切迫早産で自宅安静となった場合、いつまで安静にしていればいいのか不安になってしまいますね。
赤ちゃんやお母さんの状態が落ち着くまで、とわかっていても、具体的な日数が知りたくなります。
そこで今回は、切迫早産で自宅安静の解除はいつなのか、保険や手当などはどのようになっているのかご紹介いたします。
切迫早産による自宅安静の解除はいつなの?
自宅安静の解除は、おおむね36週となっています。しかし、妊娠初期に自宅安静となった場合、もっと早くに解除になることも。
解除が36週となる妊婦さんは、個人差はありますが25週から30週に入って自宅安静となった方がほとんどです。
1、2週間に1度の検診を受けながら、医師から安静解除を伝えられるまで、横になって過ごさなければなりません。状態によっては服薬することもあります。
36週に入れば、赤ちゃんも成長して状態が安定するため、服薬中止とともに自宅安静も解除となるケースが多いようです。
妊娠中期から後期にかけて切迫早産になるケースを紹介しましたが、当然、妊娠初期に切迫早産となることもあります。5週で出血が多く自宅安静となった方、10週で膨満感で切迫早産となった方、人によって様々です。
胎盤ができる14~16週になると自宅安静の解除が伝えられる場合が多いですが、こちらもやはり個人によって異なる点ですので、断言はできません。10日間で出血が止まったので安静が解除となった方もいれば、1ヶ月ずっと寝たきりになった方もいます。
36週と14~16週、それぞれご紹介いたしましたが、あくまで目安でしかありません。赤ちゃんの状態や、母体の病気によっては妊娠するまで自宅安静となる場合もあります。
上記は目安として考え、ご自分の体や赤ちゃんを大切に過ごされてくださいね。
切迫早産による自宅安静中に何か準備は必要?
自宅安静になった場合、どのような準備をしておけばいいのか気になりますね。こちらの項目では、準備しておいたほうがよいものや、医療保険に関してまとめました。自宅安静となった場合、いずれ入院となる可能性を考えて準備しておくと便利です。
また、自宅安静中はずっと横になっていなければならず、暇を持て余すこともあります。そうした場合に備えて、準備しておくとよいものをご紹介いたします。
入院の準備
自宅安静から解除へ向かうこともあれば、入院となるケースもあります。突然の入院に慌てることがないよう、家族の協力のもと、あらかじめ準備しておくと安心できます。
パジャマやタオルなどの基本の持ち物以外に、以下のようなものがあると、意外と便利でおすすめです。
切迫早産になった場合、手を洗うことさえ難しい状態となるため、入院生活だけでなく自宅安静でも役立ちます。本体と詰め替え用をセットで用意しておくと便利です。
切迫早産では、お風呂に入ることも難しくなってしまいます。水を使わずに済むドライシャンプーは、頭皮や髪をきれいにできるだけでなく、気分もすっきりできておすすめです。
入院となると、周囲の騒音や夜中のいびきや陣痛の声といった、様々な音に悩まされることになります。耳栓は小さく紛失しやすいので、予備とあわせて準備しておくとよいでしょう。
安静にしていなければならないとき、水分補給をすることさえ体の負担になりがちです。ペットボトルの飲料にも使える長いストローで、体を楽にしたまま小まめに水分補給を行いましょう。
産後の準備
切迫早産からの自宅安静や入院を経て、そのまま産後の準備の時間もなく赤ちゃんを迎えることになるケースもあります。そうした場合に備えて少しでも元気なうちに、あらかじめ最低限のベビー用品をそろえておくと安心です。
実際にお店を見て回るのは難しいので、インターネットやカタログを活用してそろえるとよいでしょう。
しかし張り切って揃えすぎてしまうと、結局あまり使わなかった、なんてことになる場合もありますので、以下を参考に最低限のみそろえるのがおすすめです。
せっかくたくさん買ったのにサイズが合わなかった…なんてことにならないよう、まずは1パックだけ用意しましょう。
