妊娠中、ほとんどの人が経験するつわり。食べつわりやよだれつわり等人によって症状は様々ですが、何も食べられない、何も飲めないような状態になると辛いですよね。
そんな時、どのくらいの目安で病院に行けばいいのか、また、点滴をしてもらいたいけど自分から言ってもいいのか悩みませんか?今回はそんなつわりと点滴に関する情報をまとめました。
つわり軽減で点滴を受ける際の目安は?
つわりは本当に人それぞれ症状が違うので、これくらいなら我慢した方がいいのかな?と自己判断してしまいがちですが、次のような症状がある場合は点滴をした方が良い状態です。
食事、水分が摂れない
吐き気がして何も食べられない、もしくは食べたり飲んだりしてもすぐに吐いてしまう場合は、体が飢餓状態になっている可能性があります。
体重が妊娠前より5%以上、または1週間で3キロ以上減った
体重の減り具合については諸説ありますが、1週間で3キ減少が目安としては一番分かりやすいでしょう。妊娠中は体重が増えすぎないように体重管理をするのは大切ですが、減りすぎている場合は要注意です。
トイレの回数が減った、もしくは尿が出ない
食事や水分が摂れていないと、もちろん体内の水分が減少する為に尿も少なくなります。トイレの回数が減ったり、尿の量が少なくなっている時は脱水症状を起こしていると考えて下さい。
日常生活が困難、めまいや頭痛が症状に現れる
食事量が極端に少なくなり、食べたもの、飲んだものを吐く状態が続けば、もちろん体力も衰えてくるので普通の日常生活もままならなくなってきます。布団から起き上がれないような状態だと即入院になる可能性もあります。
更に、つわりがどんどん酷くなると、肝・腎機能障害や脳障害を引き起こす可能性もあるので、動けなくなる前に病院を受診しましょう。
尿中のケトンが陽性
ケトンとは体内の脂肪が分解されるとできる物質ですが、つわりで何も食べられない状態になると体内の糖質が不足する為、脳のエネルギー源のブドウ糖が作られなくなり、代わりに体内の脂肪がエネルギー源となります。
妊娠中の検診は毎回尿検査をするところが多く、その際に尿中にケトンが検出された場合は病院側から点滴をすすめられます。
これらの症状に1つでも当てはまった場合は、つわりではなくつわりが悪化した状態の「妊娠悪阻」という病気になっている可能性があります。
次の検診まで…と我慢した結果、重度妊娠悪阻で長期入院になることもあるので、自己判断で我慢せずにまずは病院を受診して点滴をしてもらいましょう。
つわり軽減で点滴を受ける場合は何科の病院を受診すればいいの?
いざ点滴をしてもらう為に病院へ行こうと思っても、何科を受診すればいいのか迷いますよね。
もちろん、普段から妊婦検診で診てもらっている産婦人科を受診するのが一番ですが、必ずしも通っている産婦人科が近いとは限りません。つわりがひどい状態で車で30分~1時間もかかるような産婦人科に行くのは困難なので、そんな時の対処方法は次の通りです。
つわりが酷くて点滴をしたい事と、遠くて行くのが困難なので他で点滴を受けても良いのか確認しましょう。その際に、1日の嘔吐、トイレの回数と、体重の変化を伝えるとスムーズです。
2.近所にある内科で受診する近くに他の産婦人科がある場合でも、内科で受診されることをおすすめします。理由は、現在産婦人科は足りていない状況なので、受け入れてもらえない可能性や点滴を受ける為のベッドが空いていない可能性があるからです。
内科を受診の際に、かかりつけの産婦人科から受けた指示を伝えておくとスムーズにいきます。
時間外、深夜の受診は?
我慢していたけど、どうしてもつわりで体が辛くて点滴して欲しくなった時、病院が診察時間外や深夜だった場合が一番困りますよね。その場合は普段から受診している産婦人科に電話しましょう。
産婦人科なら必ずどの時間も看護師さんや助産師さんがいますが、一番いいのはその段階まで我慢しない事です。時間外や深夜は人手も少なく、お産が入ってしまった場合は対応が後になってしまうこともあるかもしれません。
なので、意識が朦朧(もうろう)としていたり、明らかに今までと体が違うと感じた場合は別ですが、深夜や時間外はなるべく避けて、診察時間内に産婦人科や内科を受診して点滴をしてもらいましょう。
つわり軽減の為に自分から点滴をお願いしてもいいの?
つわりが酷いなと自分で感じていて、きっと点滴してもらえるだろうと検診に行っても、点滴してもらえなかったという経験のある人は意外と多く、自分から点滴して下さいと言った経験のある人は少ないのではないでしょうか?
病院の先生や看護師さんが点滴は必要ないと感じたのなら自分からお願いするのはおこがましいと感じてしまいますよね。
でも、自分の体の状態が一番分かるのは自分自身です。いくらつわりが赤ちゃんには影響ないと言われても、食事も水分も摂れないし動くのも辛いとなると精神的にも疲れてしまいますよね。なので、そんな時はしっかり自分の状態を病院に伝えましょう。
先生に言いにくい場合は、助産師さんや看護婦さんに、下記の3点を伝えて下さい。
- 嘔吐回数
- トイレの回数
- どれだけ自分が辛いか
自分から点滴をお願いすることは悪いことではありません。特に、つわりを経験しない男性や、出産経験があってもつわりがなかった人には理解しにくいので、多少オーバーでもつわりが辛いから軽減の為に点滴をして欲しいとお願いしてみましょう。
まとめ
最初にも書きましたがつわりは本当に人それぞれなので、誰かと比べて判断ということができません。
上にお子さんがいる場合は特に、つわりを我慢しすぎて入院なんてことになったら困りますよね。なので、少しでも自分が辛いと感じたら、次の検診を待たずに病院に電話、または受診するようにしましょう。
点滴して貰えず我慢し続けた結果倒れてしまっては本末転倒なので、遠慮せずに点滴して欲しいと伝えて下さいね。