春が来ると、富山湾でホタルイカの漁が始まります。
この時期には、ホタルイカが産卵のために浜へと近づき、しばしば砂浜に打ち上げられることがあります。
この現象を「ホタルイカの身投げ」と呼び、その美しい光景を見るために多くの人々が富山湾へと足を運びます。
同時に、ホタルイカを拾う活動も行われ、この時期の富山湾は大変な賑わいを見せます。
※富山県では、ホタルイカの生食による寄生虫のリスクがあるため、生食は禁止されています。
この記事では、富山湾での「ホタルイカの身投げ」現象とホタルイカの拾い方に関する情報をご紹介します。
ホタルイカ採集を楽しみたい方は、最新の身投げ情報、使用する道具、採集場所の詳細に注目してください。
富山湾でのホタルイカの身投げについて
ここでは、富山湾で観察可能な「ホタルイカの身投げ」について詳しく説明します。
産卵期になると、ホタルイカは海岸近くに集まり、浜辺に打ち上げられる現象が起きます。
これは「ホタルイカの身投げ」と呼ばれ、ホタルイカが放つ青白い光によって、夜の浜辺が幻想的な光景に変わります。
この現象は「ホタルイカ群雄海面」として国の特別天然記念物に指定されています。
富山湾や常願寺川の河口左岸から魚津港までの約15kmの範囲、満潮時の沖合1,260mまでが観察エリアとなっています。
富山湾では広い範囲でホタルイカの身投げを目撃することができます。
以下の動画では、2024年2月10日にホタルイカ掬いに行かれたようですが、大量のホタルイカが採れています。2024年もかなり期待できそうですね。
春が訪れると、ホタルイカは産卵のために海岸へと集まります。
身投げ現象の具体的な原因はまだ完全には明らかになっていませんが、主に以下のような理由が考えられています。
- 産卵後の体力の消耗により、浜辺に打ち上げられることがある
- 月の光を追って方向感覚が狂い、打ち上げられることがある
これらが、身投げの主な理由として考えられています。
ホタルイカ身投げの観察可能な期間
ホタルイカの身投げは一体いつ観察できるのでしょうか。
この現象は、2月下旬から5月にかけて観察されることが多いです。
時間帯はばらつきがありますが、多くは深夜から明け方にかけての観察となります。
ただし、年によって雪解けの状況や海水温の変動により、身投げの時期が前後することがあります。
海水温が高い年は時期が早くなり、逆に低い年は遅れることもあります。
ホタルイカ身投げが起こる条件
身投げが起こる条件は、潮の状況や天候によって左右されます。
- 大潮の前後
- 波の高さが0.5~1mで穏やかな時
- 深夜から明け方にかけての満潮の時間帯
- 数日間大雨が降っていないこと
- 数日間連続して暖かく穏やかな天気が続いていること
- 南風が吹いていること(強風は不適)
- 新月の前後
ホタルイカの身投げは、新月の前後で天候が穏やかで、波の高さも落ち着いている時に特に観察しやすくなります。
2024年ホタルイカの身投げのための潮時と新月の日
令和6年(2024年)の2月から5月にかけては、ホタルイカを観察するのに最適な時期です。
この間の満潮時刻と新月の日付は以下のようになります。
- 2月10日(土):満潮は午前1時28分と午後4時28分
- 3月10日(日):満潮は午前1時30分と午後3時27分
- 4月9日(火):満潮は午前2時49分と午後2時37分
- 5月8日(水):満潮は午前3時17分と午後1時39分
満潮の時間帯を自分で調べる方法
海に現れるホタルイカを見るための最良の時刻、つまり満潮時刻は日ごとに異なります。
2024年においては、特に3月と4月の新月時がホタルイカの活発な活動期として注目され、観察に最適な時期とされています。
自分で正確な満潮時刻を知りたければ、国土交通省気象庁の「潮位表 富山」をチェックすると、簡単に調べることができます。
参考サイト:気象庁 潮位表 富山
ホタルイカの身投げが見られる時間帯
ホタルイカが群れで舞う身投げを見られるのは、夜20時から深夜2時までの間ですが、確実な時間を指し示すことは難しいです。
ホタルイカの身投げについてはまだ多くが謎に包まれており、予測は容易ではありません。
それでも、ホタルイカの身投げが最も観察しやすいと思われる時間帯は、23時から明け方3時にかけてです。
大量のホタルイカの身投げを観察できるチャンスはごくわずか
ホタルイカの壮観な身投げを見る機会は、そう頻繁にあるわけではありません。
少数のホタルイカが身投げする場面に遭遇することはあっても、大量に身投げする姿を目にするのは非常に稀です。
この珍しさの背後にはいくつかの理由があります。
ホタルイカの身投げ自体が珍しい自然の現象であること。
ホタルイカを見たいと思う人が多すぎること。
