3歳の子供の夜驚症による症状や原因は?起こさない為の対策は?

寝ている女の子育児

夜驚症はある日突然発症します。眠っていた子がいきなり叫び声をあげて起きあがり、わけのわからないことを口走り、パニック状態。親としても驚くばかりで、どうしていいか困りますね。

今回はこの夜驚症について医学また心理学の両面から、原因や対処法を調べてみました。

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3歳の子供の夜驚症による症状は?

寝ている女の子

昔は夜泣きや癇の虫が騒ぐなど漠然と表現されていたことが、今では「夜驚症」と呼ばれるようになりました。

睡眠障害のひとつで、入眠から一時間から3時間後、眠りがもっとも深くなるタイミングで突然恐怖心を帯びた叫び声をあげて目を覚まし、パニック状態で家族などが話しかけても反応は鈍く、まったくその子独りの世界で恐怖に苦しんでいるようです。

手のつけられない発狂を思わせる状態ながら、数分から10分程度で治まると再び眠り、朝になって目を覚ました時には本人にその記憶がありません。

このような症状は2~3歳から就学前の子供に見られることが多いものの、通常は思春期までに徐々に減少し、自然に消滅します。

幼いうちは赤ちゃんの夜泣きと混同しがちですが、夜驚症が入眠から数時間後に起きるのに対して、赤ちゃんの夜泣きは真夜中から明け方におきやすく、見た目の大きな違いとしては、夜驚症は子供の目がハッキリと見開かれていることがあげられます。

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3歳の子供に考えられる夜驚症の原因は?

お医者さん

赤ちゃんの夜泣きは原因がわかりやすく、空腹やオムツの汚れ、体の不快などによります。これに対して夜驚症の原因は、確定できていないのが実情のようです。

医学的な見方

医学的には、睡眠中枢が未成熟なためにおこる生理現象で「部分的覚醒障害」と説明されます。

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠とがあり、夜驚症がおこりやすい入眠から一時間から三時間後あたりは、深い眠りで脳も体も休んでいるノンレム睡眠に入っている頃であることから、深い眠りで怖い夢を見て半分だけ目が覚めたために起こる、とする見方があります。

心理学的な見方

心理学では、睡眠時は「現実生活で経験したけれど意識の奥に抑圧されたこと」が意識化されるとか、成長(変化)を望む自分と変化を恐れる自分の葛藤が表出する、という見方があります。

日々メキメキ成長する3歳の子供たちですから、このような葛藤が心のなかで起きていても不思議はありませんし、それを大人に対してうまく伝えられなくても、ごく当然のことではないでしょうか。

夜驚症が大抵の場合、年齢とともに自然消滅していくこととあわせて考えてみると、脳そのものの成長と心の成長の両方にまたがって夜驚症は起きている、とするのが妥当でしょう。

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3歳の子供の夜驚症への対策は?

お母さんと女の子

夜驚症は起きてしまうと止めることができず、沈静するのを待つしかありません。パニック状態で外に飛び出すなど、さらなる危険を冒さないように気を配りましょう。

医療機関でも特に治療は行なわず、経過観察と自然消滅を待つのが基本です。

ただし、一晩に何度も夜驚症をおこしたり、発症時に家の外に出て行こうとするなどの場合は、少量の睡眠薬や抗不安薬などの一時的な投与が検討されるかもしれません。睡眠障害の専門病院を受診してください。

日常生活でできる対策

日常生活でできる対策としては、恐怖心をかきたてるようなテレビ番組の視聴を控えること、大人には当たり前になってしまったニュース番組の事故や事件現場の映像も3歳の子供にとっては恐怖の対象になります。

人との関わりでも、喧嘩をしたり叱られたりして生じた緊張や激昂、葛藤などの感情のゆさぶりをそのままにせず、子供の言い分や子供から見た事実の話をさせて、批評を加えずに耳を傾けることで、夢の中にモヤモヤをもちこまないようにします。

また不思議なことですが、人間の心理作用には、楽しくて興奮する体験が隠れていた過去のネガティブな記憶を引きづり出すこともあります。

快・不快を問わず、大きく感情の針が振れたような日には特に念を入れて、子供の話を聞いてあげると夜驚症予防になるでしょう。

これは、子供を叱ってはいけないというのではなく、危険なことやしてはならないことなどきちんと弁えるべきは伝える必要があります。

大人自身が注意するのは、自分の感情にまかせて子供の言い分を踏みつけたり、ふりまわさないようにすることです。

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まとめ

子供の話を聞くといっても、幼くて語彙も乏しく納得がいくほどには話せない、と考えがちですが、事情聴取のような話ではなく、不完全燃焼のモヤモヤ緩和を目的とするので言葉足らずでも感情の吐露をさせてください。

脳の成長には生物的発達の時間が必要ですから、夜驚症の発症を人為的にはピタリと止められませんが、メンタルケアで発症率を下げることは可能です。

くれぐれも夜驚症が睡眠障害のひとつだからといって、安易に市販の睡眠安定剤などを子供に飲ませてはいけません。

くりかえしになりますが、どうしても不安な場合には、睡眠の専門病院を受診してください。

親御さんの不安は3歳の子供にも伝わりやすいものです。ご自身のメンタルケアも大事にしてくださいね。

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