公共交通機関の中で、バスを利用する人の割合は意外と低いかもしれません。
バスの支払いには現金やICカードが使えますが、特に現金の場合は運賃を正確に用意する必要があります。
万が一、乗車してから小銭がないことに気づくと、どうしたらいいのかと慌てる方もいるでしょう。
そこで、バスの車内で両替ができるかどうかについて調査した結果をお伝えします。
バスでの両替サービスの実態
全国の500以上の路線バス運営会社を対象に、車内での両替の可否を調査しました。
いくつかの事業者の事例をもとに検証したところ、多くの路線バスで両替が可能であることが判明しました。
バスに乗車した際、運賃は降車時にドライバーの横にある運賃箱に投入します。
ただし、バス会社によっては運賃箱のタイプが異なり、「お釣りが出るタイプ」と「お釣りが出ないタイプ」があります。
お釣りが出るタイプの場合
「お釣りが出るタイプ」の運賃箱を採用しているバスでは、両替の必要がないため両替機能が設置されていません。
お釣りが出ないタイプの場合
「お釣りが出ないタイプ」の運賃箱を備えたバスでは、予め両替が必要です。
このタイプのバスでは、ドライバーの横に設置された運賃箱を利用して両替ができる設計になっています。
大都市のバスに乗る際、手持ちが大きな紙幣だけの時、両替の可否が気になることでしょう。
そこで、いくつかの主要都市のバス車内で1万円や5千円札の両替が可能かどうかを見てみました。
調査により明らかになった情報は以下のとおりです。
地域 | 主要なバス会社 | 運賃箱の種類 | 大きな紙幣の両替可否 | 支払時のルール |
札幌 | 札幌市営バス | 両替機能あり | 高額紙幣は不可 | 下車時に支払う |
東京 | 東京都営バス(23区内) | お釣りが出る | – | 乗車時に支払う |
東京 | 東京都営バス(多摩地区) | 両替機能あり | 高額紙幣は不可 | 下車時に支払う |
名古屋 | 名古屋市営バス(基幹バス新出来町線) | お釣りが出る | – | 下車時に支払う |
名古屋 | 名古屋市営バス(その他) | お釣りが出る | – | 乗車時に支払う |
静岡 | 静鉄バス | 両替機能あり | 高額紙幣は不可 | 下車時に支払う |
大阪 | Osaka Metro(大阪市高速電気鉄道) | お釣りが出る | – | 下車時に支払う |
大阪 | 近鉄バス | 両替機能あり | 高額紙幣は不可 | 下車時に支払う |
京都 | 京都市バス | 両替機能あり | 高額紙幣は不可 | 下車時に支払う |
福岡 | 西鉄バス | 両替機能あり | 高額紙幣は不可 | 下車時に支払う |
「お釣りが出るタイプ」の運賃箱を備えたバスでは、大きな紙幣の両替は不要で、したがって両替機能はありません。
一方、「お釣りが出ないタイプ」の運賃箱を持つバスでは、高額紙幣(一万円、五千円、二千円)の両替はできず、両替できるのは1,000円札だけです。
バス乗って1000円両替しようとしたら
5000円で両替出来なかった
とりあえず僕が降りるところサービスカウンターあるみたいだから
どうにかなるみたい— ひろしゃん (@finishstrike) November 23, 2023
できれば、事前に確認しておくか、最低でも千円札は用意してくのがおすすめです。
以下のSNSでのコメントのように、お釣りがでるタイプのバス会社だった場合、両替ではなく、お釣りが出てくるようになっています。
初めて都バスを現金両替で乗って、両替された現金入れようとしたら、「入れないで!」と運転手さんに止められた😅
都バスはもう両替の時点で、料金取られるのね💦— カコ (@kako1002) November 22, 2023
両替する際の手順
バス車内で両替が可能な運賃箱の使い方をご説明します。
両替機能は運転席の隣に設けられた運賃箱にあります。
運賃を入れる部分は運賃箱の上部ですが、両替を行う場所はバスの前方側面に設けられています。
1.指定された紙幣挿入口に1,000円札を入れます。
2.自動で両替された硬貨が受け皿に出てきます。
このプロセスはとても簡単で、1,000円札を挿入するだけで両替が完了します。
通常は500円硬貨1枚、100円硬貨4枚、50円硬貨1枚、10円硬貨5枚が出てくる設定です。
ですが、硬貨のストック状況によっては、500円硬貨がなければ100円硬貨が9枚、50円硬貨がなければ10円硬貨が10枚出てくることもあるようです。
バスで両替したらめっちゃ10円玉出たんだけどあってはならない
— あき (@aki_clmob) November 19, 2023
運が悪かったとしか言いようがないですね。
バスで両替する最適なタイミングは?
通勤や通学、日常の移動でバスを使う際、両替が必要になることがありますが、いつ行うのが良いのでしょうか?
バス会社のガイドラインによれば、安全を考慮して、バスが動いていない時に両替を行うよう推奨されています。
特に、バスが停車中に行うことが、安全上の理由からも求められています。
降車時に両替は適切か?
前述の通り、バスが止まっている時に両替を行うことが適していますが、ではバスからの降車時に両替をするのはどうでしょうか?
結論から言えば、降車時に両替をすることは避けた方が良いでしょう。
これは、降車時の両替が他の乗客の利便性を損ねたり、運行スケジュールに影響を及ぼす可能性があるためです。
もし両替が必要な場合には、乗車してから最初の停車時や信号待ちの間に行うと良いでしょう。
今回はバスの車内での両替についてお話しましたが、ICカードを使用した電子決済も一つの手段です。
乗車前にカードにチャージしておけば、現金がなくても問題なくバスを利用することができますよ。