実際に、大量のホタルイカの身投げを目撃できるのは月に1度見られるかどうかというほどです。
特に人気スポット(八重津浜、岩瀬浜、ホタルイカミュージアム近くなど)では、ホタルイカの身投げを観察する条件が整っていたとしても、多くの人々が訪れるため、その機会は限られています。
2024年の富山のホタルイカ採集情報をチェックしよう
2024年の富山地方におけるホタルイカの情報は、「ホタルイカ掲示板」で簡単に得られます。
この情報源は、ホタルイカ採集に関する役立つ情報が豊富にあり、特に初心者の方には分かりやすいガイドとして活用できます。
採集場所、時期、採れた量や混雑状況などの最新情報が掲示板で共有されています。
富山の海岸のライブカメラや月の満ち欠けカレンダーも参考にすることができるため、ホタルイカ採集を計画する際には、これらの情報を確認することをおすすめします。
ホタルイカ採集のための必要装備と服装
ホタルイカ採集に挑む際に必要な道具や服装について説明します。
ホタルイカ採集とは
ホタルイカ採集は、産卵のために海岸に集まるホタルイカを捕獲する活動です。
海岸に打ち上げられたホタルイカを、適切なタイミングで網を使って採集することができます。
この鮮度の高いホタルイカをその場で味わうのが、採集の魅力の一つです。
打ち上げられたホタルイカは砂を含むことが多いため、海中を泳いでいるホタルイカを獲ることがポイントです。
採集したホタルイカはバケツでしばらく泳がせ、砂を落とす処理を行います。
- 細目の網
- 広範囲を照らせる明るいヘッドライトや懐中電灯
- バケツ
- クーラーボックス
- タオル等
- 長靴
- ゴム手袋
- ウェーダー(胴付き長靴)
- ライフジャケット
- 漁港や立ち入り禁止区域への侵入を避ける
- 違法駐車、騒音、ゴミの放置をしない
- 海岸でのバーベキューは控える
- 他人への配慮を忘れずに
夜間のホタルイカ採集は普段と異なる環境で行われ、周囲が見えにくくなるため、トラブルの可能性もあります。
特に深夜は音が響きやすく、近隣住民や漁業関係者への配慮が重要です。
ホタルイカは警戒心が強く、急にライトを当てると驚いて逃げてしまうことがあるため、既に採集している人たちに配慮することも大切です。
海中で採集する際は、安全を確保するために必ずライフジャケットを着用しましょう。
また、ホタルイカに付着している可能性のある寄生虫を防ぐためには、内臓をしっかり加熱してから食べることが重要です。
2024年の富山湾でおすすめのホタルイカ採集スポット7選
富山湾におけるホタルイカ採集に最適な場所を7つご紹介します。
広い駐車場があり、初心者にも優しい砂浜が魅力的です。
漁港内ではなく、浜辺でホタルイカを探しましょう。浅瀬なので採集しやすいです。
漁港での採集は漁業者への迷惑を避けるため控えましょう。
隣接する2つの砂浜は、ホタルイカ採集に適しています。
この場所は水深が深いので、長い柄の網が必要です。
この広い砂浜は、ホタルイカ採集に人気のある場所です。
浅瀬なので安心して海に入ることができます。
親水堤防の内側、白岩川河口と常願寺河口の砂浜は、採集におすすめです。
しかし、河口近くでは水深が急に変わることがあるので、海に入る際は特に注意してください。
ホタルイカが少なく人出も少ない穴場ですが、時々たくさん採集できることもあります。
住宅が近いため、マナーを守りましょう。
広い駐車場と充実した施設があり、家族連れにもおすすめです。
砂浜を歩きながらホタルイカを探すことができますが、一部のエリアでは急に水深が深くなるので注意が必要です。
まとめ
富山湾で迎えるホタルイカの季節は、自然の驚異と地元文化が見事に融合した、特別な時期と言えます。春が到来すると、産卵のために海岸に集まるホタルイカの幻想的な光景が、多くの人々を引きつけます。
この「ホタルイカの身投げ」と称される現象は、自然の奇跡と地域海域の恵みを同時に堪能できる、かけがえのない体験となります。
この時期のもう一つの魅力は、ホタルイカの採集です。
採集を行う際には、適切な道具と服装の準備、そして何よりもマナーと安全への配慮が欠かせません。
最適な採集スポットを選ぶためには、ホタルイカ掲示板などの情報源を利用し、適した場所とタイミングを見極めることが大切です。
新鮮なホタルイカをその場で楽しむことは、他では味わえない特別な経験となるでしょう。
ホタルイカの季節は、富山湾の自然の美しさを直接感じ、地域の伝統に触れる絶好のチャンスです。
しかし、この素晴らしい体験を未来の世代にも伝えていくためには、環境への敬意と地域社会との調和が非常に重要です。
自然との調和を大切にしながら、ホタルイカの季節を楽しみましょう。