小松菜は緑黄色野菜なので、体内でビタミンAに変わり、目や皮膚、粘膜を健やかに保つ栄養素であるβカロテンが豊富です。
加えて、血液や骨の形成に欠かせないカルシウムや鉄分、免疫力を高め鉄分の吸収を促進するビタミンCも豊富に含んでいます。
また、小松菜はアクが少ないので下茹でせずに加熱調理に使うことができます。
栄養豊富で、アクが少なく色合いの鮮やかな小松菜は離乳食にぜひ使ってほしい緑黄色野菜の一つです。
小松菜を使う際のポイント
いつから食べさせていいの?
食物繊維を多く含む茎を除き、、葉先だけを茹でてペーストにすることで離乳食初期から食べさせることが可能です。
選び方は?
農産物直売所などで販売されている採れたてのものは冬から春先にかけてが旬で、寒さに耐えようと葉を厚くし甘みが増している時期です。
ただし、ハウス栽培も盛んなので、年中出回っています。
緑色の濃い厚みのある柔らかい葉がピンとしているものは甘い証拠です。また、丈が短く、茎が太くしっかりしているかもチェックします。
下ごしらえは?
小松菜はアクが少ないので下茹でせずに加熱調理ができますが、初期~中期にかけては消化しやすくなるように葉先のみを使い、下茹でして細かく刻みます。
- 大きめの鍋に湯を沸かし、よく洗った小松菜1把(200~300g程度)の葉先のみを入れ、1分程度茹でます。
- 1をザルにとり、よく水気を絞ってから細かく刻みます。
- よく洗った小松菜1株分(50g)の葉先のみを耐熱皿に乗せ、ラップをふんわりかけて電子レンジ500Wで1分加熱します。
- 1を水にさらし、水気を絞ってから細かく刻みます。
保存はできるの?
水で湿らせた新聞紙に包み、ナイロン袋に入れて冷蔵庫の野菜室で立てた状態で2~3日保存が可能です。
1回分ずつ製氷機やラップで小分けし、ジップロックなどの密封袋に入れることで、冷凍で2週間程度保存が可能です。
小松菜と相性のいい食材は?
小松菜にあまり含まれていないたんぱく質を補うために、白身魚、しらす、豆類、乳製品、肉類と組み合わせることでバランスの良いメニューになります。
また、離乳食完了期以降であれば油脂を使って調理し、小松菜に含まれるβカロテンの吸収を高めることもお勧めです。
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月齢別の進め方
柔らかい葉先だけを使ったペーストを使います。小松菜ペーストは青臭さで赤ちゃんが嫌がってしまわないように、昆布だしを使ってのばすことをお勧めします。
初期に引き続き、葉先を茹でたものを使います。白身魚や豆類と組み合わせて小松菜の臭みを消し、栄養価も高められるようになります。
下茹でせずに葉先だけを刻んで使用することで、やや歯ごたえを残したメニューに挑戦していきます。
また、徐々に茎の部分も少しずつ加えることで、歯茎の成長にも役立てていきます。
油脂を使って小松菜に含まれるβカロテンの吸収を高める調理を取り入れることで、小松菜を使った調理のバリエーションが広がります。
また、緑黄色野菜を食べることに慣れるように、おやつに小松菜を取り入れることもお勧めです。
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月齢別のおすすめ簡単レシピ
離乳食初期(5~6ヶ月)
材料
- 下ごしらえ済みの小松菜 5g
- 昆布だし 小さじ1
作り方
- 下ごしらえ済みの小松菜をすりつぶし、昆布だしでのばします。
材料
- 小松菜ペースト 5g
- 絹ごし豆腐 10g
作り方
- 絹ごし豆腐は耐熱皿に入れ、電子レンジ500Wで10秒加熱します。
- 1をすりつぶし、小松菜ペーストと和えます。
離乳食中期(7~8ヶ月)
材料
- たら 15g
- 小松菜ペースト 10g
- 昆布だし 大さじ1
作り方
- たらは茹でで、皮と骨を取り除き、細かくほぐします。
- 耐熱皿に昆布だし、1、小松菜を入れてふんわりとラップをかけて、電子レンジ500Wで40秒~1分程度加熱します。
材料
- ゆでたうどん 30g
- 下ごしらえ済みの小松菜 10g
- 豆乳 大さじ1
- 昆布だし 大さじ2
作り方
