です。
ホタテのオススメの調理法は?
ホタテは淡白な味わいなので、使い勝手が良く、和風、洋風、中華など、どんな味付けでも美味しく食べられます。
メイン料理でも副菜でもOKなので、色々な料理にアレンジをして使ってみましょう。
離乳食においては脂肪分を抑えたいので、フライや油を多く使ったソテーなどはできるだけ控え、煮物やスープなどがオススメです。
テフロンのフライパンを使えば油を使用せずにソテーを作ることもできますよ。
月齢別の進め方
離乳食初期(5~6ヶ月)
アレルギーを起こしやすい食材は、早く始めると特に起こりやすくなります。離乳食初期はホタテは使用しないようにしましょう。
離乳食中期(7~8ヶ月)
離乳食中期も、アレルギーの心配や、消化器がまだまだ未発達なため、ホタテを含め、貝類は避けたほうがベター。白身魚などで代用しましょう。
離乳食後期(9~11ヶ月)
食の経験が豊富になった離乳食後期から、ホタテを使い始めてみましょう。
ホタテは歯茎で潰せる固さ、1回に使う量は15g程度が目安です。食べやすいように小さめに切ってあげてください。
他の食品でじん麻疹や赤みが見られた赤ちゃんは特に要注意です。少しずつ与え、異変がないか注意しながら観察をしましょう。
離乳食完了期(12~18ヶ月)
離乳食完了期は歯茎で噛める固さ、1回に使う量は15~20gが目安です。
歯茎が固くなり、歯が生えてくる頃でもあるので、噛む練習ができるように大きめに切って与えてみましょう。
後期にホタテを与え始めて、アレルギーなどの問題がなければ、魚や肉などとローテーションを組んで、積極的に使ってもOKです。
関連記事:管理栄養士が教える!離乳食でのささみの使い方/進め方/レシピ
月齢別のおすすめ簡単レシピ
離乳食後期(9~11ヶ月)
ホタテのトマト煮込み
材料
- ホタテ 15g
- 玉ねぎ 15g
- しめじ 5g
- ほうれん草 8g
- トマト缶(カット) 40g
- 水 100cc
- コンソメ 小さじ1/3
- 砂糖 小さじ1/3
作り方
- 材料はすべて5~8mm程度の大きさになるように切っておく。
- 鍋に水を入れ、玉ねぎとしめじ、ホタテを加えて火をかける。
- 沸騰したら弱火にし、トマト缶を加える。
- トマトは大きめのカットが入っていれば鍋の中で潰す。
- コンソメ、砂糖を加えて味付けをする。
- 最後にほうれん草を加えて、程よく加熱したら完成。
ホタテ入り茶碗蒸し
材料
- ホタテ 15g
- 干しわかめ 少々
- 人参 5g
- 卵 1/2個
- だし汁 100cc
作り方
- 水で戻したわかめと、人参は5~8mm程度の大きさに切っておく。
- 人参は電子レンジ(500w)に20秒ほどかけ、柔らかくする。
- といた卵とだし汁を合わせ、具材を入れた器に注ぐ。
- 鍋に器が半分程度浸かるようにお湯を沸かす。
- アルミホイルをかぶせた器を鍋に乗せ、弱火で10~15分蒸す。
離乳食完了期(12~18ヶ月)
ホタテの野菜あんかけ
材料
- ホタテ 15g
- 人参 5g
- キャベツ 5g
- えのき 3g
- 水 50cc
- 鶏ガラスープの素 少々
- 片栗粉 小さじ1
- 水 小さじ1
作り方
- 人参・キャベツ・えのきは1cm程度の大きさに切る。
- ホタテは貝柱を1/4の大きさに切り、沸騰したお湯で茹でる。
- 鍋に水を入れ、人参・えのきを加えて火にかける。
- お湯が沸いたらキャベツを加え、鶏ガラスープの素を加えてしっかりと煮込む。
- 4に水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。
- ホタテを器に盛り、あんかけをかける。
ホタテ入り炊きこみおにぎり
材料
- 米 1合分
- ホタテ 30g
- 人参 20g
- 長ネギ 10g
- しめじ 10g
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1/2
- 和風顆粒だし 小さじ1/2
作り方
- 米を研ぎ、ざるに上げて30分ほど置いておく。
- 人参・長ネギ・しめじは1cm程の大きさに切る。ホタテは繊維に沿って割く。
- 炊飯器に材料と調味料を全て加え、線のところまで水を注いでかき混ぜる。
- 炊き上がったら、子供が持てるように、小さめに握って完成。
ホタテを使う際の注意点
離乳食にホタテを使用する場合、一番注意しなくてはいけないのはアレルギーです。貝類はアレルギーを起こしやすいので、離乳食後期になってから使用しましょう。
与えるときは少しずつ与え、様子を見ながら増やしていきましょう。
また、何かあった場合すぐに病院へ行けるように、初めて食べさせるときは平日の午前中の時間帯を選ぶ方が良いでしょう。
関連記事:管理栄養士が教える!離乳食でのトマトの使い方/進め方/レシピ
まとめ
ホタテにたっぷり含まれるたんぱく質は、筋肉や血液など、体を作る材料となる重要な栄養素です。
淡白な味わいなので、料理や味付けを選ばないので使い勝手がよく、子供も喜んで食べてくれる食材のひとつです。
いつでも使えるように冷凍保存し、色々な料理に用いてみましょう。