子供の身長はどこまで伸びるのか、心配になる親は多いでしょう。親自身の身長が低い場合は、「遺伝かも」と思い、余計気になるのではないでしょうか。
でも親の身長が高くても、身長が伸びない子供もたくさん。また、その逆のパターンもあります。そう考えると子供の身長が伸びない理由は、遺伝だけではないようです。
そこで今回は、身長が伸びない理由についてまとめました。また、身長の伸びる時期や、身長の測り方についても紹介します。
小学生で身長が伸びない理由は?
身長が伸びない主な理由は「栄養不足」「睡眠不足」「運動不足」「遺伝」の4つ。1つだけが大きく影響していることもあれば、複合的なこともあります。
栄養不足
たんぱく質・ビタミン・カルシウムなど多くの栄養をバランスよく取り入れないと、身長の伸び悩みにつながります。
朝食抜きや、菓子パンやインスタント食品を食事がわりにする食生活では、栄養不足になりがち。
またパスタや丼物など、炭水化物中心のメニューのみで食事を済ませたり、同じようなメニューばかりを食べる生活が続くと、栄養に偏りが生じ、身長の伸びに影響を与えかねません。
添加物の取りすぎに注意成長に欠かせない栄養素と言えばカルシウムですが、リン酸は体内のカルシウムを体外に排出してしまう作用があるからです。
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睡眠不足
睡眠不足は、身長の伸びに大きく影響します。身長を伸ばすのに欠かせない成長ホルモンは、寝始めてからの最初の3時間がもっとも活発に分泌されます。
この最初の約3時間の眠りの質が高くないと、成長ホルモンがスムーズに分泌されず、身長が思うように伸びません。
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運動不足
運動不足も、背が伸びない一因となります。体を動かすと成長ホルモンが分泌され、また骨や筋肉に適度な刺激を加えることもできます。
ところが運動不足では、これらの効果を得ることができません。
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遺伝
遺伝の影響は25%と言われています。影響はゼロではないため身長が伸び悩む原因の一つにはなり得ますが、残り75%の後天的な要素の方が身長の伸びに与える影響は大きいと言えます。
子供の身長が伸びる時期ってあるの?
子供は常に一定の割合で成長しているように見えますが、実は年齢により伸びのペースは異なります。個人差はあるものの、思春期前後で伸び方に変化が生じます。
一般的な身長の伸び方
小学校1年生から5年生頃までは、男女ともに1年に5~6センチの伸びが見られます。この間は比較的成長のペースは一定と言えますが、思春期を迎える直前はやや伸びが停滞する子も。
その後思春期を迎えると、約2年間は急激に伸びる時期を迎えます。いわゆる成長期で、男の子は1年間に8センチ前後、女の子は7センチ前後伸びることもあります。
グンと伸びる時期を過ぎると、その後約3年間の伸びは緩やかになります。この3年で徐々に伸び率は下がり、個人差はありますが15歳~17歳前後で身長の伸びが止まることが多いようです。
男女差
身長が大幅に伸びる成長期は、次のように男女差があります。
- 女の子 9~11歳
- 男の子 12歳以降
女の子の方が成長は早く、小学生時代に大幅に伸びる子が多くいます。一方、12歳以降は男の子の方が伸び率が高い傾向が。
男の子の方が、身長の伸びのスタートダッシュは遅いと言えるでしょう。
子供の身長の測り方は?
ここでは、家庭での測定方法と、測る際のポイントを紹介します。
毎月一回は身長を測定し、身長の伸び率に変化がないかを確認するといいでしょう。そうすることで“身長が大幅に伸びる時期”を把握でき、親は栄養管理や生活面でのサポートを強化できます。
家庭での測定方法
家庭で身長を測定するには、どのようなものを使えばいいのでしょうか。
身長計がプリントされたウォールステッカーや、壁掛けの身長計がおすすめです。部屋のインテリアに馴染むようなおしゃれなものもたくさんあり、使わなくなったら取り外せるのも利点です。
身長計がない時は、家にあるものを利用して測ることもできます。例えばティッシュボックスとメジャーを使って次のような手順で測定すると、比較的正確な測定ができます。
- 壁に背をつけて立つ
- ティッシュボックスを頭の上に乗せる
- 頭と壁が直角になったところに印をつける
- 床から印までをメジャーで測る
他に、学校や病院用の身長計やデジタル測定計もありますが、価格が高く、かつ置き場所などを考えるとあまり家庭向きではありません。
測定時のポイント
測る姿勢に注意
毎回、正しい姿勢で測るようにしましょう。
- 頭をまっすぐにする
- 顎を引く
- 背筋を伸ばす
- かかと・お尻・背中・頭を壁に付ける
最近の子供は、スマホやゲームの影響で猫背になりがち。測る際には、背筋をしっかりと伸ばすようにしてください。
測る時間・条件を一定に
身長を測る時間や条件は常に一定にするのが望ましいでしょう。時間帯などによって数ミリ~数センチ低くなってしまうことがあるからです。
身長は、1日のうちでも朝が高く、夜になるにつれて低くなります。重力などで軟骨が縮むのがその理由と言われています。
また、激しい運動をした後や睡眠不足が続いている時も身長は低くなります。この場合、翌日の朝の身長に影響が出ることが多いようです。測る時間やタイミングは、これらを考慮して決めるようにしてください。
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まとめ
今回、身長が伸びない理由を紹介しましたが、他にもストレスが原因で身長の伸びが滞ることもあるようです。
あまりに親が身長について心配していると、その不安は子供に伝わり、ストレスになります。
親は心配しすぎず、栄養や生活習慣でのサポートを。子供がのびのびと過ごせるような環境を作ることを心掛けてみてください。