- うどんは細かく刻みます。
- 耐熱皿に昆布だし、うどん、小松菜を入れ、電子レンジ500Wで40~1分程度加熱します。
- 2を取り出し、豆乳を加えて電子レンジで30秒弱加熱します。
離乳食後期(9~11ヶ月)
材料
- かぼちゃ(皮なし) 10g
- 小松菜(葉先のみ) 5g
- 昆布だし 1/4カップ
- 高野豆腐 5g
- 粉チーズ 少々
作り方
- かぼちゃは5mm角に切り、小松菜は粗く刻みます。
- 高野豆腐はすりおろします。
- 小鍋に昆布だしと1、2をいれ、かぼちゃが柔らかくなるまで煮ます。
- 最後に粉チーズで味付けをします。
材料
- サラダ用パスタ 20g
- 小松菜 10g
- 大根 10g
- 昆布だし 1/4カップ
- ひきわり納豆 小さじ1
- 焼きのり 少々
作り方
- パスタは柔らかく茹で、1センチ程度に切って器に盛ります。
- 小松菜はよく洗って細かく刻み、大根は皮をむいて3㎜角に切ります。
- 小鍋にだし汁と2を入れて大根がやわらかくなるまで煮、ひきわり納豆を加えてひと煮たちさせます。
- 1の器に3をかけて、焼きのりを小さくちぎって散らします。
離乳食完了期(12~18ヶ月)
材料
- 小松菜 1枚
- しらす 小さじ1
- 米粉 大さじ2
- 水 大さじ3
- サラダ油 少々
作り方
- 小松菜はよく洗い、芯を切り落とし細かく刻みます。
- しらすは熱湯をかけて塩抜きと殺菌を行います。
- ボウルに米粉と水を入れて混ぜ合わせ、さらに1と2を加えて混ぜ合わせます。
- 熱したフライパンにサラダ油を薄く敷き、3を薄く流し入れて弱火~中火で両面焼きます。
材料
- パウンドケーキ型(5cm×17cm)1本分
- 小松菜 1株(50g程度)
- にんじん 小1/2本(50g程度)
- バナナ 1/2本(皮をむいて50g程度)
- 薄力粉 1/2カップ(50g)
- アルミフリーのベーキングパウダー 小さじ1/2
- 牛乳 1/4カップ(50cc)
作り方
- 小松菜はよく洗って芯を切り落とし、耐熱皿に乗せ、電子レンジ500Wで30秒加熱し、細かくみじん切りにします。
- にんじんは皮をむいてすりおろし、バナナは薄切りにします。
- ポリ袋もしくは蓋つきタッパーに薄力粉とベーキングパウダーを入れて振り混ぜます。
- ボウルにバナナを入れてすりつぶし、小松菜、にんじん、3を入れて混ぜ、牛乳を少しずつ加えて混ぜ合せます。
- パウンドケーキ型にオーブンシートを敷いて4を流し入れ、170度~180度に予熱したオーブンで15分焼きます。
小松菜の緑色で彩りを添え、砂糖を使わずバナナとにんじんの甘みを活かし、もっちりとした食感になります。
赤ちゃん一人分は1/5切になります。フライパンで焼いてパンケーキにすることもできます。
[/surfing_voice]小松菜を使う際の注意点
小松菜には土が付着していることが多いので、よく水洗いをします。
特に茎の間に挟まっているものは取れにくいので、芯を切り落としてバラバラにし、丁寧に洗います。
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小松菜関連のQ&A
小松菜は栄養豊富な半面で、青臭さも感じやすい緑黄色野菜です。葉先の部分は柔らかく、比較的甘みもあるので、初期から中期にかけては葉先を使うことをお勧めします。
また、赤ちゃんが青臭さを嫌がる場合は、食べやすくするために豆乳や乳製品、粉ミルクなどを使った調理がお勧めです。
小松菜はアクが少ないので、後期以降であればそのままみじん切りにして加熱調理をすることが可能です。
但し、初期~中期にかけては消化しやすくなるように葉先のみを下茹し、使うように心がけます。
まとめ
小松菜はアクが少ないので下ごしらえにあまり手間がかからず、栄養も豊富で彩りも良く、年中出回っているので離乳食で使いやすい食材の一つです。
また、濃い緑色のお野菜は幼児期になるにつれて苦手になっていく子も多いので、ぜひ、小松菜で離乳食期から食べる習慣を養ってほしいと思います。
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