汗をかいたり、お風呂上りに拭いたりと、様々な場面で活躍します。たくさん入ったものを買っておいて、足りなくなったら買い足ししていきましょう。
赤ちゃんは意外と爪が伸びるのが早いので、非常に役立ちます。
大人用を赤ちゃんの服に使おうとしてもかえって手間になってしまいますので、赤ちゃん用があるとよいでしょう。
沐浴が楽になるベビーバスは、ぜひ用意したい用品のひとつです。また、ソープは泡タイプが赤ちゃんのお肌にも優しく使うことができておすすめです。
大人にも使えるベビーオイルは、一家に一本そろえておく非常に便利です。赤ちゃんの便秘の際の綿棒や、マッサージなど様々なシーンに活躍します。
赤ちゃんの安全のためにも、必ず準備しておきましょう。
医療保険
切迫早産で自宅安静になったら、その後の入院の可能性を考えて医療保険の準備をしておきましょう。
切迫早産で入院した場合、入院保険の請求が可能です。妊娠前に加入していた医療保険があれば、そちらを活用しましょう。
また、高額療養費制度を活用することで、一部ですがお金が戻ってくることもあります。高額療養費制度に関しては「たまひよnet」にて詳細が掲載されていますので、気になる方はご覧ください。
医療保険を活用する場合は、自宅安静中に以下の準備をしておくと安心です。
- 保険証券の準備
- 保険会社へ2点の問い合わせ
切迫早産での入院に対応しているか、入院となった場合の手続きはどうしたらよいか、その他、不明な点があればあわせて問い合わせましょう。
切迫早産による自宅安静中は傷病手当もらえるの?
自宅安静中であったとしても、以下の条件を満たせば傷病手当をもらうことができます。
勤務先の健康保険に加入していることが前提となります。旦那さんの扶養や、国民健康保険に入っている場合は対象外となりますのでご注意ください。
4日以上、仕事を休んだ時に傷病手当をもらうことができます。切迫早産による自宅安静ではおおむね4日以上休むことになりますので、前提をクリアしていれば問題なくもらうことができますね。
以上、条件を満たしたらさっそく次の手順に移っていきましょう。
なお、手当は1ヶ月ごとに受け取ることができます。1ヶ月ごとに以下の手続きを行っても構いませんし、2~3ヶ月まとめて手続きを行うことも可能です。
1.必要な書類をそろえる
勤務先でもらうか、健康保険組合のホームページからダウンロードできます。同じページ内にある記入例を参考に、間違いや不備がないよう記入しましょう。
※健康保険傷病手当金支給申請書:全国健康保険協会(外部ページ)
勤務先と病院にも、記入や捺印をお願いしなければなりませんのでお忘れなく。実際に傷病手当金支給申請書を記入された方のブログがわかりやすく、おすすめです。
どちらも勤務先からコピーをもらいましょう。
2.書類を送付する
勤務先と病院に記入・捺印をしてもらい、コピーもそろったら、健康保険組合へ送付します。書類の不足や不備がないよう、しっかり確認を行ってください。
ホームページを参考に、お住いの支部へ郵送しましょう。
3.支給決定通知書が届いて入金される
その後、一定期間を経て審査を通ったら、支給決定通知書が届きます。約2~3週間程度で届きますが、もし届かなければ勤務先や健康保険組合へ問い合わせしましょう。
以上が傷病手当金の支給の手続きとなります。
申請可能な期間
傷病手当金の支給に関しては、仕事を休んだ時から4日目以降2年以内に申請ができますので、焦って手続きを行う必要はありません。お腹が張っていないときに書類をそろえたり、家族に協力してもらいながら、ひとつずつ手続きをしていきましょう。
まとめ
切迫早産になると動くこともできず、お腹の赤ちゃんの様子も気にかかって不安になりますね。目安を参考にしながら、焦らずできることをひとつずつやっていきましょう。
無理せずゆっくりした気持ちで過ごすことも、自宅安静の解除への一歩ではないでしょうか。医療保険や傷病手当の活用も忘れず、少しでも負担や不安を減らしていきましょう。